幸せをもたらす七色のモーニングを探して 喫茶ルンルン(大津市)

ネコのほしをまもる専門家Iさんと行く京都の続きなのですが、今回は京都の話ではありません。

Iさん「ホテルが滋賀浜大津駅前ですもんね」

そうなんです。浜大津に車を置いて、そこから電車で移動が私の中で一番楽チンな京都。

前回の京都行きの際浜大津に宿泊しまして、その時に見かけた、たぶん日本唯一の「琵琶湖庄や」で一杯キュッとやってからホテルに戻ろうと思ったのですが・・

Iさん「23時閉店でしたね。今まさに閉店」

まさか帰りの電車の乗り換えを間違えたのがここで響くとは。仕方ないとばかりにまだ開いていた駅前の居酒屋に飛び込んだところ、メニューを見てビックリ!

まさかの鳥刺し!しかもレバーとトサカという希少部位付き

Iさん「小腹がすいたので頼んだうどん、ダシがめちゃめちゃウマいですよ!」

仕上げの一杯(結局三杯)なので他は枝豆程度しか頼みませんでしたが、ここは1軒目に来てもいいなあというお店でした。

隠れた名店に出会って幸せに就寝しまして

翌朝。テキトーな喫茶店でモーニングなど食べようかと思いましたが、Iさんは普段から朝飯を食べない人でしたね。

Iさん「せっかくなんで琵琶湖周辺を散歩してきます!ミシガン見たいし、競艇場も見たい!」

競艇場は桐生と戸田で泣くほど見たので私はいいです。では一人で喫茶店クエストに出発しましょう。絵に描いたようなシャッター通りであるアーケード街・・いや、早朝だからだと思いますけど・・こちらにあるという喫茶店は見事に営業時間外でした。

あのみちこのみちさんぽみち・・でも喫茶店は無いみち・・とつぶやきつつ実は2軒見つけましたが、2軒とも定休日なのかノーモーニングなのか、ばっちり閉まっていました。さて困った。少々味気ないけど駅の立ち食いそばかな。いや、そんなの無かった気がしたな。

朝メシ・・朝メシ・・と生きた人体を求めるゾンビのようにさまよっていると、あら、福音のような看板が!モーニング480円!えっ、どこどこ?

・・・あの赤い屋根かな?なんか「注意」って書いてあるけど大丈夫なのかしら?

注意深く近づいてみると、喫茶店というよりはスナックのような風情・・・大丈夫か・・な?

うーむ、なんと時代がついた建物でしょう。実は好みど真ん中です。「喫茶 ルンルン」さん。道理でトゲニシアに一発かまされたかのような外観です。でも幸せの七色のモーニングはきっとここにある・・と思うけど、開いているのかしら。

東海地方(主に名古屋)の喫茶店に高確率で存在するパトランプ!元気よくクルクル回っているのできっと営業中です。コレって実は便利だから全国の喫茶店、即刻マネしてください。では入店!

中はやはりスナック的な、カウンター数席だけのお店です。カウンター内には店主であろうマダムが1名、席にはロマンスグレーのさらに未来形であるダンディが2名。うむ、みなさんエエ味を醸し出しております。

メニューはどこでしょう?おや、ホワイトボードがなぜかレジの裏に隠れていますね。「トースト・玉子・コーヒー」のモーニングが480円というのはかろうじて確認できます。

モーニング、アイスコーヒーと馴れたフリで言いながら着席。

「アイスは50円プラスになっちゃうけどいい?」

はい、問題ありませんのでお願いします。

豆を挽き続けてウン十年のかっちょいいマシーンを眺めながら待つと、おっと、食パンを包丁で切りはじめた!まさかそこから始めるの?やだ、かっこいい・・!

パンをよく見るとヤマ◯キのなんちゃらでなくて近所のパン屋さんのものっぽいし、これは期待できそうです。まずはアイスコーヒーが登場。おお、いかにも歴史のある味!まさしく古典派喫茶店らしい、深煎りのオトナのコーヒーです。目が覚めるぞ!

コーヒーフレッシュという名のサラダ油は不要論者ですが、こちらは容器がかわえ〜。使わないけど。うわーい、ウサギさんだ。キャトーではないのね。

ここで隣のダンディが新聞を手渡してくれました。当たり前のようにスポーツ新聞。やはり朝の喫茶店に日経とかは似合いません。

地元選手が故郷に帰ってくるGWシリーズ、ボートレースびわこはどんな顔ぶれだ?と思ったらなんと!山田豊選手と守田俊介選手がいたのか、琵琶湖!しかも番組的に鉄板じゃないのこれ。舟券買って帰ろうかしら・・・

予想の網を張り巡らせていたらトーストが出てきました。おお、ややこんがり目の美しい焼き色です。マダム手ずから塗ってくださったマーガリンもありがたい。

◯枚切りとかではなく、これまたマダムが目見当で切ってくださった分厚いトーストが尊い!サンドイッチの命が断面なら、トーストの命は厚みです。

食べてみると、ややコゲなのに耳までふっくら柔らかな優しい食パンです。少々二日酔いの身にじんわり沁みますね・・

トーストをおいしくいただいて、コーヒーも飲み干して、スポーツ新聞が配達用ではないらしく、エッチな記事があったのでドキドキして・・不思議だ、玉子が出てこない。忘れているのかしらとまたまたドキドキしていたのですが、なんのことはない。注文してから玉子を茹ではじめていたようです。のんきだな!

茹でたてにもほどがあるので、アッチチィ!とか言いながらカラをむきまして、えーと、塩は・・まあ、こちらもかわえ〜。マッダーム、かわえ〜趣味をなさっておられますね。常連さんとの会話は「あの人若いよねー、まだ70ちょっとでしょ!」とかパンチが効いていますけどね・・!

そしてさすが熟練の手腕、ハードボイルドやや手前、コンビニゆで卵が土下座するナイス半熟!これは美味しい!いやー、美味しくて楽しゅうございました!これで530円?幸せって安い!!

マダム「お兄さんはゴールデンウィークどこに行くの?」(5月2日でした)

どこに行くと言いますか、ここに来たと言いますか。

マダム「えっ、旅行中なの?それでウチに?ホテルの朝ごはんとかじゃないんだ。どちらからいらっしゃったの?」

群馬です。

マダム「ええっ!?」

やっぱり珍しいですか。普通は旅館とかホテルで食べますもんね、朝食・・・でも地域に溶け込んだお店でモーニングも旅行な感じがして楽しいですよ。

ホテルへの帰り道、「お惣菜やの朝ごはん」なんてステキ度の高そうな看板を見てしまったけど、いいのです。立派な七色の花を見つけたのだから。

 

喫茶ルンルン 滋賀県大津市中央2−6−21

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