有名な猫さんに会う前に、名画をイメージした和菓子で一服いかが? Cafe 椿(山種美術館内)渋谷区・恵比寿駅

なんとなんと、日本画のコレクションで有名な山種美術館さんで竹内栖鳳先生の名画「斑猫」が公開されるそうです。これは行かねばなりますまい。

こちらですね。竹内栖鳳「斑猫」とアニマルパラダイス。なんと11月15日までじゃないか。この記事いつ公開なんだっけ、遅いよね。

ご時世的なアレで入館日時のオンライン予約ができるようになったそうです。友人がやってくれたので詳細は知らないけど、混雑が緩和できるのはいいことですね。

山種美術館さん・・名前は聞いたことあるけど場所は知らない。調べたら恵比寿駅から徒歩10分くらいのところでした。

そして恵比寿の街を久しぶりに歩いて驚いた。結構な坂道なんですね・・諸々の事情で大きめの荷物を持っていたので汗がタラタラ。幸い予約時間より30分前に着いたので、館内のカフェで休みましょうか。

館内に入ってすぐのロビーの窓際にいくつかテーブルがあって、ざっくりベルトパーテーションで囲まれているのが「Cafe 椿」さん。顔消しが面倒なので写真は撮りませんでしたが、開放的でいいじゃないか。

では適当な席にと思ったら友人がいた。そして和菓子とお茶のセットを撮影していた。

「いやー、こんな坂とは思わなかったので思わず休んでましたわ」

考えることは同じですね。ところでどんな写真を・・?うわ〜、メニューに使えそうなくらいよく撮れましたね、ということで友人撮影の和菓子の吉祥と金箔茶の煌めきセットです。

さすが日本画の美術館、館内カフェも和菓子とお茶なんですね。あらびっくり、こちらの和菓子はかの向田邦子先生がご贔屓だったという菊家さんのもの!しかも展示に合わせた特注品!

向田先生の随筆に出てくる水羊羹も菊家さんのだったようです。うまいものの「う」と書いた引き出しに美味しい店の箸袋やパンフレットを入れていたという向田先生、その「う」の一端に触れることができるとは。感涙だ。

しかしどれにしようか迷うな。夜のみなもは本当に夜の水面みたいだし、きらめきの杏入り練切りはうまそうだし、瀬音なんていかにも清流な雰囲気だ。

「俺は柚子が大好きなんで迷わず吉祥にいきましたぜ。お茶は最近ホットな金箔茶

そうか、石川土産に食用金箔なんか買ったな…あまり反応なかったからホットではないけど。

そちらが柚子ならこちらは杏でいくか、きらめきにしよう。飲み物はどうしようかな。

らん香湯も中国茶も面白そうだけど、練切りとこしあんのお菓子ならやはり抹茶な気がするのでそうしよう。

今どきらしく紙のマスク入れがあるのがスマートですね。

ほどなくして来たのは・・まあまあ、なんと素敵にジャパネスク。これだ、これが喫茶去だ!

速水御舟先生の「粧蛾舞戯」を模したという美しいお菓子のきらめき、まあ綺麗なチョウチョ・・と思ったけど舞蛾だからガか。

「ガとチョウの明確な違いは無いのですが、ざっくり分けると90%がガに分類されるそうです!」ってどこかの島の博物館で聞いた時は驚きました。ホホーッ!

くるくるとねじれた練切りに舞い飛ぶチョウ…いや、ガ。チョウと思えばかわいらしいお菓子ですね。ここで元となった絵を図録で見てみましょう。

(図録より)

クルクルと巻いた光?炎?に向かって舞い飛ぶ蛾!・・コレってたぶん飛んで火に入る蛾ですよね。蛾サイドから見ると生死を分ける瞬間、燃えて天に昇る前の舞ということかしら。美しいながらも恐ろしい絵にも見えました、はい。

ではお菓子をいただきましょう。南無三、成仏!と両断。小豆の雑味が完全に抜かれた清澄な風味は和菓子の真骨頂。そりゃ〜杏の香りも映えますって、ねえ。

その後に作法もなにもなくガブーといただく抹茶の爽やかさよ。ああうまい。鳥取島根あたりは抹茶を気楽にホイホイ飲むとか聞いたことありますが、ちょっとうらやましい文化ですね。

(図録より)

ほっこりしたところで展示を楽しみまして・・いやいや、斑猫さんの鼻先の柔らかさまで伝わる表現ってばなんだアレ。すごかった。斑猫さん以外ではどの作品がビビビと来ましたか、友人。

「俺はもうダントツでカエルさんですね〜。2つあったけど、特にあの漆の」

やあ、柴田是真先生の「墨林筆哥」ですか。大変珍しい漆画だとか。漆による細やかな表現と美しい色、鳥獣戯画ばりのカエルのコミカルさ、確かに素晴らしかった。コレはもっとグッズ化すべき。

グッズといえば速水御舟先生の「翠苔緑芝」のクロネコグッズが秀逸でしてね。柄に黒猫が描かれたお菓子切りなんて見たら買っちゃったし、

刺繍ハンカチタオルもかわえ〜から買うでしょう?こちらは持ち帰ったら2秒で母に盗られた。いや〜、猫は本当に人を惑わせる。おそろしや。

この後恵比寿でおいしい焼鳥をいただいたのですが、色々な都合でお話するのはちょっと先になりそうです。(最近更新をさぼりすぎてネタが発酵しそう)

とりあえず、山種さんちで日本画を楽しむ前後には和菓子とお茶をどうぞ、ですね。

Cafe 椿 東京都渋谷区広尾3-12-36 山種美術館内

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