1月半ば、2023年最初の「鮓 ちかもち」さん訪問です。Googleマップのスポットを見たらこれで13回目の訪問らしい。毎月来ているはずだから、とうとう一年を過ぎたのか。
板宿駅から徒歩数分。もっこすや広島風お好み焼き等々、誘い込まれてもおかしくない店が近くにあるけど結局こちらに来てしまうのよね。
カウンター9席の完全予約制、コースのみ。空席情報と予約はインスタからどうぞ。
案内していただいた席はL字カウンターの一番奥、ご不浄に行きやすい席じゃないですか。
ついでに女将さんが目の前なのでお酒を頼みやすいので、まさにグリーン席であります。さてそのお酒だ。ご当地である灘の仙介、しかも無濾過生原酒、好きな言葉です。こちらを片口で願いま〜す。
特殊な銘柄を除き、片口160mlで1,200円の明朗会計。温度良好、一杯注ぐごとに瓶の空気をシュポシュポ抜くのでコンディション最高のお酒をいただくことができます。
アナゴの湯引きはポン酢の塩梅がよろしくて、いきなり顔がほころぶよね。うへへ。
和歌山のカツオを酒盗ソースで。マグロよりも酒に向いているカツオに！文字通り酒を盗む酒盗が！乗ったらそりゃね、キャッツアイばりの怪盗になってしまうじゃないの。
てっさと皮に白子ソースとポン酢ジュレ！なんということでしょう。フグ出た、フグ！大好き！
よ〜く混ぜて白子とポン酢が全体に回ったところでパク〜。
う
うまい
ドジュウウと脳汁出た。フグの歯ごたえと白子の旨味と。あああ〜。
ホタテの茶碗蒸しにはかぶらのすりながしが。フグのせいで大量にお酒が流し込まれた胃壁を優しく撫でてくれるようだ。
海老芋とアンキモ！ぽっくりとした海老芋を崩しながらアンキモと共にいただく新世紀おつまみ。前回も出たけどホントにうまい。海老芋を買ってマネしたいけど難しそうだなあ。
フグのアラ焼きとはなんということでしょう。軽く香る生姜がたまりません。え〜い、手づかみでかぶりつけ、身のひとすじも残すまいぞ。
がおがお〜と骨をしゃぶりつつ片口を追加、この辺で信州の眞澄に切り替えましょうか。日本酒飲み始めの頃は、なぜか眞澄やら舞姫やら諏訪のお酒ばかり飲んでいたような。舞姫って最近ご縁がない、飲みたいな。
立派なカラスミを切っているな〜と思ったら、なんと自家製ですって！なんと嬉しや、大好物です。ナリは大きいけど卵はまさに食べ頃の小粒で滑らか、ねっとりと塩気が広がって、お猪口に手が伸びるのは必然です。丸ごと持ってむしりながら飲みた〜い。売ってくれないかな。
続いて蒸しアワビと大好物の大連チャン、大連鎖だ！女王乱舞だ！ぷよぷよ〜んでくにくに〜んな食感を楽しめば楽しむほど味が湧いて出る・・しわわせだなあ。
ここから握りとなります。まずはヒラメ。いきなり冬の白身の王様が登場。なんと満を持さないハイスパット、長州かロードウォリアーズか。
サッと塗られた煮切りが白身の甘味を引き立てて、粒の立った酢飯がホロホロと絡んで、ああ、これぞ寿司だ。
シマアジだ！ワンマン社長のイケスのソレとは違う、とれとれのところをビシっと締めたヤツだ！脂の風味の清々しさときたら。
タチウオはサラマンダーで炙られてふっくらふくふく。
明石の恵みと言えばの煮ダコ。吸盤の根本のクニュクニュが好き。あ、今年の正月は酢ダコ買い忘れた。4日5日くらいに残り酢ダコの切れっぱしで飲むのがいいのに。
タイラギは甘い身にワサビが映える映える。言うまでもなく目の前で擦りたて、なんて香り高いんだ。
回転寿司やスーパーの寿司がみんなサビ抜きになってしまって、困ったもんです。
目にも鮮やかクルマエビ。なんておめでたいのでしょう。サメを越えろ、エビで止まれ！と願う気持ちがよくわかる。なんの話？
お待たせしました、握りのチャンピオンたるホンマグロ選手の入場です。刺身では赤身が好きだけど、握るならやっぱりトロなんだよな〜。とろけてコメと渾然一体となるのがたまらんのよな〜。うっとりしたところでお酒をキュー。生きてて良かった。
ウニは海苔なし、お猪口で登場。そうだよな、握れないものをわざわざ握ることはないんだよな。酢飯と一緒に匙で食べれば最高じゃないか。
代わりと言ってはなんですが、ウナギが海苔に巻かれて手渡しされます。パリパリに焼かれたウナギを炙りたての海苔、なんて胸のすく香りなんだ。カウンター席ならではのお楽しみ。
赤だしの渋みが舌に残るお酒を洗い流します。リセットされちゃったらもう一杯飲まないとな、今度は芋のロックをいただきましょう。
その甘味にデザート感があるかもしれない蒸しアナゴでシメ。いやはやお腹いっぱい、2023年も美味しく始まりました。
次回から全20品が16品に変更らしいです。仕入れも光熱費も盛大に上がっているでしょうから当然ですね。質より量を下げる方針は非常にありがたい。足りなければ何か追加すればいいんだからね。え、足りなければ隣のもっこすでシメ？それはさすがにやりすぎでは？
次回は2月の頭に予約。1ヶ月間隔どころか、わずか3週間じゃないか。
そう、
実はもう行っているのです。
鮓 ちかもち 兵庫県神戸市須磨区平田町1-1-20 谷崎ビル 1F