【師走】祝・佳肴岡もとさん10周年!夏から冬まで4連発④ 佳作 岡もと(東山区・清水五条駅)

2023年12月で10周年を迎える「佳肴岡もと」さん、とうとうその時となりました。タクシーに「馬町の交差点を西にちょっと入った所」と告げてお店に到着。少しカミカゼで怖かったのに、早く着いたワケでもなかった‥

おお〜、お花がズラリと並んで本格的に祝10周年ムードじゃありませんか。しまったな、手ぶらで来ちゃったぞ。

店内はカウンター8席のみ、飲み物込み2万前後のおまかせコースとなります。

L字カウンターの短い辺側2席をいただき、まずは最初の飲み物から。

ぼくは山形の米鶴かっぱ、友人は北海道千歳鶴の冬ひぐま。ラベルで選んだと思うでしょう?

かっぱはキリリと切れる上に旨味もしっかりしたナイス食中酒だし、ひぐまはうすにごりが雪のようで綺麗。飲んでも素敵なんだから。

柚子釜に入っているのは冬に嬉しいタラの白子。湯葉と銀杏も入って茶碗蒸しのようだ。

友人「この白子はおいしすぎるし上のアーモンドが合いすぎるしどうしよう。食べたら食べただけ減っちゃう」

ホント唯一の欠点はソコだよね。柚子の皮を削るばかりにかき取りましょう。

赤ナマコの茶ぶり。下は黒キャベツで上はイクラと熊本の糸海苔。ナマコを番茶で湯がいた茶ぶり。臭みが抜けて歯ごたえも柔らかくなるんだそうです。

ゴリンゴリンというはずのナマコがコリクニとなって磯が香ってこりゃンマイや。いやこのすさまじい磯感はナマコだけではない。糸海苔さんが香ばしすぎるのだ。

煮物椀は10キロものという長崎の天然クエですって。ものすごい高級魚が出ちゃったんですけど。脂の乗った白身という点では本当に無双の存在だ。

富山初の女性杜氏さんが醸したという幻の瀧。ラベルが2年目の所信表明というか、作文みたいでかわええじゃないか。

日本酒ってコメで作られているのだなと再確認できる素敵な醸しです。

明石の一本釣りサワラに降りかかるのはカブおろし。サワラの脂とカブの辛味が見事なチェーンレスリング。薬味の相性ってのはこういうことだね。

千葉の鳴海 初しぼり 純米生原酒はなんと精米歩合96%!ちっとも磨かないコメそのもの!そして生酛で酵母無添加とか、原点回帰が過ぎませんか?

まっ黄色のお酒はほのかにヌカの香りがして酸味もしっかり。でも後味は切れるから不思議〜。これなら食中酒でもオッケーですね。好きだなあ。

友人が味見して笑っちゃってました。そんなお酒。

5時間煮ることで骨までホロホロ、しっかり味の入ったイワシ辛煮と原始のお酒は相性抜群。

お次はセコガニたっぷり茶碗蒸し風‥なんですが、

ぼくには三河のウナギが出ました。微弱なカニアレルギーまで覚えていてくれてありがとうございます。

すごく身がしっかりして脂がのって、めちゃめちゃうまいウナギなんですけど。もしかしてカニより‥?

ウナギ好きの友人に一切れあげたら「もしかしてカニより‥」だそうです。フハハやっぱりな。宿敵カニに一矢報いたぞ。

魯山人が好んで飲んだという滋賀の七本鎗。ラベルに使われている字も氏によるものとか。食中酒という言葉はこのお酒のためにあるのでは?それくらいの万能選手。でもちょっとクセ強。

乾燥か缶詰が多いフクロタケですが、こちらはなんとフレッシュ。コッキリシャッキリな歯ごたえがエラいことになっております。

生カラスミと炙った餅を明石の海苔で巻くとはなんということでしょう。カラスミも餅も海苔も大好物なところに相性バッチリの三者が揃い踏みしてしまっては‥どどどどど〜すんの?ど〜すんの?

(友人撮影)

伊勢海老だ〜!デカい!友人に目の前だから撮影してとお願いしたら、

(友人撮影)

岡もとさんが現れた!良い笑顔です。エビの大きさも分かりやすいです。

エビラさんは焼け石が入った焙烙に入れられ、お酒を注いで酒蒸しに。

伊勢海老の酒蒸しの下には淀大根、張られた昆布だしにはエビミソがどっさり

ブリンブリンとリアルに音がする尾の身のたくましさはどうだ。そしてミソが溶けこんだ昆布だし‥!佳肴であることはもちろんだけど、白メシにかけてしまいたい誘惑がすごい。

そんな思いが浮かぶのも、食事モノのタイムが近いから?おなじみ鯖寿司は柴漬けと実山椒入りの2種。

いつもボリュームたっぷりのコースだけどなんだかんだ入ってしまうのは、途中で爽やかな酸味が挟まるから、かもしれない。

シャポーンコンソメにフカヒレと玄米麺。シメに極上ひと口麺とか、酒飲みの気持ちを知りすぎだ。岡もとさん本人が一番酒飲みだからかもしれん。

ゼリーのような不思議食感のオレンジ、紅まどんなはブランデー仕上げで。マンゴーとココナッツのソースのお布団とはなんたることだ。

10周年の馬鹿でか芋焼酎が出てきたんですけど。

女将さん「芋焼酎を飲むお客様があまりいなくて。オーヤマさん全部飲んでもらえます?」

ふは〜、コレって商売ますます繁盛の二升五合、4.5リットル瓶ですよね?え〜とその‥来るたび飲むから取っておいてください‥とんでもないボトルをキープするハメになった。

10周年記念のおめでたまんじゅうは純米吟醸の酒饅頭。中は大納言のアンコです。甘いモノで芋飲むの好き。

ちょっとお腹の調子が悪くてお酒控えめになってしまいましたが、10周年にふさわしい素敵なコースでございました。万全の体調で伊勢海老とタイマンしたかった‥!

10周年にご夫婦の似顔絵入りトートバッグなんていただいてしまいました。ふはは、奥さん似すぎだろ。そしてもちろん来月、つまり来年の早々にまた予約を入れてしまったのは言うまでもありません。

佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4

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