柏崎の名店「てのひら」さんが長岡で新生オープン!新潟の嘉肴で新潟の佳醸を満喫だ! 嘉肴 てのひら(長岡市・長岡駅)

柏崎より長岡に移転、「和ノ食 てのひら」さんより「嘉肴 てのひら」さんにパワーアップ!昨年10月にリニューアルオープンされたのですがなかなか行くことができず、1月にようやく予約を入れることができました。

ここに来るためだけに長岡まで来たんですよ。いちおう観光ですぐ近くの山本五十六記念館(1年半ぶり2度目)など行きましたけど、きっと通うことになるから次回からどうしよう。やっぱり車で海や彌彦神社の方まで行ってしまって、夕方に長岡入りが正解だろうか。

カウンター7席、予約制でおまかせコースのみです。たしか7,700円。予約はお店HPからどうぞ。

まずは飲み物を頼みましょう。白やロゼの良い所が揃っているとのウワサですが、米と水の国たる新潟に来て日本酒を飲まぬ手はありますまい。

こんな感じで数ページに渡り新潟の銘酒が並びます。飲みたいお酒のイメージを伝えれば選んでもくれます。小千谷のN-888プレミアムって知らない。ください。

1,200回試作して、888回目の味がピンと来たというN-888プレミアム!ちょっと話ができすぎの気もするけどギミックは大切だ。

甘くフルーティーで芳醇で力強い。あれれ、なんか良い意味で優等生らしくないというか‥新潟っぽくないような?とにかくすごく好みのタイプ。これが888回目の奇跡‥!

最初の一品は牡蠣のコンフィ 菊芋と牡蠣エキス ウルイとスダチ

菊芋と牡蠣エキスのペーストだけで震えるほどおいしい。なんだこれは、ひと匙ごとにお酒が必要じゃないか。いよいよ本体の牡蠣に匙を伸ばすと、海のコンデンスミルクといった濃厚な風味にスダチが効いて昇天まったなし。

最初から言ってしまうよ、長岡まで来てよかった。

佐渡のアジともち米の飯蒸し。新潟産マイタケや小国の銀杏とミョウガも入った、まるごと新潟なひと皿です。

もち米があらゆる旨味を吸って天下の美肴になってしまった!もっちりもちもち味わってからお酒をクイっ‥ふは〜、よくぞ日本人にうまれけり。

五泉市の里芋とゴボウの白味噌椀。五泉って地名初めて知りましたスマン。

里芋がすごい旨味を含んでいて、皮の揚がった部分が白味噌でふやけた所なんてたまらない‥とんでもない美味しさなんですけどナニコレ?

聞いたら里芋を鶏出汁で炊いてから揚げて、仕上げに炭火で油を落としている‥みたいな感じだったかな?阿漕田楽もビックリ、とんでもなく手の込んだ一品じゃありませんか。芋煮観がでんぐり返るほとのディープインパクトだ!

888をしばらく飲んでいたけれど、昼に栃尾のあぶらげで飲めなかった恨みがあるので栃尾のお酒をいただきましょう。蒼龍窟 吟醸を召喚だ。ご当地の偉人・河井継之助の名を冠したお酒、どんなでしょうか。

かっこいいラベルですね〜。心地よい吟醸香とスッキリ切れる後味‥こちらは良い意味で新潟らしいお酒だな‥ってあなた、諸橋酒造さんってことは越乃景虎ですか!昔お世話になった酒屋さんが取り扱っていて、新潟のお酒となれば景虎と緑川ばかり飲んでいたもんです。いや〜旧友よ、相変わらず美味しいじゃないか。

お造りはなんとオール佐渡産なんですって。右よりアオリイカ・イシダイ・南蛮エビ。記憶が確かならワサビも新潟の石地産だったのでは。

塩とワサビで食べるイカ、塩と花穂紫蘇で食べる南蛮エビの甘さはたまりません。イシダイは新鮮な歯応えと深い旨味が同居していて、磯の白身の極北。

とれとれきときとの刺身に新潟らしいシュッとしたお酒は合うなんてもんじゃなく、蒼龍は一瞬で轟沈しました。次のお酒はどうしよう。

友人「名前を見てラベル見たいと思っていたお酒‥そうコレ、オンナの辛口!」

ふは〜、なんとシゲキ的なラベル。松乃井酒造の杜氏さんの奥様がプロデュースしたお酒で、R-40と書いてあるように40代のパワフルな女性に飲んで欲しいとか‥該当者ナシだけど飲んじゃえ。

淡麗辛口のお手本みたいなお酒ですね。スイスイ行ってしまう危険な雰囲気だ。

冬の日本海の横綱、寒ブリが登場です。佐渡の一本釣り、神経締めというこの上もないブリ!大根おろしと共にいただけば、あまりのウマさに目の幅涙は必至。

こんがり焼かれた甘長とうがらしの青い香りが次の一口を呼び、そしてブリの下に何か‥なんですこの千枚漬けみたいな物は。

マスター「カブの甘酢漬けですね。下に何か敷くとね、ブリがちょっと起きて綺麗に収まるんですよ」

なんと見栄えと口直しの一挙両得。全てのお皿が計算され尽くしているなあ。

ブリの圧倒的存在感、これは芳醇で旨味あふれるお酒でないと追いつかない。ずっと目をつけていた越後鶴亀の越弌(コシイチ) 純米吟醸をお願いする時が来たようだ。ほんのり感じる甘味と酸味、ドーンと来るフレッシュ感とコメの旨味。贅沢な味だなあ。

ワイングラスでおいしい日本酒最高金賞受賞だそうです。

ブリの後には小鉢が登場。四万十の海苔・平茸・セリ・玉ねぎ・新潟の食用菊かきのもと、だったかな?

楽しい食感と爽やかな風味がブリのアブラを綺麗に洗い流してくれます。舌に残るお酒もリセットされていいですねえ。

ブリが魚のメインなら、こっちは肉のメインということになるのかな。秋田鴨のもも肉つみれ 柚子胡椒あんかけ。鴨はさすがに秋田産ですが、青味を添える天然クレソンやちぢみほうれん草は長岡産。

友人もぼくも大好物である鴨の登場に湧き立つ!

もも肉の食感が生きた粗挽きつみれは柚子胡椒あんと共に優し〜い旨味で、ホントに鴨か?クセの良い部分だけ拾って、旨味に転化したようだ。こりゃ赤でなく日本酒だよね。ついでに言えば、あんごと白メシにかけてつみれを崩しながらザブザブ食べたくもある。

友人は日本のウイスキーも好きでしたね。何かありますか?と聞いたところ、数本ゴロゴロ出てきましたよ。見たことない嘉之助シングルモルトをいただくことに。

ノンピートでほんのりハチミツ風味、でも少し煙も感じるのは樽パワーか。ウイスキーって普段飲まないけどうまいもんですねえ。嘉之助、覚えた。と後で買ってみようとしたらおったまげました。ジャパニーズウイスキー高い、高すぎる。

長岡のキャベツと白菜を塩麹と柚子で漬けた小鉢なんか出ちゃって、こんなの日本酒にもウイスキーにもバッチリですよ。

最後の食事ものは南蛮エビとしじみ出汁の雑炊!ヤリイカ・真鯛・九条ネギ・浜大根の葉・秋田のセリと魚介や香味野菜がこれでもかと投じられ、さながら和風ブイヤベース。ダメですよっ、こんなにお酒が進むモノを出されては。シメにもなんにもなりませんがな。

ですが一応シメでしたので、食後のお茶が出されます。これが村上茶ですか‥あれ、玉露が裸足で逃げるくらい甘くて丸〜い風味なんですが。聞けば玉露のように60℃のぬるいお湯でじっくり淹れたそうです。

友人「こんなにおいしいお茶があるなんて。村上茶買って帰りたいけど駅にあるのかな」

あ〜、ぽんしゅ館のお土産コーナーあたりにあるかもしれませんね。村上茶で笹団子なんかいいなあ、ぼくも買おうかな。

マスター「明日帰られるんですか。どこか寄ったりはしないんですか?」

せっかくの長岡なので、お昼に青いところで生姜醤油ラーメンを食べてから帰ろうかなと。

マスター「青いところも店によって味が違うから面白いですよね。あ、生姜ラーメンならガツンと来る店ができたんですよ。駅からちょっと遠いんですけど‥」

コレコレしかじかと教わりまして、明日の昼メシは決まりました。まさかおすすめラーメンの聞き込みにまで成功するとは。

マスター「シメの芋ロックはいかがです?」

変なクセを覚えていてくれましたね、ぜひともいただきます。出てきたのは五輪峠、よもやよもやの芋焼酎まで新潟産だった〜!

海苔と鴨以外はほぼ新潟産じゃありませんでした?すごいなあ、良いコメと良い水、そして海も山もある新潟の豊穣を活かした嘉肴。まさにここでしか味わうことができないね。

そしてお会計となれば、お酒たくさんにウイスキーまで飲んだのにビックリするほどお安い!こんなお店は季節ごとに通わなくてはならないので、次は雪がなくなった時期に車で‥その頃はもう人気で予約取れなかったりして?

嘉肴 てのひら 新潟県長岡市東坂之上町2-6-15 一柳ビル 1F

柏崎のてのひら

2023年の取り寄せおせち

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