住宅街にひっそりとある隠れ名店でいただく合盛そば!そばとうどんじゃない、極上二八そばとひもかわそばの合盛だ! そば六(日高市)

「あ、今日はウチにいるんだ。じゃあサイボク連れてって」

朝から仁王立ちしているのは母じゃないですか。ぼくは久しぶりにウマ娘のシーズン2を観てガン泣きしようと・・え、サイボク?行く行く、行きます。

これでもかと買い物をして、時計を見ればおおむね11時。近くで鴨汁そばを食べて帰れば大吉だけど、せっかくだから新規開拓をしてみよう。ヘイSiri、この辺のそば屋は?

・・おや?サイボクには何度も来ているけどこんなお店知らない。行ってみよう。

国道407号から支線に入ってさらに路地に入って、まるっきり住宅街。手作りの案内看板を頼りにたどり着いたのは「そば六」さん。いや〜、知らないわけだよ。こんな僻地入り組んだ所だもの。

店舗脇の砂利スペースが駐車場のようですね。タクシーがとまっているということは、もしかしてドライバーさん御用達?期待しちゃってヨシ?

カウンター5・6席と6人がけの小上がり2卓といったコンパクトな店内。2人でこのテーブルを占拠するのも悪いのでカウンター席に座りましょう。

カウンターの右隅に座っているのは間違いなくタクシードライバー。トラックの集まるところデカ盛りあり、タクシーの集まるところ美味いものあり。よしよし。

メニューは冊子や紙はなし、壁を見よということですね。運転手さんが入らないよう撮ったらナナメでよく見えませんね。

あ、うどんメニューもあったわ。そばうどん共にもり・とろろ・くるみ・肉汁・天付。温かいものは肉汁の汁くらい、種物はナシという絞られたメニューです。うどんがあるのが少し意外かも。

あとは土日限定の十割とびそばと、数量限定のそばと平打の合盛があるようです。

母「天付そばお願いします」

店主さん「すいませんね!今日は天ぷら係・・娘なんですけどね、急に休みになっちゃって天ぷらができないんですよ」

ワハハ、なんて家内制な。ではぼくは合盛、母はもりそばでお願いしましょう。

壁に飾ってある写真はその娘さんか奥さんかな?なんて品のある方でしょう・・って、吉永小百合さんじゃないか。この暖簾は見たことある、新潟県村上市の千年鮭きっかわさんだ。

これって数年前の「大人の休日倶楽部」のポスターですよね。なんでわざわざ額に入れてあるんだろ。村上出身の方?サユリスト?鮭大好き?

なんて考えているうちに合盛が登場しました。うほっ!いいビジュアル。見事な太極!

うどんとそばの合盛に見えますが、よくよく見れば幅広側にもそばの星が見える。まるでそばのひもかわだ。

まずは普通のそばから。シャッキリ瑞々しい仕上がりで、箸から滑り落ちそうな勢いのピッチピチそば。ハトヤの魚のようにしっかりおさえて、まずはそのままズルっとな。

あっ、おいしい!見たまんまの挽きぐるみで、夏だというのにそばらしい香りが鼻に抜ける。二八あたりか喉ごしも気持ちよく、冷たさも頃合い。うめえなあ。

平打は小麦粉多め、ひもかわのようなピロピロ感とそばの香りが同時に楽しめるエンタメそば。汁をたっぷりつけるとさらにおいしいね。

そうそう、その汁がすごくうまいの。甘味強めな返しとしっかりした出汁で濃厚芳醇、力強い純米酒みたい。風味も水気も強いそばとバチバチのタイマンを張ってくれます。

細い方のそばを浸すと汁が染みたところが滑らかになって、まるで喉ごし加速装置。ズル〜がツルルーに変わるのね。

おまけの山菜の歯ごたえで気分が変わっていいもんですね。そばと汁がおいしいから薬味の出番はナシかな?そば湯にネギを投下するくらいでいいや。

この辺で店主さんが「はい、そばの刺身お待たせしました」とドライバーさんに皿を差し出している・・なぬっ、そばの刺身とな。

でーっ!吉永小百合の上、ぼくの頭上のおつまみメニューにしれっといたよ、そば刺身!全力で横目をひっかけてみると、なんか生八つ橋のような三角の・・キリッと冷やした「そばはっと」みたいな感じなのかしら?ソレをわさび醤油あたりで食べるのかな?おいおいおいおい。

食べてみたいな〜、平打そばにわさびをつければ刺身感あるかな・・あれ、もう全部食べちゃったい。

今から追加も間抜けなようだし、そば湯を飲んで落ち着くんだ。やっぱりおいしい、贅沢を言えば汁をもっと欲しい。

母「お店は不思議な感じだったけどそばは美味しかったね〜。今度は天ぷらができる時に来なきゃね」

ぼくはもりそばとそば刺身のセルフ合盛で確定です。前略土門さま、こちらは新蕎麦の時期に全力で食べてみたいです。押忍。

そば六 埼玉県日高市高萩658-1

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