その名も高き米沢牛の老舗でソロすき焼きを敢行せよ! 米沢牛 登起波(ときわ)米沢市・米沢駅

キノコをこれでもかと楽しんだ後は母から受領したクエストを達成しに行きましょう。一路米沢へ。

せっかくの米沢なので上杉神社に寄ります。とんでもなくかわええ巫女さんがいたのでお詣りと同時に満願成就だ。

上杉神社から車でわずか5分のところにありますのが真の目的地「米沢牛 登起波」さんです。ときわと読みますが、変換が大変です。

ビッグ錠イズムが吹きこぼれる怪作「一本包丁満太郎」の山形すき焼き対決の時に「ときわ屋」という山形一の肉屋さんが出てきますが、間違いなくこちらのお店がモデルかと思います。

1階が肉屋さん、2階がお食事処。まずは2階で米沢牛を楽しむとしましょう。

開店の11時直後なのですんなり席をゲット。ランチセット等はなく、昼夜共通メニューです。

一番のウリはやはりすき焼き!「百年のすき焼き」はありがたいことにおひとりさまでもオッケーです。特選ロース120gで8000円、赤身肉は4000円というところ。最高級の米沢牛です、きっと高くはない‥はず。

しゃぶしゃぶって長らく食べていない気がするな。しかも豚ばかりだしな‥あれ、なぜかしゃぶしゃぶは2名様よりなんだな。

炭火網焼きはカルビとかあるから焼肉のことか。180gということは通常の焼肉屋の2皿弱くらいかもしれませんが、それで9000円のカルビとロースってどんな肉なんだろう‥見てみたいかも。サイコロ網焼きなんてメニューもありました。

こちらは肉料理の帝王、ステーキ!数年前にここで特選ヒレステーキを食べたんですよ。いやー、とんでもなくウマかったなあ‥昼からマンシュウ超えだけど、またいっちゃう?

まてよ‥

ステーキはアレだ、今回のミッションに関係するからやめておこう。

結局どうすればいいんだ〜!あれれ、赤身とロースのすき焼き食べくらべなんてあるじゃないの。5000円という値段もステーキを見た後ではお手頃に思えなくもない。

お店ですき焼きなんてめったに食べないことだし、こちらでお願いしましょう。

どうでもいいような大事なようなことですが、我がふるさとグンマはすき焼き食材自給率100%を誇っています。かと言ってよく食べるかというと、実はそうでもないのは秘密です。

箸・鍋・香の物・生卵がズラリと並べられましたよ。

これは割り下と‥なんだろ。

「お水です。煮詰まってきたら入れてください」

なるほど、そういうことですか。

そして米沢牛様がやってきたー!手前が赤身かな?赤身と言いつつ見事なサシじゃないか。いわんや上側のロースをや。ひぇ〜、これは間違いなくすき焼きにして美味しいお肉!

ザクも運ばれてきました。長ネギ・しらたき・えのき・春菊・豆腐とお馴染みのすき焼きオールスターズに加えて、登起波さんオリジナルのキクラゲ・玉ねぎ・月山筍といった変わり種が入るようです。

一本包丁満太郎でも山菜を使っていたけど、山形のすき焼きってそういうものなの?月山筍って合うのかしら。

店員さんが素早い手つきで牛脂を塗りつけはじめました。あれ、もしかして焼いてくれるお店だったのか。

玉ねぎと長ネギと月山筍を敷いて、その上に牛肉を広げます。ふむ、直接鉄板に当てないで焦げを防ぎーの、肉の旨味をネギたちに吸わせーのという一挙両得の計ですね。

その他の具材を綺麗に並べて、肉がギリギリ浸るくらい割り下を入れるのか。これはウチでもマネしよう。

「それではお肉に火が通りすぎないうちにお召し上がりください」

なるほど、店員さんがやってくれるのはここまでなんですね。よし、食べるぞう!

ご飯と味噌汁、そして牛肉の佃煮も運ばれてきました。そうですよ、運転でお酒が飲めないんだもの。最初から白メシが必要ですよね。

ちょいちょいと肉をつついて‥まだ赤い気もするけど「火が通りすぎないうちに」って言うくらいだからこんなもんでしょう。フライング気味に引き上げます。

溶き卵にざぶーんとつけて‥しかし大きい肉だな。半分はそのままいただきましょう。パクリ。

はぃぇ〜〜。うんま〜〜い!和牛の香りと醤油の風味ってなんでこんなに仲良しなのか。ついでにこちらの割り下は味噌も入っているそうで、複雑でコクたっぷりの見事なアマじょっぱさに仕上がっています。

割り下が染み込んだワギューにはな、そりゃご飯だよな!肉がウマい店はコメもウマいの法則!最強の牛とコメが揃って、天下無双の牛丼がここに誕生!

前田慶次にゆかりの深い米沢、そりゃ天下無双ですよ。

とにかく歯を使用しない和牛、合間にコリコリ感のある月山筍がうれしいじゃありませんか。さすがビッグ錠先生、ウソつきなようでウソつかない。

ふへへへ、まだまだこんなに肉があるんだぜ。肉の奪い合いがない一人すき焼きは心豊かに楽しめます。

玉ねぎの上に乗せるのでしたね。ぐつぐつ‥あれ、玉ねぎの横に牛脂のカタマリがあるわね。つまり上から横から和牛の旨味を吸い取って、着々と育っているわけか、玉ねぎよ‥!

赤身はミディアムレア寄りにしてみました。たっぷりと割り下を染み込ませた肉に卵もた〜っぷりつけてから白メシにツーバウンドしてパクリ!ついでにご飯もムシャ〜!

ぐま〜。赤身は肉の旨味とサシの甘味の綱引きがバッチリだな!ご飯にはロース、お酒には赤身といったところでしょうか。飲めんけど。

さて、そろそろ玉ねぎが食べごろか‥

すき焼きはネギを楽しむ料理だと喝破された方もいますが、いっぺんで納得!おでんでいえば大根にあたる一番おいしいポジションですね。

適度にクタった長ネギとシャキシャキを保つ玉ねぎ、どっちもおいしい!両方入れるのは大ピンポンですね。

登起波さんご自慢のオリジナル具材、キクラゲ。理由は‥2代くらい前の当主がキクラゲが好きだったからだとか。そんな軽い理由なの?

でも確かに豆腐とかしらたきとか、なんとなく頼りない食感の具が多いですもんね。キクラゲはミスター味っ子がやけに重視する食感のアクセントにもってこいだ。すき焼きにキノコや山菜は大いにアリなんだな。

鍋の中が空に近づいたので、アレをやりますか‥すき焼きの美しいシメ、それはあらゆる旨味を溶け込ませた生卵でたまごかけご飯

ついでに玉ねぎと牛肉佃煮も投入!!うーーまーーいーーーぞーーー!!!体内の味皇が覚醒する素晴らしさだ!

300円でうどん玉もお願いできるのですか。たしかにこの残り割り下でうどんを煮たらそりゃおいしいでしょうが‥さすがにお腹いっぱい。ごちそうさま!

すっっかり満足したので1階に戻ってミッションを達成しましょう。飛騨牛と米沢牛のヒレ肉をこよなく愛する母がステーキ用のいいところを4枚買ってこいというのです。そんなわけで今回のランチではステーキを見送った次第。

すみませ〜ん、ヒレステーキ4枚くださいな。あれ?なんか電話がかかってきたぞ。

「お肉もう買っちゃった?まだなら隣のウチに渡すから6枚にして!」

母だった。なんてタイミングでかけてくるんだ。発信機でもつけられたのでしょうか。あの〜すみません、やっぱり6枚でお願いします。

ところでヒレってグラム3千円くらいと思っていたら4千円でしたね。150gが6枚で900gでしょ。かける4千‥ワハハ、2万円しか預かってこなかった。大赤字だ。

いやー、最も脂がのらないはずのヒレがこの美しきサシですよ。シンプルに塩胡椒ガーリックで大変おいしくいただきました。やはり和牛のステーキはヒレとみつけたり、みつけたり。

(業務連絡:母へ 差額ください)

米沢牛 登起波 山形県米沢市中央7-2-3 登起波牛肉店2F

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