【夕食編】和倉温泉 加賀屋の迎賓室「白韻」に泊まるのだ 和倉温泉 加賀屋(七尾市・和倉温泉駅)

秋の恒例と錯覚して予約してしまった「和倉温泉 加賀屋」さん迎賓室 白韻の宿泊、つづきです。

加賀屋さんの男湯はエレベーター付きの3階層という謎に豪華な仕様。いつも上層の露天には行かず、下層のプールのようにでっかい浴槽にどっぷり浸かります。全力で手足をのばして入る温泉っていいもんですねえ。

弱アルカリでお肌スベスベ、塩化物泉で湯冷めなしのホコホコ。以前は飲泉もできたけど、感染症以降はやっていないみたい。胃に良いらしいから再開するといいな。味は‥すごく塩化物泉です。

いや〜あったまった。あまりにホコホコなので脱衣場にある冷水だけではオーバーヒートまったなし。大浴場を出たところにあるフリードリンクの冷たいほうじ茶がべらぼうに美味しくて、思わずおかわりしちゃうぞ。加賀のほうじ茶だいすき。

そして部屋に戻り、ウマ娘とあつ森という日課をこなすのだ。ああ楽チンだ、やっぱりゲーミングソファーだコレ。

ピンポーンと呼び鈴が鳴る‥なんだろ?

仲居さん「お夕食の準備が整いました〜」

仲居さんのお迎えということは、もう18時なの?旅先の時間って進みすぎですよもう。やっぱりキングクリムゾンの攻撃を受けているんじゃないだろうか。

18階の個室お食事処に移動します。掘りごたつ式の長〜いテーブルの上はすっかり秋の風情。

仲居さん「お飲み物をお勧めしようと思ったんですが、履歴を見たら日本酒と焼酎をなんでもパカパカ飲まれているんでどうしようもない、あきらめました」

いやお恥ずかしい、勢いで選んでいるので自分でも傾向とかよく分からんです。しかし今すごいこと言いましたね?「お勧めするためにリピーターは過去データを調べておく」って、どんだけ強烈なおもてなしスピリットなんですか‥加賀屋こわい。

とりあえず黒帯(悠々)を1本ください。コレ300mlのビンだと思ったんで。

氷につつまれて黒帯の登場。横のグラスはお酒用ではなく食前酒が入っていた物です。ノンアルの山葡萄蜜でした。

先付はカマスとイクラ。前菜は金糸瓜の酢の物・マナガツオ西京焼き・五郎島金時のコロッケ・クリームチーズ味噌漬け・汐銀杏・鮎甘露煮・シャインマスカット

銀杏はいつだってうまいのだ。シャインマスカットにクリームチーズをのせるとツマミになるんだね。家でもやってみよう。

椀物はなんと鱧と松茸の土瓶蒸し!今年は松茸と縁が深い気がする。もちろん大好物なので人がいなければ小躍りしているところ。

秋を代表する出会いの物、鱧と松茸。スダチを絞ってキューと飲めば、お似合いすぎる二人に当てられっぱなしですよもう。他は香り付けのミツバだけとシンプルなのがいいですね。

凌ぎで穴子の飯蒸し。もち米でも入っているのかというモッチモチなご飯ととろけるような穴子はザ・ファンクスのようなコンビネーションだ。

「能登大海のご機嫌で」というお造り。本日はマグロ・ガスエビ・バイ貝・アオリイカにゴマがふりかかったフクラギの漬けと、どうやらご機嫌はよろしいようで。

母「ガスエビって甘いんだね〜。甘エビより甘いみたい」

いや〜、生で食べるエビの王様じゃないかってくらいうまいもんですねえ。そしてアオリイカは大葉の下にいまして、母はツマの大根と間違っていました。

母「危なかったよ。こんなにおいしいイカを食べないところだった」

この辺で支配人が挨拶に来てくれて、さらに料理人の方が登場します。

部屋に珪藻土コンロを持ちこんで仕上げてくれるのは松茸とアワビの焙烙焼き干口子。素晴らしい、なんとなく危険な香りもしますが贅沢極まりない組み合わせですね。

仲居さん「このミカンみたいのも焼いちゃうの?」

料理人さん「これは演出です。フタをする前にどかします」

演出‥あ、わざわざ記念撮影タイムを作ってくれたんですね?それでは遠慮なく撮らせていただきます。

加賀屋さんに来たなら干口子よな〜。炭火でサッと炙って柔らかになったところを手でむしっていただく。濃厚な磯の香りが広がり、いやが上にも杯に手が伸びるわけです。今年から中国の人ナマコ食わないそうなんで、安くなったりしないかなあ。

なお部屋のグレードにより干口子のサイズがきっちり分かれていて、この三味線のバチみたいな大きさは浜離宮専用です。ラスボス専用の肴です。むふー。

はい上手に焼けました〜、松茸とアワビ!見た目以上にフェロモンが漂う妖艶な香り。やはり禁断でセンシティブな組み合わせであったか。

ゴリゅっと繊維を断ち切ると香り高い汁が飛び出す松茸!生の時とは一転、むっちりポンな歯ごたえが楽しいアワビ!みんな大好きアワビの肝!ああうまい。ここで夕食が終わってもいいほど幸せだ。

金目鯛の酒蒸しに栗の粉をまぶしたものは大変上品で結構なお味。

おいしいの連発で嬉しい悲鳴なんですが、さすがにそろそろ満腹警報が‥

だがしかし!能登牛と松茸とトリュフのすき焼きなんて無茶なモノが登場してしまった!垂れる胃袋にステッキを当ててラストスパート!

牛と松茸だけでエラいことになっているのに、欧州の出会いのものであるトリュフとタマゴが加わってしまってはどうにもなりません。松茸の典雅な香りとトリュフの蠱惑的な香り‥りっばなキノコとめずらしいキノコ、どっちも素晴らしいなあ。コレを白メシにのせればキングオブ牛丼だよね。

シメのお食事は鮭ときのこのご飯とあおさの味噌汁。ほんの少しとお願いしたらちゃんとほんの少しだ。シメの食事で芋ロックを飲むのが好きなので、ここまでツマミになるモノはありがたい。

能登ミルクブラマンジェ・ルビーロマン・梨コンポートだったかな。食事ものはキャンセルしていた母もデザートはしっかり食べていました。

間延びせず急ぐハメにもならず、料理が運ばれてくるタイミングはあいかわらず完璧ですごいの一言。どこで見てるの?

北陸は冬になるとカニ一直線になってしまうので秋に来ているワケですが、ここまで松茸一直線とは大正解でした。もし来年も来るなら‥やっぱり秋かなあ。ちょっと早めの9月末とかでもいいかもしれない。

部屋にもどれば寝床が完成している。お腹パンパンにこれはありがたい、まずは仰向けでバターン!とね。

胃が落ち着いたら冷蔵庫のハイボールとトリュフピーナツッを楽しんでいるのは誰ですか?この缶ピーナツッ、トリュフが効いて非常にうまい。どこで買えるのかな。いや〜、今日はキノコの当たり日だね。

いつ和室に戻って寝たかって?覚えているわきゃございません。 つづく

和倉温泉 加賀屋 石川県七尾市和倉町ヨ部80番地

白隠 部屋編

昨年 天游の夕食

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