板宿に寿司の新星あらわる!おまかせコースは握りと肴が交互に出てきてお酒が止まりません 鮓 ちかもち(須磨区・板宿駅)

またまた神戸に用事ができてしまいました。昼間はあっちこっち回ってああ疲れた。エナジードリンクたるお酒の補給が必要な時間となりました。板宿の気になるお店を予約しておきましたとも。

板宿駅の東口南出口からそのまま東に徒歩数分、唐揚げやお好み焼きの派手な看板を過ぎたあたりにひっそりたたずむ渋いお店。「鮓 ちかもち」さんに到着です。手裏剣みたいな窓と壁の色が、むむ・・これはいいものだ。

メニューはおまかせ、完全予約制のお寿司屋さん。そう聞くとなんとなくハードルが高そうですが、むしろ金額が決まっているので安心です。本日は税込8800円コースでお願いしました。

店内はL字のカウンター8席と2名テーブル1卓だけというところ。なんだか強そうな大将は明石の名店である希凛2号店の店長さんだったそうで、昨年の4月頃にこのお店を始めたとモノの本に書いてありました。

飲食店的に一番悪いタイミングでの開店ながら、インスタの空席情報を見ると毎日ほぼ満席。すでに板宿の人気店となっているようで期待しちゃう。

まずは飲み物をお願いしましょう。国産ワインが結構な品揃えみたいだけど、ぼくは相変わらずの日本酒一本槍。槍といえば七本鎗のひやおろしがある。片口でください!

お酒と一緒に和らぎ水が出るお店は間違いなく良いお酒と肴が楽しめます。本当です。

まずは胡麻豆腐の魚出汁ジュレがけ。いきなりおしゃれで素敵じゃありませんか。おや一緒に来た友人、どうしましたか。

友人「このジュレは・・丼で欲しい!抱えてスプーンでワシャワシャいきたい」

え、そんなに?・・うわ〜、ホントだ!ジュレだから旨味がしっかり味わえるのね。魚の出汁ってなんだろ、寿司に使う魚のアラかしら。胡麻豆腐のねっとりと絡み合ってさあ大変、あっという間に片口が蒸発した!七本鎗おかわりくださ〜い。

お次はなんと、もう握りが出た。ヤリイカにスダチを絞って粗挽きの塩をパラリ。エッジを感じるご飯は口に入れるとはらりとほどけてイカと仲良しになる。ああ、こりゃ幸せになれるお寿司よ〜。

おや、ブリの玉ねぎポン酢がけですか。握りと肴が交互に出るのね。こりゃお酒が進んで仕方ないじゃないか。

友人「玉ねぎポン酢うまっ!持ち帰ってなんにでもかけたいわ〜」

ブリの脂に負けない甘酸っぱウマが素晴らしい。玉ねぎはご近所の淡路島産なのかな?

やはり兵庫では外せません。煮切りがしゅっと塗って・・そういえば醤油の小皿がないね。醤油をつけずに食べるお寿司ですか、大好き。

ホタテの茶碗蒸しは出汁とタマゴがセパレート状になっている。お互いのトロトロ感の変化が楽しいじゃないか。ホタテうんめえ〜、出汁おいし〜、ひと匙ごとに酒が飲める〜、なんてニコニコしていたら

こんなサプライズもあってもう最高じゃありませんか。

お次はシマアジの握り。まあ、なんという高級魚が。

友人「え!シマアジってこんなにおいしいサカナなの?」

弾けるような身の締まり、清々しい香りの脂、澄み切った後味・・!これはもう天然モノならでは、最高!社長さんちのイケスに閉じ込められたシマアジとは違いマスよ〜。

お次も握り、太刀魚が来た!炙りで皮なしの太刀魚は珍しいかも。しっとりとふんわりが同居して香ばしくて非常にウマい。炙った刺身や寿司、大好き。

ここでうなぎの白焼き!パリッと焼けたうなぎはいかにも関西風。使うごとにすりおろしてくれる極太わさびがこれまた風味絶佳です。わさびと塩だけでも飲めます。隣の常連さんっぽい方は「いつも通りサビ抜きで」ということで、その分までこっちに欲しいようだ。

アッと驚く鮮やかさの車海老には襟を正さずにはおれません。生のボタンエビもいいですが、丁寧な仕事の茹で海老が好きな今日この頃。

あっ!ここで!本マグロの大先生が来た〜!!マグロの深い旨味と脂のコクたっぷりながらも清涼な後味はどうだ。潮風が語りかけてくるようでうまい、うますぎる!

この辺で大将がオーブンをしきりに気にしていますけど、お寿司でオーブン?

アッーーー!焼き白子の軍艦でしたか!焦げ目からウマいところがトロリ出てくる!これはお酒泥棒がすぎるので奥播磨をいただきましょう。

友人の側だけに置かれたお皿は・・まあ、セイコガニ?しまった、そんな時期でしたか。最初に苦手食材を聞かれてカニって言っちゃったじゃないの。

友人「めっちゃうまいよ!味の宝箱よ!」

うう・・香箱ガニとはよく言ったもんだ・・元アレルギーだったからな・・味は大好きなだけに悔しい。

こちらに置かれたカニのピンチヒッターは、安心安全の焼き穴子!!カリリッとした香ばしさとツメのおいしさよ。ふはは、カニの内子など恐るるに足らぬわ〜・・たぶん。

わ〜い、好物の赤貝だ。あ、今度は友人が得意でない食材では?

友人「ところがすごくうまい!コリッコリだし磯っぽさはスッキリしてるし。レバーも苦手と思ってたのに最近行くお店じゃどこもおいしい。今まで食べてた貝とかレバーってなんだったんだろ?」

どちらもクセを裏返すとウマくなるものですからね。お店次第よね。

友人「ウニも最近毒が裏返ったんだよ〜!今まで何食わされてたんだよ〜!」

ウニこそ当たり外れのトマホークですね。こちらはもちろん大当たり、ビッグボーナス大盤振舞!軍艦でなくちょこっと盛りなのも良いところ。二口に分けられる、つまりお酒が二回飲める!

お酒なんて言っていたらとんでもない肴が出た。タコの柔らか煮鮎の裏ごしですって〜!

友人「やった〜、タコ大好き〜!ホントに柔らか〜、むっちり〜」

やった〜、鮎大好き〜!ハラワタの香りと旨味たっぷり!しかも裏ごしということはアレですよ、先程の論理でいけば5回くらいに分けられます。つまりこの一皿で一合以上いけてしまう。やだ困った。

明石沖の覇者たるタコに続くは、日本海の王者たるノドグロです。炙ったところに塩をパラリ、握らぬちょこっと盛りで登場。白身のトロとはよく言ったもんで、なんだか全ぼくが泣いている。

友人「ノドグロ食べるたびに泣いてない?」

だってうまいんだもの。好物だもの。え〜ん、おいしいよぉ〜!

握りに戻って・・あっ、サバだ!

友人「今度は俺が泣く番だ!」

締めるや締めざるやの優しい酢に一片の昆布。結局二人とも感涙。サバはホントにうまいサカナよなあ。

サワラの握りはいかにも西日本で嬉しい。しかもあの美味しい玉ねぎポン酢が再来なんて、もう。淡白ながらもあと引くウマさ。かわいいサイズなこともあって、3つ4つ並べてひょいぱくしたい。

握りのシメは蒸し穴子です。ほんのひと口サイズの握りを肴と交互に出してくれるのはいいですね。大変な品数にもかかわらず、スイスイっと食べてしまえる。少食なのに。

赤出汁がお酒用の器なのも美味しいものを少しずつな感じで嬉しや、美味しや。

な〜んて言っていたら、最後にあなしん巻きがドカンと来ちゃったぞー!!あなごとおしんこ、あなしん!今日はいろいろな穴子に出会えるな。

最後の食事がわりにボリュームのある巻物を持ってくるとはなんと巧みな。おかげでバッチリ締まりました、ごちそうさま!

正直なところ、税込8800円の内容ではない・・おトクすぎました!こりゃたまらん、もう一回行こうと思ったけど11月はオール満席じゃないか。インスタで空席情報をチラチラ見て、空いている日に無理やり神戸の用事を入れるとしよう。

鮓 ちかもち 兵庫県神戸市須磨区平田町1-1-20 谷崎ビル 1F

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