太田駅前で地酒祭り!ハモや新れんこんなど季節のツマミも勢揃い‥地元にこんなお店あったのね みのや(太田市飯田町・太田駅)

「◯大洋弓部で同じ釜のメシを食ったNです。急ですが明日太田市で飲みませんか?」

明日って‥うん、急にもほどがあるね。先日も直前にそんなこと言ってこなかった?まあね、基本的に平日の夜はヒマだから行けるんだけど。

太田の店か〜。灯台ナントカって言うように、地元の飲み屋ってよく知らないんだよな‥一緒に飲む友だちなんかいないし。前回の焼き鳥屋さんが美味しかったからまた行こうかな。

でも一応飯ブロガーのはしくれ、せっかくだから新規開拓してみよう。Googleマップでビビビと来たお店に予約の電話だ。あの〜明日18時頃2名なんですが‥あ、カウンター席なら空いている。ではお願いします。

太田駅南口から徒歩でちょいちょい、ホテルモンテローザのすぐ近くにある「みのや」さんを予約してみました。

ごく普通のマンションの一階、しかもマンション駐車場があるため道路からは目視困難という、ふらっと立ち寄るのはほぼ無理ゲーな立地。そんな場所でも予約ギリギリなほど繁盛しているということは‥そうです、そういうことに違いない。

N「僕モンテローザに泊まってるんですよ。こんな近くのお店をアテンドしてもらっては困りますねえ」

そうだったの?そいつは失礼、帰り道に太田の歓楽街を散策する楽しみを奪ってしまったね。

店内は確かにカウンター以外ほぼ満席。厨房にいたイケメンな店主さんと綺麗な奥さんと思われるお二人がニコニコと出迎えてくださる。予約名を告げると、カウンター左端2席に案内していただきました。

まずは飲み物ですね。Nはハイボールですか。日本酒メニューは‥あらやだ、ものすごくたくさん揃っているじゃないの。

裏面まであった〜。

「お飲み物はお決まりですか?」

やって来たのは小さなホール係さん。もしかしなくても店主ご夫妻のお子さんでしょう。え〜と鳳凰美田を‥二合って頼めます?

「鳳凰美田を二合ですね。お猪口は二つあった方がよろしいですか?」

小さなホール係さんは失礼だった、ベテラン店員さんだ。

お猪口を選ばせてもらってかんぱ〜い。お通しは夏に輝く光り物。うむ、ボーナスどころかBIG確定だ。

一通り注文を取ったら、ぼくの横に座って学習マンガっぽい本を読み始めるホール係さん。なんという家族経営感でしょう。しかしすごいなあ、英才教育というか‥この子が大学生になった時の飲み会ムーブを見てみたい。

日本酒もすごかったけど食べ物メニューもすごい数だなあ。厨房のマスター一人で全部作るの?

まず二人前の刺し盛りを切ってもらって、あとはコレと‥やや、夏の使者ハモがいるじゃないか。ぜひお願いしよう。

ささっと出てきた鳥むねポン酢。はわわ〜と変な声が出るほどうまい。軽く火を通して適度な歯ごたえが残る鶏肉、丸い酸味のポン酢、おつまみパワーをブーストするフライドガーリック。

N「これはうまいですね。これだけ山ほど頼んでもいいかも」

そうはいかないよ。だって刺し盛りも海なし県のソレじゃないもの。あっ、ハモもいる!

トロと赤身はもちろんのこと、湯波にウニ、タイにサワラ、カツオ白魚タチウオと来て、この辺ではSRであろう海ぶどうまで。お寿司屋さんで何か切ってと頼んでもこんな凄くはならないぞ!

たまらずお酒が蒸発したので、福島の楽器正宗を二合お願いしたところ、中取りと

ファジーグリーンの二種を一合ずつ出してくれる心憎いサービス。香り軽やかで味がキリリと締まって‥アル添のお酒は久しぶりだけど、白身の魚なんかにはよさそうだね。天ぷらとか味の強くない揚げ物もアリかも。

ここでハモの天ぷらだ!渡りに船、まさにこういう肴が欲しいタイミングだったのだ。今夏初ハモはまさかのグンマだったい。見事な下ごしらえでフカフカうま〜い!

さらに水茄子の揚げ出し。スッキリ切れるお酒を呼んでやまないじゃないか。

楽器正宗とラベルが似た雰囲気の山形くどき上手 辛口純吟を召喚しましょう。

ここでドカンと登場、松茸とハモの小鍋!晩夏から秋にかけての横綱だ!

さすが横綱、小鍋とはと問いたくなるサイズ感も頼もしい。

ハモや松茸を美味しくいただいて、出汁を吸った豆腐を‥うわ〜うまい!早い話が出汁最高!こんなの食べる順番が逆になった土瓶蒸しじゃないか!

ハモや松茸が残っているうちに、旨口のお酒を投入せねば。みんな大好き佐賀の鍋島。鍋島は飲むことと見付けたり。早く飲むかたに片付くばかりなり。別に仔細なし。胸すわって飲むなり。

新れんこんを茹でで頼んでみたら、本当に茹でただけのれんこんが出た。そんなバカなこんなものがツマミになるわけ‥あった、ありすぎた。

ホッコリポックリシャッキリの多重奏な歯ごたえ。ほんのわずか、ふわっと広がる土の香り‥塩とワサビなんかつけると止まらん。「新」だからこその歯ごたえと風味なのかな?こいつはいいもの食べた!

どのお皿もしっかりとしたボリュームなので、悲しいかな鯛だしラーメンとか締めの炭水化物には胃が届かない。せめて鳥つくね串焼きをいただいてフィニッシュとしましょう。

おおっと、これまた一本200円とは思えないビッグでパワフルなサイズ。ふわふわでなくお肉みっちり、塩胡椒ばっちりでご飯にもお酒にも。

N「支払いも安かったですよ。ホテルも近いし太田に来たらここがいいかもしれませんね」

支払い済み?なんだ、おごってもらっちゃって良かったのかい?持つべきはしっかり働いている後輩だ。

真の家族経営で素晴らしい雰囲気、地酒は勢揃いでツマミは陸海空とスキなし。こんな良い居酒屋があったんだなあ‥たまには地元でも飲まないといかんね。

みのや 群馬県太田市飯田町1284-1