今回の目的地は、かの有名な石川は和倉温泉の加賀屋です。ツアーのチラシなんか見ていても「あの加賀屋に泊まる」とか「憧れの加賀屋に滞在」とかいった見出しをよく見かけますね。
ツアー好き熟年の方々にはもはやラスボス的存在です。見た目もダームの塔というか、強そう。
ラスボスだからなのかどうだか知りませんが、その知名度の割には行ったことある方ってあまり見ないんですね。ここは仕方ない、どんな所か行ってみようじゃありませんか。
調べてみますと、この加賀屋さんは部屋のグレードがちょっと多めです。安い方から能登本陣→能登客殿→能登渚亭→雪月花→浜離宮と大きく5段階。そしていわゆる貴賓室である浜離宮のうち、最上階の二部屋が天游と白韻という迎賓室になっているそうです。貴賓と迎賓の違いはよくわかりませんが、早い話が天游こそが加賀屋さんでも最高の部屋ということらしいので
突入してまいりました。まずは出発から書いていきましょう。
今回はさすがに良い金額ですので、一人では厳しいものがあります。誰かワリカンで行ってもいいという人いないかと思ったら、あっさり見つかりました。T氏としておきましょう。
T氏は1ヶ月ほど前にプロが選ぶ宿100の上位常連である稲取銀水荘さんの最上級客室、インペリアルスイートとかいう部屋に泊まってきたそうです。そしてなかなか良かったということで、プロが選ぶ宿100巡りをしたいと。それならまずは万年一位からじゃ〜!ということで、加賀屋に行きたがっていたのです。どうせ行くなら一番良くないとつまらない、と天游を予約しちゃったのは、実はT氏です。
以上、長いいきさつ終わり。
たしか8月8日の土曜日でしたので、お盆の長期連休が始まっている会社もあるだろうと思われる日です。渋滞があった場合とそうでない場合のコースを組んで…と。
朝6時半にいざ出発。渋滞表示はまるでありません。これなら昼ごはんまでに能登半島突入できちゃいますね。たしか500km弱ですから。吠えよVQ37エンジン!ブブー。
12時前に着きましたのは七尾の松乃鮨。一昨年ソロで来てコノワタの軍艦がおいしかった記憶があります。
かがやき地物握り!税込2,980Gか!ノドグロ幽庵焼きの握りつきだと…?そんなもん食いますよ!
なが〜い器でやってまいりました。どれもうまそうですが右の3つ
右からノドグロ幽庵焼き、蒸しあわび、赤西貝という、能登の海の看板スターたちから目を離せません。この上にコノワタ軍艦がいたら男泣きに泣いてしまっていたことでしょう。
が、まずはブリの出世途中であるフクラギからいきましょう。うん、おいしい。フクラギの干物って好きなんですが、寿司もおいしいですね。で、左の玉子。これは玉宝といって、ここ松乃鮨さんの歴史あるスペシャリテらしいです。ちょっと甘みが強いあたりに伝統の味な雰囲気がただよっています。ああおいしい。
ずらっと11カンいただきましたが、ノドグロがうますぎる…これのためにまた来たい。もっと言えば、ノドグロと赤西貝とコノワタをずらりとならべてお酒飲みたい…
赤西貝は昭和天皇がここ能登で食べておかわりを所望したのでおかわり貝とも呼ばれるそうです。越前おろしそばといい、北陸に来るとおかわりしてしまうのですね、陛下。
寿司屋さんから徒歩1分のところにある能登食祭市場で赤イカの一夜干し、もみいか、アワビ、そしてノドグロを自宅に送って…と。帰ってから食べたところ、ノドグロは当然ですが、赤イカがメチャメチャうまかったです。もみいかはワタごと干したイカ。酒のために生まれた食品ですので、お好きな方どうぞ。