湯豆腐とソップ炊きに続いて、三度目のプロレスちゃんこはUインター名物キムチ鍋! CACCスネークピットジャパン ちゃんこの台所(杉並区・高円寺駅)

力道山の日本プロレスより伝わる「伝統の湯豆腐」を食べさせてくれる「CACCスネークピットジャパン ちゃんこの台所」さん。

湯豆腐だけでなく、ちゃんこの王様とされるソップ炊きやアントニオ猪木氏が愛したお惣菜など、プロレスファンにとっては聖地中の聖地。さらに周富徳先生直伝の中華の技まで冴え渡るとあって、すっかりハマってしまいました。

今度はUWFインターナショナルの名物・キムチ鍋を食べたい!というわけで、前回とほぼ同じメンバーを集めて高円寺に集合、集合〜。

高円寺駅北口を東北東方面へ。5・6分歩いて小学校跡や小さな公園を過ぎ、環七へぶつかったあたりにお店はあります。

飲食店が入っているとは思えない、オフィスビルのようなマンションのような素ビルです。この看板を見ないとまずわからない。

照明もあまりない階段を上がれば、いにしえの団地みたいな鉄のドア‥でもホラ、プロレス者の血が沸かぬはずはない「U.W.F.」の文字!

現在はキャッチ・アズ・キャッチ・キャンを伝承する日本の「蛇の穴」、スネークピットジャパン!

ドアを開けてスリッパに履き替えていると、飛び出してきた方は‥スネークピットジャパン代表にしてちゃんこの台所料理長、宮戸優光さんだ!声は大きく動きは軽やか、元気の塊のような方です。

前回撮った写真ですが、このように道場手前のスペースで飲食できるよう改装されています。CACCドアの向こうが道場ね。

そして真ん中にはもちろんアントニオ猪木会長!宮戸さんがやたらと元気なのは猪木イズムに間違いない。

横にはプロレスの神様カールゴッチや高円寺の人間風車ビル・ロビンソン先生なども‥おや、周富徳先生の写真も加わっている。高円寺という土地で、偉大な先人たちの技術と精神を伝えているのですね。

キムチ鍋だけ指定、あとはおまかせの4,000円コースでお願いしてあるので、注文するのは飲み物だけ。猪木氏推薦のソムリエが選んだというワインをいただきましょう。ビール好きの友人は名物どんぶりビールで。

ポルトガルのキンタ・ド・コーレイヨ。花の香りのスッキリワインは料理を選ばない万能選手。切手のようなエチケットがかわいいわね。

道場メシらしさ爆発のどんぶりビールだ!豪快なだけではなく、飲み口がまろやかになるとか飲んだ友人が言っておりました。

最初の一品からすごいの出ましたよ。中華風・カツオ刺身サラダですって。

中華ドレッシングのたっぷり野菜、そして香菜!そうか、カツオに香菜という手があったか!薬味を盛れば盛るほどうまくなるカツオ、この一皿はまさに最適解のひとつ。

しかもですよ、ただでさえ魚に合うポルトガルワインが、野菜パワーによってさらにカツオとのシンクロ率がアップ!一品目にしてずっと食べ続けたい。

お次も中華風、蒸し鶏・ネギソース

こちらは毎回出ているメニューなのできっと名物。あまりにシットリした鶏肉と爽やかなネギソースがとんでもないマリアージュな上に、高タンパク低脂質でレスラー御用達でもありそう。医食同源の傑作です。

はい、本日のメインイベント、キムチ鍋の入場です。いかにも「ちゃんこ」然とした大きなアルミ鍋にぎっしりと‥これで四人前って多くないですか?プロレスの練習生が食べるような圧倒的ボリューム!

宮戸さん「気を入れて作らせてもらいました!」

味だけでなく量にも気が入ってしまうのですね?ではこちらも気を入れていただきます!

一杯目は油揚げや豆腐など、畑の牛肉がどっさり入りました。

むむっ、さすがキムチ鍋、しっかり辛い‥と思わせておいて、スッと瞬時に引く辛さ。そして辛さが去った後に、キムチと出汁による深い旨味がしっかり残る。ふわ〜おいしい。

野菜はシャッキリ、豆腐は熱々、油揚げはキムチ汁を吸ってふっくら、全てが完璧な食べ頃。鍋物というのは本当にタイミングの食べ物なんだなあ。

あっ、今度は肉ばかり取れちゃったぞ。すき焼きだったら殺し合いになるところだ。

肉と野菜をホフホフと食べて、熱〜い汁をグッと飲んで、ああうまいと落ち着いたところに冷えた白ワインをクイッっと。し、至福〜!

止まらん、止まらんて。どんぶりビールもはかどって仕方ないようです。

メンバー2名が女性ということもあり、食べ切れるかという最初の心配はなんのその。みるみるうちにお鍋すっかり食うものなし、汁までスッカラカンとなってしまいました。

鍋が終わってもコースは終わりません。高田選手発明(?)の、手抜きちゃんこのポークソテー

高田選手は生肉を出して「ポークソテーです。各自お好きな焼き具合で」と盛大な手抜きをしたそうですが、こちらはそれどころではありません。ニンニクと甘辛ダレがたまらない、もはや極上トンテキ。とんでもなく白メシが欲しくなる。

今回の予約二日前に、金萬福さんと楊天福さんの両シェフを招いて中華とちゃんこのコラボイベントを開かれたそうで、その時に出たキクラゲと厚揚げと春雨・沙茶醬煮込みを作ってくれました。

ニンニクと魚介の旨味あふれる沙茶醬。干しエビとかなのかな?魚醤っぽい深い旨味と香りが、なんて素敵にエスニック。春雨で作るオカズはチャプチェだけではなかったのね。

‥最初のカツオサラダも中華イベントの時に出たとか‥なんで参加しなかったんだぼくのバカ。でも今日食べることができたから、ヨシ!

キムチ鍋の汁まで食べ尽くしたせいか、自動的にご飯ものはチャーハンとなりました。黄金に輝く、あまりにもストロングスタイルな正統チャーハン。炎の料理人・宮戸味徳のウデマエが冴え渡ります。

デザートは最後まで健康的にオレンジで。パンパンに膨れたお腹にビタミンCが染み渡る。

道場でCACCの指導に練習後のちゃんこにと、一日働き詰めだった宮戸さんと乾杯して語らうこともできました。素晴らしいひとときだったなあ‥

しかし本当に、4,000円のコースでこんなにうまくてお腹いっぱいになってパワーまでもらえるお店なんて、東京中探したって何軒あるやら。プロレスに興味がない方にも積極的にオススメしたい。

行きたがっていた方に連絡を取り、次回の予約も入れたのは言うまでもないのでした。

ちゃんこの台所(CACCスネークピットジャパン) 東京都杉並区高円寺北2-15-1 2階

伝統の湯豆腐鍋

ちゃんこの王様・ソップ炊きとアントニオ猪木氏が愛したきんぴら