巻きも二枚も、焼きも生も釜めしも、およそ貝ならなんでもあるよ 焼貝 あこや(渋谷区・恵比寿駅)

恵比寿の友人と会食することになりました。この方は「恵比寿から出たくない」「生の貝が好物」と、なかなか難しい条件がそろいます。

恵比寿駅付近の貝‥ありゃ、すぐに正解っぽいお店が出てきた。予約、予約〜。

やってきたのは恵比寿駅西口からすぐ、有名な串焼き屋さんのトイメンにあります「焼貝 あこや」さんです。名前から貝です、気合いが違います。

18時とまだ明るいうちから店内は盛況、予約して良かった。カウンター席に案内していただきました。

コースもあるようですが、できるだけ生の貝を攻めたいので席だけ予約にしておきました。飲み物は秋田の花邑をいただきますか。

お通しから当たり前のようにつぶ貝。いいですねえ。

生の貝は‥これだ、お任せ活貝盛り合せ。少しドキドキするお値段だけど、テッペンの8品9000円を頼んでしまえ。

なんじゃこりゃ!肴・炒・蒸・焼・ステーキ・飯物・椀のほぼ全てが貝!焼貝という店名はウソです。貝料理ならなんでも揃う!

刺身と焼貝は単品の種類も豊富。刺身は盛り合せを頼んだから地蛤焼をお願いしてみよう。

本日の牡蠣・殻付はぜひとも対戦をお願いしたい。生焼蒸と選べるのでもちろん生で、北海道の仙鳳跡を召喚しましょう。

貝以外も少し頼むか。自家製漬け物盛合せ地ダコぶつあたりがいいかな。

活貝8品のうち6品が登場〜!うお〜すげえ、本当にオール貝!

店長さんらしい方が色々説明してくれてありがたいのですが、ラーメンマンばりのリアル弁髪が気になってあまり入ってこない。いやロックだなあ、かっこいいなあ。

シャッキリ繊維にそって切れるような平貝、クニクニと楽しい石かげ貝、コリコリの真つぶ貝と苦味控えめ旨味濃いめの肝。歯ごたえも風味もみんなちがってみんないい。

うまさで言えばの赤貝、甘味は誰にも負けない白ミル貝、貝の刺身といえばのホタテ。生の貝をこんなにバカスカ食べることもあまりないよね。いや〜なんかバチ当たりなことしちゃってるな!

そして生貝のキングオブキングス、仙鳳跡様のお出ましです。レモンも何もナシでそのまんまどうぞということで、チュルリとひと口で‥食えるワケがない、デカい。

あらためて、丸々と太った部分をチュルリ‥芳醇、豊穣、豊満、ルノワールの裸婦像もびっくりの豊かさ!磯の塩気もちょうどよく、お酒で追うと幸せで泣きそうですよもう。

活貝8品の残り2品はサザエ蒸しアワビだった!どっちもカキと並ぶ好物で鼻血が出そうだ!

サザエはゴリンゴリン、ブリンブリンとすさまじい歯ごたえ。焼いてある肝のうめえこと。

アワビは予約がない場合はだいたい蒸してしまうそうです。蒸したからこそのムッチリ感と、ホラ見て、この母なる海の旨味を凝縮したような肝!この肝を楽しめるだけで蒸しバンザイです。ぐわ〜うめえ。

地蛤焼はさすがとしか言えない火の通り、しかも食べやすく切ってあるのにウマい貝汁は一滴も逃さないという手練。震えるほどの旨味、すごくてすごいです。すごくお酒が進みます。

そしてこの辺で釜飯をお願いしようと黒板を見ると、ホタテやらウニやらの他に蛤の釜飯がある。この圧倒的パフォーマンスを見せつけられてはソレに決まってしまうじゃないか。30分ほどかかるそうなので、今までの貝をつまみつつ待ちましょう。

自家製漬け物盛合せは貝だらけの合間にまさしく口直しである。

周防大島の地ダコぶつもしっかりとした目利きで貝ばっかりじゃないのね。

はいできました〜と見せてくれるのは蛤の釜飯!なんだよコレ、見た目も香りもとんでもないな!

一人前で茶碗二杯分ということで、大将自ら二つの茶碗に取り分けてくれます。

食べやすく刻まれて再登場。いやはや驚いた、うまいなんてもんじゃねえぞ。バターでも入れた?ってくらいミルキーな乳脂肪的旨味はなんなんだ。カキでなく蛤こそが海のミルクだったのか。今年の炊き込みご飯選手権の優勝候補筆頭に立ちました。

立地のせいもあるのか少し高級寄りな価格帯ですが、どれも美味しくてお値段以上。日本酒もいっぱいあるし、大将かっこいいし、恵比寿で飲むとなったらまっすぐココに決定でいいんじゃないか?そうしよう。

焼貝 あこや 東京都渋谷区恵比寿南1-4-4

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