とれとれの魚に野菜に和牛までオール新潟!食材王国の底力を最高の包丁でいただくのだ 和ノ食 てのひら(柏崎市・柏崎駅)

魚沼でメキシカンライスをいただき、燕三条で鍋やおろし金を買い、柏崎のホテルにチェックイン。なかなか新潟を満喫したじゃないか。あとは今回のメインイベントである夕食の時間を待ちましょう。

予約を入れた18時の5分前に到着しました「和ノ食 てのひら」さん。ミシュランガイド新潟2020においてビブグルマンを獲得した和の名店です。なんだかんだ言っても、あの本はホント良いお店を見つけてくるなと感心します。タイヤはニットー派ですが。

今のところ1日2組限定と思いましたが、車や待ち合わせの人が妙に多いのはどういうことだろう。日陰者はみなさんが入ってからこっそり入店しましょう。

広々としたカウンター席のまんなかにおしぼりが1つ置いてある・・

大将「お久しぶりです。今日は座敷で7人様の宴会が入りましてね、カウンターはオーヤマさんだけなんで」

なるほど、宴会だからあの人数でしたか。なんだか貸切気分で緊張しちゃう。

9,900円のおまかせコースでお願いしてあるので、選ぶのはお酒だけ。ワインもたくさんあるらしいですがここは酒どころの新潟、日本酒でGo。亀の翁が安い・・けど、無濾過の文字に弱いので加茂錦無濾過大吟醸でスタートしますか。

大将「おせちのご注文ありがとうございました。ブログ見ましたよ」

あらお恥ずかしや。いやはや、ツマミ特化の大変おいしいおせちでした。朝から四合瓶が空っぽになってしまいましたよ。

注文しておいてなんだけど、純米でないお酒って久しぶりかも。軽さがあって暑い時期の最初の一杯にはアリだな。無濾過だから十分旨味もあるしね。

トップバッターは柏崎の真鯛と丸ナスを炊いたものそら豆も新潟市白根産だそうで、相変わらずの超地産地消、新潟の味の極みです。

丸ナスの素直な風味にふわ〜としちゃう。おいしいなあ。

地物の甘鯛とアスパラの天ぷら。パリリっとした甘鯛の皮!アスパラの甘味!

・・実は天ぷらってあまり食べないんです。温泉旅館の料理写真に天ぷらがあれば候補から外すし、そば屋でも天もりを頼まない率9割超なのですが・・こうして食べると非常においしいじゃないか。天ぷら、今までスマン。

ホウボウとカブと絹さやのお椀。カブは塩麹で揉んであるそうで。

スカッと切れる出汁に旨い魚とひと仕事された野菜が入ると、日本料理の華はお椀だな〜と納得しちゃう。すすりながらお酒がすすむもんね。

すすみすぎたところで新潟から逸脱、石川菊姫あらばしりを願いま〜す。山廃を頼むべき予感がしたのだ。

ほ〜らバッチリ、メバル・新ゴボウ・新じゃがの焚き物のウド味噌和えですよ!力強い肴にはマッチョなお酒!ゴボウとジャガイモの新々コンビ、土の味がたまらんねえ。

マトウダイの身と肝に大葉と茗荷をかけたもの。カワハギと肝の組み合わせは素敵なものですが、大葉茗荷のWハーブまで加わって・・おや、なんか違う肝の味が出てきた。なんと村上のアンコウの肝ということで肝もダブル!旨味と香りの日本海メイルシュトロームだよ!

お造りは柏崎のアラ!ノドグロ!首折れのアジ!ワサビまで地物の石地産!アラという魚を塩で楽しむ悪いことを覚えてしまいました。ノドグロは石地わさびと醤油で。

首折れのサバは聞いたことあるけど、アジの首も折っちゃうんだ。活きているようなプリプリ感!すげえ!

新発田牛とゼンマイ、上にのるのは野菜ソムリエサミット(だったかな)金賞の柏崎産スナップエンドウ。肉とゼンマイの組み合わせはマタギっぽくて素敵だ。

エンドウは青々とした色が映える上に風味まで青々しくて、確かに金賞まったなし・・野菜ソムリエサミットの受賞履歴を見ていたら「闇落ちトマト」なんてすごい名前のトマトがあるんですけど。しかもこれまた新潟ですよ。た、食べてみたい・・

大将「食事の時に出したくて試作を重ねていたんですけどね、ようやくお出しできるくらいに育ったかなと。ぬか漬け食べてみてください」

おお、ぬか漬け大好き!「コリ」一瞬前に「じゅゎゎ」と泡立つような感じと共に酸味がスーッと入ってくる!これだ、これが発酵だ!塩気控えめ後味スッキリ、こんなぬか漬けが食べたかった。

ぬか漬けが出るということはシメの食事直前ということですね。お酒もシメの芋ロックに入りましょうか。芋は何があるでしょう。

大将「え〜と、こんな感じですかね」

これはこれは見事に並びましたね。伊蔵先生は財布が心配、その線でいけばイチローズモルトの瓶も見えたな・・いかんいかん、白玉の露をお願いします。

ご飯ものはメダイの雑炊、具には八色しいたけが入ります。昼のファミリーダイニングでやたらと推していた新潟名産ですね。

メダイにしいたけに・・牛?ダブルどころかトリプルのスープを吸った新潟のお米に喜ばない日本人などいるわけもなく。チラリと振られた京都の七味も良い香りだなあ。

デザートがわりにスイカやパイナップル等々のコールドプレスジュース。スッキリ爽やかでお腹にたまらない、シメにジュースっていいもんですね。いや〜、今回も大変おいしゅうございました。

冬場はちょっと心配が多いので、雪がない今のうちにバリバリ食べておかないと。そんなわけで次回の予約も済んでいるのです。真夏の新潟は何が出るかな?何が出るかな?

和ノ食 てのひら 新潟県柏崎市駅前2-3-51 興産ビル 1F

送ってもらったおせち料理

昨年秋の訪問