西浅草鳥輿さんが日本橋に移転したため、その際のネグラは東横イン日本橋税務署となります。この辺りは困ったことに、立ち食いそばの激戦区なんですよね。朝メシは果たしてどこに行ったもんか。
文殊の春菊天、あり賀せいろうのかき揚げ、かめやのごぼう天にげそ天、あれ、インドカレーのよもだそばもあるんだっけ?みんな違ってみんないい。悩みつつもなんとなく文殊方面、つまり馬喰横山駅の方に向かっていると・・
味のありすぎる店構えの立ち食い店があるじゃないか。「みまつ」さん・・あ、お噂はかねがね。たしかラーメンがおいしいとか。よし、朝ラーでも決めるか。
店内は入って正面が厨房、左右の壁に向かって立ち食いスペースが並びます。丸椅子が1・2脚くらいあったかな?基本はスタンディング、いかにもオールドファッションな立ち食いそば店といった風情。
券売機なしの口頭注文ですので、厨房へと歩を進めながら壁のメニューを素早く読み込みましょう。ラーメンと小かき揚の定食で決まりかな?
トッピングの単品メニューを見て、やっぱりげそ天そばが食べたくなったりして。さて困った、困りすぎて口が勝手に「カレー丼セット、そばでお願いします」と言っていた。
「3分少々で どうせ食べるなら茹でたてそば」という声に出して読みたい日本語です。ええ、ええ、待ちますとも。
先客がいなかったためか、あまり待たずに2分で出た。カレー丼セット税込600円!
あれ、丼とは?と思ったけど気にしない、早い話がたぬきそばと小カレーのセットです。
天かすと言うよりは、かき揚げを砕いたのじゃないかという豪快なたぬき。黒い汁に浸食された部分はすでにふやけてウマそうだなあ。
白いそばは更科といったらほめすぎでしょうか。すすってニッコリのソフトな食感。香りとか喉ごしなんてのは関係ない。コレが食べたかったのだ。
ふやふやになった天かすがやっぱりたまらない!そのままではちょっと頼りない汁も油でウマくなって、ホントよくできた組み合わせだなあ。ハフハフズルズル止まらない、思わず鼻水が出ちゃう。
中華のエビチリみたようなお皿で登場は、カレー丼という名の半カレーです。最初からメシにつきこまれたスプーン、黄色みがかったもったりルー、赤い福神漬け。完璧に近い様式美。
ひと匙いただけば・・うむ!
嫌いな言葉の一つに「普通においしい」というのがあります。でも言おう。コレは普通にうまいカレーの極みだ!どんな味かと聞かれればカレー味としか言いようのない、まさしくThis is it!
あまり口直しもいらん辛さだけど、真っ赤な福神漬けからソバに戻るのがまたいい感じなんだ。
とはいえマイルドに過ぎる気もして、ラーメン用なのか何かイマイチわからない唐辛子の輪切りをかければ・・結構辛くてヨガファイヤー出ちゃう。うめえ〜。
そばもカレーも期待を少しだけ上回るおいしさで合わせ技一本!お姉さんも感じよく、この界隈での選択肢がまた増えてしまったのでした。
今さらですが、これはなんと年越し蕎麦がわりの記事でした。良いお年を。
みまつ 東京都中央区東日本橋3-5-9