友人が必要で急ぎの用事で神戸に行かねばならぬそうで・・あれ、大義名分ゲットじゃないか、行こう行こう。例によって車でププーと出発、さあ着いたぞ。
愛するにしむら珈琲店で神戸の友人Oと待ち合わせて、とりあえず昼メシでも食べましょうか。
O「ナニ食べたいのよ?」
なにがいいだろ、車内でうどんとカレーの話はしていたのですが。
O「あ、じゃあ決まった。ほら、高架のあそこ」
ああ、あそこ!そうだ、タイミングが合わなくてなかなか行けなかったんだ。そうしましょう。
三宮駅の高架下ダンジョンにありますそのお店は日曜休みで昼のみ営業、しかも場所がちょっとわかりにくいと、なかなか来店ハードルが高めだったのです。
神戸の友人は高架下の通路をグングン進みますが、ダンジョンに不慣れな人は地上から行って、双葉寿司さんあたりにあるこの看板を目印にどうぞ。
カレーそばでおなじみらしい「信そば 長野屋」さんに到着!お店の前を通ったことは数回あるけれど、のれんが出ているのは初めて見た。11:25〜16:00というただでさえ短い営業時間な上に、緊急な宣言中は「14時くらいまで」とさらに時短の模様です。
どうでもいいけど「時短営業」と聞くたびにギクリとするパチンコ老人会です。
繁盛店と聞きましたが、ご時世的にすんなりテーブル席に案内していただきました。普段はホール係の名物おじさんの差配のもと、何人組でも容赦なく小分けにされて、テトリスのように空席に詰め込まれるそうです。
O「いちおうメニュー見る?あれ、ないのかな」
おじさん「メニューない?ありゃその席だけなかったね。持ってくる。待ってね」
O「もっとも見る人いないもんね。だいたいの人が座るなりカレーそばとライスを頼むのよ」
では郷に従ってカレーそばと小ライス、あと漬物もいただこうかな。
ちょっとお手洗いに・・と店舗奥にある扉を開けようとしたらおじさんに止められた。
おじさん「そこじゃないよ。外に出て左に十歩。十歩のところね」
言われた通りピッタリ十歩のところにトイレがありました、が、七歩目に段差があってコケそうになった。
おじさん「綺麗なのあったでしょ?(ニヤニヤ)」
はい、ピカピカでした・・なるほど、名物おじさんは本当に名物らしいな。
カレーそば・ライス小・漬物の登場です。しめて1050円なり。
・・名状しがたきカレーのようなものが見えますね。ちょっと脳内ライブラリを検索しても似たモノが思いつかない。
露出を上げてもそばの確認はとれません。ブルーインパルスの航跡みたいのはウスターソースかしら。
O「いきなり食べようとすると全部持ち上がって箸が折れちゃうのよ。下の方からそばを少しつまんで、下から上へ、下から上へとひたすら混ぜて馴染ませるの」
ふむふむ、まず箸を入れて・・ふぉう、見た目以上にスライミーな粘度。こりゃ確かに箸も折れるわ。
下からニュルっとつまみ出したそばは真っ白、あら、更科なの?
友人「そうなのよ。この辺ではすごく珍しい、貴重なのよ」
持ち上げ持ち上げを繰り返していたら良い感じに汁・・餡がそばに絡まってきた。食べごろですかね。いかにも熱そうなのですすり込まずにゆっくり口に入れましょう。
ずる、むちゃ、むぐむぐ。やや、思いの外スパイシー、そのパンチに負けずウマさを支える出汁が素敵ね。カレー汁のトロみがすごいから、口腔内全部にまとわりつく感じで快感じゃないか。
雪の如く白い蕎麦に熱いトロみの餡・・はっ、これはもしや伝説の和菓子、暖雪?
はっ、白メシがもじもじしている。そうだな、カレーを見たら君は食べられたくなるよな。
カレー・蕎麦・出汁・白メシという日本人ヒッサツの組み合わせに抗える者がいるだろうか(いやいない)。なんかよくわからんくらい幸せだ。
しかし熱々すぎて汗が出るね。たまらずお冷やを飲んだと同時におじさんがヤカンを持って登場、ジョボボボと注ぎ足してくれます。う〜む、名物!
残り少なくなった汁にメシをドボン。ふぁ〜、こりゃ間違いなくそばもおじさんも名物!うんめえ〜!
O「実はお出汁がすごくうまいし更科だし、他の蕎麦も食べたいのよ。でも結局雰囲気とか圧に負けてカレーを頼むのよ」
わかる!この出汁で花巻そばとかスッゲーうまいでしょうね!でもなんというか・・グンマのモツ煮有名店「永井食堂」で目玉焼き定食を頼むようなものですよね。うん、そりゃダメだよ!次回もカレーそばにしよう。
信そば 長野屋 兵庫県神戸市中央区北長狭通1-32-15 三宮高架下商店街 2F