多々良沼近くに巨大な焼肉屋さんが誕生!グラグラ沸き立つコムタンはなんとも素直でおいしいのです 美成家(ミソンガ)邑楽郡邑楽町

車の査定にでも行こうかな〜と、知人が経営している中古車屋さんに向かいます。知る人ぞ知る、だいたいの人が知らない白鳥の名所、多々良沼のあたり。

ププ〜と走りながらそろそろ昼メシ時だな、メシはまだなんて言うと世話焼きの車屋さんにご馳走されてしまうかもしれん。なんか食っていこうとキョロキョロ・・おや?

大きい和食屋さんだったお店の看板が「焼肉 美成家」さんとなっているじゃないか。仲屋さんだったっけ?ついぞ入ったことなかったな。

ランチののぼりは出ているし、店頭におすすめ黒板でもあれば・・車を置いて様子を見に行ったら、窓越しに店員さんと目があって頭を下げられてしまった。ありゃりゃ、こりゃまた失礼と立ち去りにくくなったぞ。

入口から明らかに和食ではない雰囲気・・正直に言えばきな臭さプンプン。うむ、気を引き締めて入店しましょう。

「いらっしゃいませ、お好きなお先にどうぞ」と声をかけてくださったのは先ほど目が合った方ではありませんか。外見も発音も大陸の風があり、カレー屋さんでインドの人を見かけたような安心感。

テーブルや座敷もろもろ、広大な店内は確かに焼肉用にカスタマイズされていますが・・むう、先客ゼロか、こんな広いのに大丈夫?まあ心配しても仕方ない、近めのテーブル席をいただきましょう。

ランチメニューはコレですね、どれどれ?カルビ定食にハラミ定食、そして・・えっ?うなぎ定食ってナニ?焼肉屋さんでしたよね。

うなぎからイカ炒め・とり焼き炒めと続いてドキドキしていたら、サムギョプサルとか土鍋プルコギとか韓国に戻った。なんだこのメニュー。

ひっくり返すとさらにビックリ。チキン唐揚げフライドとかネギサラダチキンが上カルビ定食よりはるかに高いというね。そして通常は高額である参鶏湯がたったの千円!どういった価格なの?まったくわからない。

お茶を飲んで落ち着くんだ・・と思ったら、なんだかお茶もひと味違う。混乱した思考回路が「コムタンの定食をください」と勝手に発声してしまいました。

5・6分で素早く登場、コムタンスープ定食!焼肉のシメのコムタンは好きだけど、昼に定食として食べるのは初めてですね。しかし・・

石焼きの器でグラグラ煮立って、アツアツどころの騒ぎじゃありませんがな。頑固な寿司屋が両津に出したお茶か!

猫舌ではない方と思いますが、これは慎重に攻めなくては・・

おお、トロトロの骨つき肉がたっぷり。こりゃテールだからコリコムタンというやつか。自然な濁りのスープはしっかり滋味、ねっとりとしたコラーゲンはおいしくてつよくなる。

うま味調味料の力に頼らないスッキリした美味しさで、カレーのベースにしたらチャクラが開いちゃうヤツかもしれない。

でも・・とにかく熱い!やっぱりまだあっついよコレ。舌が灼けるどころじゃないぞ。

サラダやカクテキをつまみつつ冷めるのを待つか。サラダがココナッツのような甘さの謎風味ででこれは人を選びそうな。

カクテキはシャッキリさっぱりで辛さ控えめ、こちらは万人がおいしいヤツだ。

杏仁豆腐は中華みたいだし本当に不思議・・このコンニャクみたいのはなんだろ。パク・・ああ、そのまんまコンニャクだ。コチュジャン等で甘辛く味付けされていて、なんだか無性に白メシが欲しくなる。

そうだ白メシもあるもんな、コンニャクとかきこもうか。

・・まてよ・・

あったかご飯といえども煮えたつスープより温度は低いわけだよな。おおそうじゃ。

ドボーンと全量投入!これで多少は冷めるはず・・ふふふ、これぞカガクの勝利だよ。余裕を持ってひと匙すくえば・・うぁっちちぃ!

ただの熱々クッパができただけだ!むしろご飯で保温力がアップしちゃったじゃないかーばかー。

結局アヒアヒ、ハフハフと少しずつ食べるしかないですね。あ〜、テールだけじゃなくて野菜もたっぷり、スープを吸ったマロニーちゃんうま〜い。変な調味料を感じない分まったく飽きない。スッキリさっぱり素晴らしい。好き。

少し不思議な雰囲気やメニューだけど、こんなド直球なスープを出してくれるなら焼肉もしっかりしているに違いない。

帰りには女将さんらしき方が深々と頭を下げてお見送りしてくれました。千円ランチなんだか申し訳ないようだ。次はなんか焼きに来ます。

美成屋(ミソンガ) 群馬県邑楽郡邑楽町中野1601