「天然の生け簀」富山湾の恵みをいただく、その名もズバリ富山湾鮨! となみ幸ずし(砺波市・砺波駅)

ほぼ毎月行っている京都の佳肴岡もとさん。8月の予約日も近くなったのですが‥いつも岡もとさんだけ行って帰ってくるようなので少しもったいない。たまには温泉宿にでも前泊して、ちゃんとした旅行にしてみよう。

ぽちぽちと旅館を検索して予約。初日と二日目のお昼も予約しておこうか。旅先で臨時休業とかは切ないからね。

よし二泊三日の旅程が決まったぞ、食べるところ寝るところだけ。

最初にやって来たのは富山県砺波市、砺波駅すぐ近くにあります「となみ幸ずし」さんです。広い駐車場があるので安心。

‥なぜ富山、しかも砺波かって?以前から「富山湾鮨」というものを食べてみたかったのですが、ホラ、富山に来るとすし屋の城光さんに行っちゃうんですよ‥今回はあえてズラして、ちょっと内陸の砺波で富山湾鮨を出してくれるお店を探してみました。

カウンター席に案内していただきました。席だけ予約なのでメニューを見よう。

最初に目に飛び込んできたのはランチタイムちらしずし1,000円。そば・サラダにセルフのコーヒー付きで1,000円って安すぎない?これでいい気がしてきた。

盛り合わせの松が2,300円でにぎりの松が3,500円。盛り合わせには海苔巻きが入るという理解でいいのかな。

茶碗蒸しは別注になるのね。お寿司のセットに茶碗蒸しはいらない教団なのでありがたい。コースでは話が別になりますが。

予約までしておいてランチちらしというのもなんだかアレだし、初志貫徹で富山湾鮨3,000円をお願いしましょう。

富山湾鮨HPによると「富山湾産の旬の地魚10貫・米どころ富山の県産米シャリ・富山らしい汁物付きで2,700〜5,500円」という決まりがあるそうです。

この上もなくお寿司屋さんらしい湯呑み。魚へんの漢字クイズに全問正解したら一品プレゼントってお店があったのは新潟の柏崎だったかな‥賞品が巨大なカニ汁で困った思い出。微弱なカニアレルギーなんです。せっかくもらったから汁だけ飲んだけどね。

ちゃちゃっと手際よく握ってくれて、おおむね12分で出ました富山湾鮨

‥鮨、だよね?

駕籠の形をしたお重で出るとはビックリじゃないか。あ、もしかして高岡市の国宝・勝興寺にある大名駕籠を模しているとか?

駕籠のフタをオープン。まずは軍艦2つに握り3貫。

駕籠は二段式のようなので下の段も拝見。こちらは握りが7貫‥ちゅうちゅうたこかい‥お店のメニューには11貫、富山湾鮨ルールでは10貫とありましたが、どちらも飛びこえた12貫という大盤振舞じゃ!

それではバランをどかしていただきましょう。一番右は金目鯛ですか。高級なお魚さんをでっかく切ってくれて、なんとも贅沢な気分。

富山に来たら外せない白エビ!そしてお隣は‥ワハハ、カニ味噌だ。夏だから油断してカニ苦手って言わなかったわ。でもこのくらいの量なら問題ナシナシ、いただきましょう。久しぶりに食べると、やっぱり味は好きなんだよな‥何が困るって、お酒が恋しくなっちゃうのよ‥

さて下段だ。綺麗に包丁が入ったイカはお寿司屋さんらしいお仕事。白エビと並ぶ富山代表の昆布締めもしっとりウマウマ。ありゃこっちにはカニの脚がいたわ。食べるけど。

富山湾の刺客たちで最も心に残ったのはこの方、アジ!‥ネタの説明とかなかったけど、これはさすがにアジだよね?

光り物が最も輝くこの時期、いかにも青魚らしい香りと旨味は大変なことになっています。アジ刺しからアジ握りのコンボで羽根屋か勝駒あたりを飲みたい。

そしてアラ汁がなんともうま〜い!これが富山湾鮨の「富山らしい汁物」というものか!

アラというには贅沢すぎる頭と胸ビレ付近が入っているので、とにかく掘れば掘るだけ美味しいところがザックザク。タイのタイまで出てきたぞ。おかげで出汁の旨味もとんでもないことになっています。

12時頃になると続々とお客さんが入ってきて、みなさん頼むのはランチちらし。昼にふらっと入って1,000円でちらしを出してくれるお寿司屋さん。ちょっとお昼食べに行こうって時はまず候補に上がるよね。

地域の気軽に寄れるお寿司屋さんで素晴らしい地魚鮨とアラ汁に遭遇。良いスタートを切ることができました。

となみ幸ずし 富山県砺波市山王町4-14