30周年突破記念・パトレイバー2上映会!いにしえのアレな人々を強制召喚するようなイベントがありまして、そりゃもう行くしかないワケです。
場所は豊洲?じゃあついでに寿司食べなきゃと思ったらその日は日曜、だいたいのお寿司屋さんは閉まっているじゃないか。
では月島でもんじゃでも‥いや、豊洲という単語を聞いた時点で脳内は寿司一色。やっているお店の一軒や二軒はあるはずだと検索して、月島というか勝どきで見つけたので予約してみました。
月島駅からGoogleマップを頼りに歩いてきて、もうすぐお店らしい所まで来たんだけど‥店はどこだ!
この辺であと30mだろ?どこか曲がる所は‥あ、ここかな?勝どき駅方面から清澄通りを歩いてきた場合、このクマさんの手前の自転車しか通れないような路地に入ります。
クマさんの奥、まさしく隠れ家的なところにあるのが「鮨 向」さん。同じ時間に予約していたらしいお二人に続いて入店しましょう。
L字カウンターのみの店内は全部で10席程度でしょうか。先に入店された方と違う一辺の二席をいただき、飲み物を聞かれます。うう、今日中に帰るんで、その、ウーロン茶を‥
予約しておいたコースは上握り4900円。結局この後にもお客さんが来て席が埋まりましたが、全員注文は同じだった模様です。お昼はこの辺に落ち着くんだろうね。
東京駅で合流した友人は栃木の仙禽をお願いしていましたうらやましい。その色は雪だるましぼりたてかな?口当たりが優しくてうまいよね。
正一合よりも多め、200ml以上入っていそうな片口で1650円と良心的。
飲み物が行き渡ると、お若い大将が「本日はよろしくお願いします」と手酢の音も軽やかに握りはじめてくれます。
初手、白身。おっといきなりヒラメとは高級な。煮切りでなくポン酢がサッと塗られ、タネの下には柚子が忍ばせてあったりと楽しい一貫。これは素晴らしいランチになりそうだぞ。
「シャリの大きめ小さめはいつでもお申し付けください」
これはご親切に。やや小ぶりで非常に食べやすいです。このまま願いま〜す。
ミズダコ。包丁を入れたら綺麗に花開くのが新鮮さの証。結構な量のレモンが振られてカルパッチョのよう。ちょっとお酒分けてくれませんかねと言いそうになる。
「イキガイです」と言うので、そんな貝っていたかしらと思ったらニューと動くホッキ貝が来た!ああ〜、活き貝ね。
活き特有のコリコリとモッチリからの、あま〜いお味。酸味がきつすぎない赤酢のご飯で甘味がさらに倍!
ご飯はやさしい赤酢で人肌よりほんのちょっと低いかなという程度。握りはつまむと少ししっかりめに感じるけど、口にするとほどけは良好。非常に好みのタイプです。
カンパチの醤油漬け。おいおい、カンパチを漬けにしちゃったらそりゃ反則よ?しかもワサビの代わりに柚子胡椒が忍ばせてあるじゃないですかーやだー飲ませろー。
ここでカニの甲羅が取り出されまして、どうやらお次はカニ甲羅焼きの軍艦らしい。最初にカニ苦手コールをしていたこちらはどうなるんだろ?
ワハハ、クルマエビの炙りが来た!しかもエビミソなんかのっちゃって!見た目も味もバッチリで我れ世に勝てり。やったぜ!
お寿司はもちろんですが、ガリがまたすごくおいしい。甘味酸味辛味が綺麗な正三角形を描いたバランスの良さ。うまいうまいと一貫ごとにつまんじゃっても即座に補充してくれます。
エビに引き続きバーナーで炙られたのはタチウオです。タチウオの皮目を炙った握りは大好物なんです困ります。あ、皮側から写真撮るべきだった。
お次は目の前でガラスを被せて瞬間燻製してくれるカツオ!煙と薬味の香りが増せば増すほどおいしいのがカツオ。ほわわ〜んと香るうちにいただきましょう。
なんかピカピカ光るモノを炙っていると思ったら北海道大羽イワシですって!節分が近いから?とにかく大羽となっては脂ノリノリですからね、少し炙ったら最高ですよね!
ものすごくふくよかな脂と、これでもかという青魚‥いや、イワシ特有の風味。今までで一番お酒が欲しくなる罪の味。いいんだ、ウーロン茶と脂だって仲良しなんだ。
これはこれは、ものすご〜く長く切ってくれちゃいましたね。握り界の大ボス・ホンマグロ中トロ!塩釜産の赤い身は煮切りをまとってルビーのように輝きます。
本当にこの、マグロという魚は‥握られるために泳いでいるのだろうか?それとも握りというものがマグロを食べるために発明されたのだろうか?
お味噌汁はキンメダイらしい風味ですが、それだけでは済まないパワフルな旨味。なんとキンメダイ・マトウダイ・アジ等々、10種くらいの魚のアラで出汁を取っているそうです。ふは〜!
甘くて甘〜いデザートのようなアナゴ。握りのシメにはピッタリだ。
あれ、シメと思ったら今度はキュウリを桂むきにしているぞ。プロの包丁技かっこいい!
ささーっと手早く巻いてくれたのは赤貝のヒモとキュウリ、ヒモキュウ!これは飲んだ後ならさぞかし舌がスッキリするでしょうね〜。夜に来たらトロたくとコレを最後に巻いてもらおうと固く誓ったのでした。
最後の最後はプリン風に仕上げた玉子。だし巻きの味で食感はプリン。なんとも面白い、まさにシメにふさわしい逸品でした。もう一口ガリをいただくのも忘れまいぞ。
コースで足りなければ単品を割引価格で握ってもらえるそうですが、これ以上食べたら映画に差し支えそうなのでごちそうさま。大変美味しゅうございました。
月島という立地でこのコース、あのマグロまで入って4,900円はすごい!飲まなかったけどお酒も安いもんね。次は夜のおまかせコースで飲んで、トロたくとヒモキュウ追加と心の中で決めました。
しかし素敵なスペイン料理も近かったりするし、なんだかんだもんじゃってうまいもんだし、月島近辺はちょっと通ってみたいかも。
パトレイバー2、久しぶりなんてもんじゃないな!初めて観た時は難しく感じたもんですが、今もちゃんと難しくて面白かったです。あとポスターで泉野明を押し出すのは今も昔も詐欺です。ちゃんと南雲さんをセンターにしてください。榊原良子さんバンザーイ(←上映後のトークショーでリアル榊原さんを拝見して舞い上がっています)。
鮨 向 東京都中央区勝どき3-5-9