冬のグンマは赤城おろし、いわゆる「からっ風」が吹き荒れます。冷たい暴風が吹き荒れるんです。ボートレース桐生の水面などエラいことになりまして、お正月レースは波乗り巧者である江口選手の独擅場です。
というわけで、冬期は車がなければ近所のコンビニにも行けないグンマ人。でも中高生たちは身を切る寒風の中を自転車で突き抜けていくんですよね。あの推進力はなんだろう‥
やはりニクとコメのパワーだろうか。そういえばグンマ人、子供の頃より人が集まる所で出てくる食べものがニクとコメの結晶体であった。そう、鳥めしの竹!
グンマ人のソウル&パワーフード、登利平さんの鳥めしを食べて「からっ風」に打ち勝つとしましょう。グンマ中いたるところにありますが、この日は「登利平 太田店」さんにお邪魔しました。知っている登利平さんの中で一番駐車場が広いから。
メニューは鳥めし竹780円と松900円、そしてソースかつ弁当930円がメイン。たまに上州麦豚炙り焼き弁当なんかもあったりします。あと単品の唐揚げと焼き鳥串が色々。
あらゆる集会で配られるのは竹で、やっぱりほとんどの人は竹を買うのですが、ぼくは昔から松派です。
松と竹の違いはまず掛け紙の絵と色。竹は茶色で松は緑。上毛三山をあしらった味のある絵を見ると落ち着きますね。ああ、今ぼくはグンマにいるのだな。
最大の違いはニク!松を開ければ見事な茶色の園ですが、よく見るとニクが二色になっていますね。
左にはムネ肉、右にはモモ肉が敷き詰められているのです。竹はぜ〜んぶムネ肉なんです。
モモのプリプリ感と皮のピロピロがたまらんと思うのですが、みなさんムネに比べてタレの染みが足りないとおっしゃる。
確かにね、社長さんと一部の側近の方しかレシピを知らないという秘伝のタレこそ鳥めしのキモですもんね。でもぼくはモモが大好きなんだ。
昔モモだけの特松みたいのがあったらしいウワサを聞いたことあるけどホント?復刻してくれないかな。
漬物はやっぱりグンマの会社であるしんしんさんの葉唐きゅうりとつぼ漬。どこまでもグンマが詰まっています。この漬物、これまたグンマ発のスーパーとりせんさんで買うことができますよ。
昔は給食のカレーに必ず「しんしん」と大きく書かれた福神漬の小袋がつきました。おかげで長いこと「しんしん」という食べ物と思っていたもんです。あれ、献立表にも「しんしん」って書いてなかったか?恐ろしい義務教育だな。
鳥めしの重要なガチャポイントは端っこに集められた鳥の端っこ。表面に並べることのできない細切れが箱の隅に詰められるのですが、これが皮比率高め&よく焼け&タレ染み染みで、ものすご〜く、うまい。
このハギレ肉の量はおそらく店員さんのサジ加減次第、受け取る側にはガチャなんです。今回はSRかな?なかなかの量が入っているぞ。
そしてニクをめくれば魔法のタレがたっぷり染みたご飯!箱こそ普通の駅弁サイズ、でもみっちみちにメシが詰められているので大体の人はお腹いっぱい。グンマが全体的に盛りが良いのも、この鳥めしのせいじゃないかと疑われます。
ムネ肉と端っこ肉でメシをワシワシかきこんで、しんしんの漬物で休憩してからまたかきこんで、デザートのようにモモ肉の豊かな歯ごたえを楽しむ‥
ひと箱で繰り広げられる食の祭典、やはりすごいぜ鳥めし松。竹でただひたすらメシを飲みこむのも気持ちいいけどね。
とにかくニクとメシでエネルギー充填120%!これでからっ風にかつる‥いや寒いな、布団に入ってフリーレン読も。
登利平 太田店 群馬県太田市下浜田町474-31