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四月中旬、ほぼ毎月恒例である京都デーとなりました。この前の週に金沢くいだおれツアーなんて行ってしまったというのに、バチが当たったりしないでしょうか。具体的には‥痛風とか、痛風とか。
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しかし京都に着いてしまったものは仕方ない。最近恒例になりつつあるのが、祇園の「侘家古歴堂 うま味さん」でのお買い物。
うま味さんなんてチートな調味料や香辛料が揃っておりましてね、汁物でもカレーでもなんにでもふりかけたくなってしまう。近くに同系列でうま味さんシリーズかけ放題の焼き鳥屋さんもできたみたいで、そのうち行ってみたいんだけど‥
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京都で飲むとなったら、どうしても「佳肴 岡もと」さんになってしまいますからね〜。諸々萌え出づる春です。どんな佳肴に出会えるでしょうか。
お店に着いたのは18時5分。8席のカウンターは我々を除いて満席。遅れてすみません、とりあえず日本酒をお願いします。
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最初の一杯は陸奥八仙‥ちょっと待て八仙さん、どうした急に。
春バージョンはリンダ困っちゃうラベル。身も心も踊り出したくなるような春にぴったりのお酒だそうです。踊るかどうかは知りませんが、非常に軽やかで一杯目にピッタリなのは間違いない。
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まずは温かいものということで、淡路新玉ねぎのおかいさん。大根の花が彩りを、くるみオイルが風味をマシマシ。
新玉ねぎの丸い甘味。これぞ大地の滋味としか言えない。ああうまい、岡もとさんの一皿目はいつだって毎朝食べたい、ず〜っと食べ続けたいお味。
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蒸し鮑・うるい・アスパラの新生姜あん。
飾りは青麦。春の代名詞のはずですが、マンガ脳なのではだしのゲンを思い出す。
クニクニアワビとシャキシャキアスパラの対比、爽やか極まりない新生姜の風味、見た目だけでなく食感も味もひたすら春です。
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え、日本酒なのにハスター?大入ひっぱりだこ‥ああ北斎漫画の方か。近江の北島酒造さんのお酒です。うすにごりで当たりは柔らかく軽い。いつの間にやら過ごしてしまう危険なお酒かもしれない。
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明石天然鯛と洛西タケノコのお椀。
この上もなく春、洛西タケノコが出た!ものすご〜く、タケノコ味!頼りないほど淡い、けれどひたすら爽やかな風味!まだまだ竹には満たない、はかなげな歯ごたえ!
パンダじゃあるまいし、なんでこんな食べ物とは思えない物が至上の美味なんだ日本人〜。
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島根のヤマサン正宗なんて硬派なお酒で春の使いを迎撃しよう。日本酒はコメで出来ていると再確認してしまう力強い旨味。タケノコ食べてからコレを飲めばタケノコご飯を食べたようなものだ。
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明石のアブラメ羅臼昆布締め。醤油のかわりにかかっているのは煎り酒ですって。
金沢ツアーでは、白身であれば片っ端から昆布締めになっていましたね。身が締まって旨味が増して‥なんて良い文化を作ってくれたんだ北前船。
こちらの昆布締めには煎り酒のほんのり梅味まで加わって、なんか懐かしい旨味と思えば‥梅昆布!梅昆布じゃないか!
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メイン前に八寸が岡もとさん流。まずはおなじみイワシの辛煮。酢が効いて骨までホロホロ、佳肴の代表選手であります。
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ホタルイカのイカナゴ醤油炒め。上にふりかかるのは島らっきょう。
もちろん金沢でも美味しくいただきましたが、ワタがたっぷりのまま「いしる」の親戚である魚醤で炒められては本場もビックリ。島らっきょうのパンチも効きますね。
過去最高なホタルイカの食べ方に出会った気がする。丼でください。
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北陸のうまいものが出てしまっては、石川の天狗舞大先生をお呼びするしかありますまい。濃醇旨口、ちょっと変テコな香り。酒の中の酒です。
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お椀でも出た洛西タケノコと鉄火味噌の春巻き。タケノコといえば春巻きかもしれませんが、味噌と巻いてしまうとは!
濃厚な赤味噌にシャキシャキタケノコ‥スパルタンXを見てからずっと好物の春巻きですが、これは初めての味で楽しいなあ。
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メシにも酒にもの鉄火味噌。京都の玉川 雄町無濾過生原酒で迎え撃ちましょう。濃くて甘くて酸っぱい原始のお酒です。大好き。
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明石のハリイカにアワビ肝醤油。ゴリゴリマッチョで濃厚なお酒に繊細なハリイカでいいのかと思いきや、濃厚の化身アワビの肝がついたのでひと安心。
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色彩豊かな主菜が登場。明石の伝助アナゴと虹鱒のキャビア、桑名ハマグリ出汁あんかけです。でっかい伝助アナゴにハマグリの出汁?好物に好物がかかってしまってさあ大変。菜の花の緑と虹鱒キャビアのおひさま色がいかにも春じゃありませんか。
海なし県ゆえ、やたらとマス推しなグンマの温泉旅館。虹鱒キャビアも出したらいいのでは‥?泊まったことないだけで出すところもあるのかな?軽井沢の蕎麦屋さんでは見たけど、ありゃ長野だ。
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主菜の後は食事ものタイム。いつもなら芋のロックなんですが、今日はもうちょっと日本酒な気分。福井の早瀬浦 特別純米ひやしさけをいただきましょう。アルコール度数18、ドカンガツンと拳で殴ってくるナイスひやざけ。
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お食事もの一発目、鯖寿司は実山椒とスグキ入りの二種。サバの脂と酢の組み合わせはいつ食べても泣けるほどうまい。食事ものなのに飲まざるを得ない。
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今度はちゃんと芋に行きましょう。穏やかまろやか森八マン。
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おなじみひと口麺はシャポーン地鶏のコンソメにフカヒレと玄米麺。出汁がうますぎるシャポーン、いつかご本尊のお肉を食べてみたいものです。丸焼きか水炊きがいいな。
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水菓子は一足早い2品、マンゴーとスイカ!ウチのご近所、太田市藪塚は小玉スイカの名産地。ついでにマムシ酒の本場です。このスイカも太田市出身だったりしてね。
上に乗るのは四葉のクローバーですか?よく見つけましたね。それとも売っているのだろうか。とにかくこれできっと良いことが‥あるかしら。
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目の前で包んでふかしあげる饅頭。本日は白エビ饅頭に大納言餡。この辺でやっとお酒でなくお茶が怖くなった。
タケノコ・ホタルイカ・ハマグリと思い切り春を堪能させていただきました。毎月メニューが変わるから、四季どころじゃなくて十二季の移り変わりを楽しめるってもんだ。
タクシーを待っている間に次回の予約を入れまして、それでは五月末、またよろしくお願いします。
佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4
侘屋古歴堂 うま味さん 京都府京都市東山区祇園町南側570-123