フレンチ強化月間でもやっているのかという6月。新規開拓も楽しいけれど、おいしかったお店のリピートも忘れてはいけません。入間の埼玉産食材オンパレードのお店を再訪したい。川崎方面の友人に声をかけたら即答で行くというので予約、予約〜。
友人を拾ってから入間に向かったはいいけど、土日の中央道を嘗めていましたよ。パンチの効いた渋滞につかまりました。15分以上早く着いてしまうはずがどんどん遅れるよ〜うわ〜。
結局予約時間から30分ほど遅れて到着したのは「ウェロニカ・ペルシカ」さん。いやはや申し訳ないです。いちおう一報を入れておいたので事なきを得ました。
4卓ほどあるテーブルの厨房前の席に案内していただきます。税抜5,800円のランチコースをお願いしてありまして、まずはメイン選択タイムです。牛ほほ肉の煮込みか黒毛和牛か。
見せてくれたモノは上が多摩の日の出町という山の中で養殖されたアワビ、下が網脂で包んだほほ肉ですって。
実物をデーンと見せていただいてはほほ肉になりますよね。お願いします。
ワインのペアリングといきたいですが運転ですので
ノンアルコールスパークリングをボトルで願いま〜す。おおむね2杯分あるそうです。
ヴァンドーム・クラシックでチンch・・プロージット!余計な甘さがなくてスッキリおいしい、この日はアホほど暑かったのでなおおいしい。6月末だというのにグンマで40℃を突破した日でした。この辺は39℃だって、うふふ。
巨大な植木鉢に盛り込まれた前菜。ぼくは2回目なので「まあすごい」くらいで済みましたが、初めて見る友人はそれこそ目を見張って驚いていますよ。この反応が見たかった。
3つのどれも手でいただけるようになっています。
秩父の地酒・天覧山の酒粕と青梅のチーズを使ったポン・デ・ケージョ。ざっくりからモチモチの食感、ヨシ!酒粕チーズの発酵の旨味、ヨシ!ワイン、ナシ!
坂戸の工房で作られた生ハムと味噌パンをひと串に。坂戸の風土に吊るすと醤油っぽい香りになる発酵の神秘よ。パンそのものが発酵食品なのに、さらに味噌と生ハムをプラスしちゃうなんて。ダブルベアークローにジャンプを加えるようなもんだぞ。
坂戸のバターを使ったラディ・オ・ブール。さくさくラディッシュにくどさの無いバターでまろやか〜。もう一丁いきたい!
ローカルミルを使った自家製パンは焼きたてで焦げ目も香ばしい。
坂戸が誇る弓削田醤油のもろみを使ったバターにヘーゼルナッツやクミンが入ったオリーブオイル。「真ん中の葉は飾りなんで食べないでください」って、そうか、埼玉の人は「その辺の草」も食べちゃうもんね。
このオリーブオイルがスパイシーでおいしくて、みるみるパンがなくなってしまうのです。カレーやパスタにもかけてみたい。
三芳町の蕎麦粉を使ったパンケーキに挟まっているのはトマトのコンフィと神戸のモッツァレラ。添えられたソースはモッツァレラとバジル。つまりパンケーキのテイで正体はカプレーゼですねあなた。
きめ細かいパンケーキはよくできたガレットもビックリ、ガレットと思えばトマトとモッツァレラなんてバッチリ合うよね。スパークリングがすすんじゃうぞ。
巨大に育つ奥多摩ヤマメは低温調理でエシャロットのソースがかかって登場。添えられたギリシャヨーグルトとキュウリと合わせながらいただきます。
サーモンよりあっさりした身のヤマメにギリシャヨーグルトのコクがピッタリじゃありませんか。さらにキュウリで追いサッパリ。夏だ、夏が来た!
ほかほかのバゲットが来たので今度はもろみバターでいただきましょう。はえ〜、驚くほど醤油の香りだ!熱い白メシにのせて溶かしながら食べたい!
見た目はヴィシソワーズですが、なんと鮎の冷製スープですって。下には秩父の鹿のコンソメジュレが。涼しげなお皿に石が置かれて清流のようですねえ。
ひと匙すくって目を閉じれば、若鮎が跳ね泳ぐ姿が見えるほど爽やかに香る!これだ、これが香魚だ!鹿のジュレも澄み切ったおいしさで、子鹿追いしかの山、小鮎釣りしかの川・・埼玉の山がこの一皿に!
3つ目のパンはほんのり甘いミルクパン。これから来るサカナとニクのソース用に待機してもらいましょう。
最初に見せてもらった山育ちのアワビはふっくらとした衣のベニエとなって現れました。狭山の抹茶・エゴマの葉・スナップエンドウとまさにエメラルドフロウジョン。
下のソースも見事な緑、その名もサルサ・ヴェルデにはズッキーニと杉の油を使用したとか・・杉の油って、あの杉?聞き間違いかと思ったけど青々しい香りがするからそうなのか。
緑極まる山の幸たちと山育ちのアワビ!アワビの天ぷらの新時代がやってまいりました。
網脂で包まれていた牛ほほ肉で新ジャガを挟み、さらにトーストで挟むというダブルサンド。メインにふさわしいボリューム感ある一品です。
ソースもほほ肉でサワークリームも乗り、極上のビーフシチューを食べているかのようだ。人参が甘煮でなくラペなのが面白いですね。ミルクパンでソースを拭いきらないともったいないおいしさです。
飯能の焙煎工房・何必のアイスコーヒー。紅茶も狭山茶だそうで・・なんというか、すごいなあと。
ココナッツのブランマンジェにスイカのジュレ、ローズマリーの香りが素敵。先述したように40℃近い日でしたので、冷たいスイカ味がありがたいありがたい。
ホワイトチョコの花芯には福島のあられ、抹茶生キャラメルの小菓子2種でランチ終了。
あいかわらず埼玉の身土不二にもほどがある素晴らしいコースでした。年に12回コースが変わるって、それ毎月だぞ。実際に食べ終わったそばから翌月の予約を入れている方もいました。
毎月は難しいけどせめて季節ごとには通いたい、もっと言えば夜に来てワイン飲みたいなあ・・ペアリング6種で5,800円とお手頃なんだよなあ・・入間なあ、ホテルがないのよね。カモン東横!
ウェロニカ・ペルシカ 埼玉県入間市野田653