素晴らしい和食と競馬を楽しむために来た新潟一泊。新潟競馬場でオケラ街道まっしぐら‥とはならず、驚いたことに浮きました。1,600円だけど。いや〜夕食の分まで使ってしまったらと危惧しておりましたが、なんとかなるもんですね。
すっかり気を良くしてチェックイン。ゴロゴロしていたら予約の18時が近いじゃないか。目指すは長岡駅より徒歩4分程度にあります「嘉肴 てのひら」さん。
昨年11月に柏崎から移転されてもうすぐ1年ですか。今年5回目と結構通うことができて嬉しい。
前回は天然鮎コースをいただいたので、今回は三河一色 活うなぎ一匹コースでお願いしました。おっと、おせちの予約も始まったのか。
お店はカウンター7席。この日は遅い時間スタートのお客がもう一組ということで、しばらくはマスターとのタイマンです。
料理は決まっているので飲み物を。てのひらさんは白ワインや泡も豊富なのですが、うなぎコースとなると‥?どうなんだ、アルザス一直線になってしまうのか。
ま、せっかくの新潟ですしね、いつも通り日本酒で。
秋あがりという文字に弱いんですよ。村祐 茜 秋あがりを願いま〜す。
新潟といえば淡麗でシュッとしたお酒なイメージですが、村祐さんは甘酸っぱい芳醇なお酒。秋あがりらしい熟成感もいいなあ。2・3杯はこれで行くか。
新潟競馬に初めて行ったなんて話をしたら昨年のジャパンカップの記念クオカードを見せてくれました。こんなのを拝んだら今年のジャパンカップは獲ったも同然じゃない?
‥‥うん、外れた。でもジャパンカップダート(チャンピオンズカップ)は獲った。ご利益はあったということで。
まずは温かい一品でスタート。柏崎産天然トラフグの茶碗蒸し!
極上の出汁でひたひたになった大根菜がなんとも優しい。中からは長岡産の銀杏やむかごがまろび出る。海と山が玉子で繋がる、日本の国土が一つの碗に。
さあ、三河一色うなぎの登場ですよ。まずはうなぎ山椒煮と飯蒸し。ふっくらとしたうなぎは初手からお茶漬けが欲しくなる逸品。うなぎの身と骨の旨味を全て絡めとった餅米もエラいことになっています。
この辺で鶴齢の大吟醸生原酒をいただきますか。めったに飲まないアル添ですが、新潟の吟醸にはアリと思っています。シュッとした新潟「らしい」キャラになる気がしませんか?しませんか。
次はお椀です。うなぎの尻尾と肝という超弩級の肝吸い!長岡名産の大口レンコンが歯ごたえをプラス。
この肝が‥もだえるほどうまい。なんということでしょう。うなぎの肝は何度も食べたけど、こんなにクリアで旨味だけ詰まった肝が存在したであろうか、いやない。
育て方と下処理が揃ってこその味なんだな‥南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。
ここで佐渡のキジハタとカンパチのお造り。神経〆のきときとな逸品が出たのですが、まさかの写真撮り忘れ。代わりにマスターおすすめの美味しいお店画像が入っていました。
次が強烈な品と聞いて、思わず頼んだのが岩豊 特別純米酒 生酛無濾過生原酒。生酛らしい酸味の効いたパワー系の味わいは本当に新潟のお酒なのか。
強烈な品、それは満を持して登場の白焼き!オール地元の野菜が彩りを添えて白焼きどころの話ではありませんが。
ワサビと塩でいただこうかな‥‥カリリ。うなぎとは思えない音は皮からですか。身はしっとりホロホロ、うなぎってこんなに清々しい香りなのか!山椒の出番がないほどだよ。
ヌメりを綺麗に拭い去ることで、淡水魚特有の匂いが香りに昇華しちゃうんですね!本当のうなぎの香りと味を知ってしまった‥気持ち良い脂の風味が舌から鼻へ駆けめぐる青春!
次はうざく。地物キュウリと土佐酢で脂たっぷりのはずのうなぎがなんとも爽やかに。酢の物で綺麗に酒を流して‥
白焼きに続くメイン、うなぎタレ焼きと新之助新米だーッ!
新潟がコシヒカリに続けとデビューさせた新之助!大粒で歯ごたえがなんとまあ気持ち良い。ちょっとついたお焦げも香ばしく、ごはんだけでもおいしいわ。
しかし三河一色の大うなぎ様と一緒に食べれば、もっと大変なことになるはずだ。
なんでもうなぎ30匹分の骨を投入した特製のタレだそうで‥アナゴのツメよりエラいことになっていますね。
白焼きのようにカリリと来てから、舌にはタレの豊かな旨味、鼻にはうなぎの香りが抜ける。さらにタレとうなぎの全てをガッシリ受け止める新之助。うまいうますぎる、日本人にうまれてよかったオブザイヤー確定。
ふた切れでご飯はなくなってしまうので、お酒も足さないとね。うまいもの勢揃いの村上で醸された大洋盛 特別純米 ひやおろし原酒。タレうなぎという横綱とがっぷり四つで戦える分厚い旨味!うま〜い!
この後味噌汁も出た気がするけどまたもや撮り忘れているな‥
シャインマスカット・ナシ・リンゴ・レモンと秋の爽やか部隊を総動員したジュースでごちそうさま。三河一色うなぎ一匹をたっぷりと堪能させていただきました。てのひらさんは来るたびに幸せだ。
次の目的店が開いているのかよく分からない時間なので、泡をいただきつつお話など。そろそろ雪ですからね、山越えが厳しいから今までのペースで来ることは難しい‥
いや待て、昔は柏崎だったけど今は長岡。大宮とか高崎から新幹線で一本じゃないか。なんだ安心した、またすぐ来ます。冬の新潟‥ブリ・アンコウ・フグ・タラあたり?うわ〜い。
この後の記憶はありません。ハロウィンコスプレとかわけわからん単語を耳にしたような‥
嘉肴 てのひら 新潟県長岡市東坂之上町2-6-15 一柳ビル1F