秋田県の角館を出発して、宮城県の一番東である気仙沼市にチェックインするというのもちょっとデタラメな予定な気もしますが(約200キロ)、今回無理やり旅程に組み込んでしまいました。あの地震の前は毎年気仙沼市に宿泊していたのです。非常に残念ですがその旅館も被害に遭われまして、現在は営業していない模様です。人的な被害はなかったそうなのが救いです。
で、今回は被災後たった2年で蘇ったという旅館を予約してみました。
国道45号線をひたすら走っていると、なにか見たことのない案内表示が・・・「過去の津波浸水区間」だそうです。ナビ画面に海がないので結構な内陸だとおもうのですが、こんな所まで津波が来たのですね。
そしてとても写真を撮ろうという気になれない更地が続きます。そして工事車両がたくさん。海なし県でのほほんと暮らしている私には到底理解できない被害だったのですね。
そういうわけで大きな建物がほとんど無いわけですが、突如ボカンと白亜の建物が現れます。これぞ今日の宿、はまなす海洋館。
海辺の素晴らしいロケーションですので、ちょっと車をとめて散策すると・・線路かな?廃線でもあったのかしら?やあ、すぐそこで畑仕事をしている熟女がいらっしゃいますよ。もしもし、これはなんですか?
・・津波で廃線になったのですね。ふはー、気楽に聞くんじゃなかった。で、お姉さま方は?
なんと!はまなす海洋館のスタッフの方々で、こちらは自家菜園でした!これはご飯を期待してよさそう。
あらためて駐車場から海を見ると、確かに大津波が来たら逃げるほかない雰囲気です。眺めが良い部屋にしろー!とかオーシャンビューじゃー!と泊まる方は気楽に言いますが、危険と紙一重なんですねえ。反省しないと。
近くに寄ると、ほんとピカピカ。それもそのはずで、津波ですさまじい被害に遭われたので、まるっきりの新築なんだそうです。逆境を乗り越える不屈の闘志というのはこのことか!
エントランスに近づくと、あら、まあ!超結婚式場じゃないですか!独身貴族の最終進化形である私がこんな所から入っていいのでしょうか?ん?宿泊者は右側の通用口へ…そうだと思いました。
部屋に案内してもらうと、おお、写真ではうまく撮れなかったけどオーシャンビューすぎますよ!(さっきの反省は忘れている)
そして明るくて清潔な部屋ですが、ベッドに枕が2つ装備されてるのはなんでだ?ラブプラス紳士とでも思われたか?いや、3DSは持ってきているけれども。
温泉ではないですが、すさまじく眺めのいい風呂に入ったり、腕立て伏せをしたり、じゃらんでこの宿の口コミを見てニヤニヤしたりしていたら夕食となりました。レストランですが個室です。
海辺200%な先付がならびます。フカヒレの煮こごりやうまそうなモズクもいますが、私の目は一箇所に固定。
誰がなんと言おうと、三陸の海の幸といえばホヤです。海の幸界の百獣の王です。「日本酒を甘くする成分」がデフォで入っているという、チート生物ですよ!ぐはふは!磯くせえ!うんめえー!!!
以前の気仙沼の旅館では、あまりうまそうに食べるので大女将さんが丼でおかわりホヤを持ってきてくれたこともあります。
造りが来ました。三陸といえばウニもマスターピースですよね!ちょっと日本酒の種類が少ないのは残念ですが、こちらも不屈の闘志を持った気仙沼の酒蔵、男山さんの酒があるので十分です。
そしてハモが来ました!・・・って、ハモ?これは不意をつかれました。今年初ハモ。うまいうまい。
お品書きを見るとまだ半分にも達していない模様。無事食べきれるのか?といったところで、以下次回。