今まで隠してもいませんでしたが、私はつげ義春先生の大ファンです。一人旅ばかりしているのも先生の「旅もの」の影響が大きかったりします。まあ友達も彼女もいないので、自動的に独り旅になるのですが。
そんな「旅もの」の中でも有名かと思われる作品、「長八の宿」
この作品の舞台が西伊豆の松崎町です。なぜか今まで来ませんでしたが、今回ようやく来ることができました。
が、この海風荘のモデルとなった山光荘は一人旅プランがないのですねー。仕方がないので伊豆の長八さんの作品でも見て雰囲気だけでも味わうとしましょう。
伊豆の長八って誰?って言いました?
天才の左官屋さんですよ。
「代表的作品を保存する記念館」も近くにあるということですので行ってみましょう。
えーと、「長八記念館」とナビに入れて、と。
・・・お寺?
中に入るとガイドの方が色々説明してくれます。長八さんが子供の頃にこの寺で学んだので、寺を再建する際に色々と力を尽くしたので、こちらに多くの作品が残っているのだそうです。へー。なんて立派な人だ、長八さん。
館内は撮影禁止ですが、公式HPから頂いた画像を
天井一面に描かれた八方睨みの龍。部屋の四隅それぞれの柱から見上げると表情が変わるというのでやってみたら、本当に変わる・・不思議だ。
こちらは漆喰でできた飛天。漆喰なので真下から見ると腕とか顔が結構盛り上がっているのがわかります。ものすごく綺麗です。恋に落ちそう。
立派な胸像もありました。なかなか男前だったのですね。
記念館から徒歩で3分ほどで「伊豆の長八美術館」もあります。こちらは大小60個近くの作品が飾ってあって圧巻!しかし長八さん、神話の天の岩戸に出てくるアメノウズメ(日本最古のストリッパー)の像を忠実におっぱい丸出しで作っていますよ!美人画も多いし、現代に生まれていればスーパー原型師&萌え絵師になっていた気がしてなりません。
せっかく松崎町に来たのですから、本物のなまこ壁を見ていきましょう。白い漆喰の部分がなまこに似ているからなまこ壁だそうですが・・・そうか?言われてみれば、まあ・・
ナナメから見ると盛り上がっているところがなまこに見えなくもない・・かな?
トコトコ歩いていると、なんだか不穏なムードがただよってまいりました。これは私の好物っぽい雰囲気。精霊の森とかすごいが正体はなんだ。
神社でした。伊那下神社だそうです。伊那下のロゴ制作は山岡鉄舟!そのロゴを大理石風にアレンジしたのが伊豆の長八!伊豆の長八作成フィギュアも展示されていました。実はスゲー由来の神社なのでは?
お参りの前に口をすすがなくては!と思ったら、ん?お手水コーナーがちょっと変わってる?
本殿前もちょっと変わってる…?後で調べたら宮司さんがチェーンソーアート大好きなんだそうです。立派な宝物とナゾの雰囲気がいいバランスです。
樹齢もナゾのすごい親子イチョウもありますよ!大木スキーとしては嬉しい。いや、大木金太郎のファンという意味ではない(誰も言ってない)
どっちが親か聞かなかった・・というか、誰もいなかった。山岡鉄舟の書とかも放置だったんですけど、いいのでしょうか・・
とりあえず瞼の聖地、松崎をようやくクリアできました。肝心の山光荘はまたの課題にしておきましょう。何度も言いますが、彼女はおろか友人もロクにいない身にはハードルが高い!
中途半端に夢を叶えたところで、旅館の前にもう一箇所寄るとしましょう。