一人でなんとなくやってきた石川県、実は本当になんとなくなので、宿以外は何も決めておりません。宿は前回紹介したマタギの宿、岩間山荘さん。はたして昼間はどこに行っていたのかといいますと
こちら、小松市にあります「日本自動車博物館」さん。私はドライブは大好きですが、自動車そのものにはさほど興味がありません。そんなわけでこういった施設に来ることもめったにないのですが、なんでもこちらの喫茶コーナーのカレーがウマいということを石川に入ってから(検索で)知りまして、やってきた次第でございます。ええ、食べ物がからまないと動きませんとも。
「カレーを食べにきた」と言えば喫茶室に入れるそうですが、せっかくですからクルマも見ましょう。決して嫌いでもありませんので。入場料は1,000円でした。
まずは一目散に「喫茶ローバー」です!座るなり「カツカレー!」とサムライのようにオーダーをします。カレーうどんもあったことに後で気がつきました。
なんでも「30年ルーをつぎたし続けている3日間煮込んだカレー」とのことです。どれどれ?パクッと食べると最初甘酸っぱくてちょっとビックリします。その後じんわり辛い。果物や野菜が大量に溶け込んでいるから甘酸っぱいのでしょうか?そして甘酸っぱさで辛さが引き立つのですかね?辛さ耐性高めの私にも少し辛めで、ものすごくコクがあってウマいです。カレーは辛いからこそおいしいのだ!(塩見味平・談)レトルトも売っていたので買ってしまいました。
カレーを食べてアイスコーヒーを飲んだところで、えーと、お手洗いは・・
せ、世界のトイレ!?アジア各国のトイレ事情を書いた名著「東方見便録」は読みましたが、実際にブツを並べている施設があったとは!ここは自動車博物館だった気もしますが、そこは気にしないでさっそく使わせていただきましょう。「是非ともご使用下さいませ。」と書いてありますし。
それではおフランス製のお便器をお借りするザンスよ。うーん、便座が小さいザンスね。水タンクの形状は優雅かもしれませんが、少々使いにくい・・ベルサイユ宮殿以来、トイレには気をつかわない伝統でもあるのでしょうか?
そうでした、こちらはカレー屋でもトイレ博物館でもない、日本自動車博物館。なんと動く状態のクルマが常時500台程度展示されているという、中川圭一のガレージのようなおそろしい施設です。本気で見たら何時間かかるかわかりません。
これはプロトタイプが2台作られただけの幻のスーパーカー、ジオット・キャスピタ。水平対向12気筒というF1用のエンジンを積んだお化けマシンを量産しようという、エンジニアの夢にもほどがあるプロジェクトでしたが、絶賛開発中のところでバブルが見事におおはじけ、プロジェクトそのものがお蔵入りになったとか・・・で、なんでココにあるの?
そして金箔首都石川だからでしょうか、正気の沙汰とは思えない看板が・・
金箔千枚使用、洗車可能、加賀友禅の模様!こち亀で金色のロールスロイスにおそ松くんの顔を描きまくるという回がありましたね。やはり金箔を貼ろうというほどですから、ベースのクルマは高級車ですかね。
・・・マツダ・カペラ!ゴールドカーが、カペラ!!よりによってと言いますか、すごい(地味な)クルマをベースにしましたね!なぜでしょう?これを作った仏壇屋さんに聞いてみたいところです。社用車だったのでしょうかね?しかもホイールはプラスチックのホイールキャップのままに見えますが、そこは気にしないのかしら。謎すぎるクルマです。
黄金のカペラを見てしまったせいか、フラフラとマツダ車コーナーへ。こちらの博物館は主にメーカーごとにコーナーが分かれております。ファミリアロータリーセダンだと?もしもし?これちょっと欲しいんですけど。
おお、サバンナ!これも欲しい!よくよく見ると、ナンバープレートに生産国と車両の年式が書いてあるのですね。細かいですねえ。
そしてこちらは三菱デボネアの宿敵と(これまたこち亀の中で)言われていたロードペーサー!!うわー、本物初めて見た。かっこいいじゃないですか、これ!今出したら売れ・・・るわけはありませんね。私は買ってしまう気がしますが。
なぜマツダのロータリー車ばかり撮っているのかと言いますと、実は私の趣味です。すみません。以前にRX-7なんぞ乗っていたのです。
少しは他メーカーのクルマも・・おお、フォルクスワーゲン・ビートル以前のベストセラー、フォード・モデルT!!せっかく実車があるのですから、下をのぞかせてもらいましょうか。
舵取り装置のリンクの構造はこの時代(約100年前)から現代でもほとんど変わらないのですね。へー。しかし何か足りないような・・・あ、前輪にブレーキが無い!!ただカラカラと回るだけの車輪なんですね。ひえー、結構おそろしい。
おおそうじゃ、せっかくですから現在の愛車、フェアレディZのご先祖様でも拝んでいきましょう。日産は・・と
わぉ!いきなりダットサンの一号車!ホントになんでもありますのね!しかもみんなエンジンがかかって動く状態なんですよね?入場料だけで維持できているワケがないですね・・まさか、カレーの年商が数億・・?
ダットサンということは・・おお、来ました!ダットサン・フェアレディ!こ、これはカッコイイ!!一応こちらを拝めばいいんですかね?「Z」がつかないとダメかな。
やあ、いたいた!ダッツン・ズィーが登場!ん?よく見たらS130ですかね、こちら。(S30もありました)まあいいや、拝んでいきましょう・・南無日産大菩薩、と。
どうでもいいですが、「右ハンドル仕様なのに右側にコーナーポールがついている・・妙だな・・」と某少年探偵に怪しまれてしまいますよ?ホントになんでだろ。
というわけで、便器も車もとてもじゃありませんが紹介しきれません。入館料の元は余裕で取れてしまいますので、小松市付近にお越しの際はぜひどうぞ。他にこの辺に何があるかって?えーと、そうそう
勧進帳で有名な安宅の関がありますよ!ふらっと資料館に入ったら、案内の方がマンツーマンでついてくださいまして、歌舞伎のビデオを見ないと帰れない状態になってしまいました。あと近くに有名な餃子の店があるそうです。行かなかったので味は知りません。
小松の街をププーと走っていて思ったのが、「カラオケ喫茶」がずいぶんあるなーと。しかもどこも年季の入った店舗です。小松市の方はカラオケがお好きなんでしょうかね?
日本自動車博物館 石川県小松市二ツ梨町一貫山40 リンク先はいきなりエンジン音が出ますので注意
安宅の関 石川県小松市安宅町タ14
カラオケ喫茶 石川県小松市各地
12ローターのスーパーカー作ったら売れるかな?
4億円くらいで。
ちゃんとお答えすると、4ローターの2シーターオープンを作っていただければ1100万までなら買います。カタログ燃費はリッター6km以下でお願いします。
そういやー読んでて思ったんスけど、カレーと便器が同時に頭に入ってくると混乱するっスね。
どう混乱するかはご想像におまかせしますが…
書きながら「カレーの話しながら便器の話する奴がいるかよ!」と思ってはいたのですが…ほんとに一緒にあるのですから仕方ない