笠岡市の食の二大名物を楽しみましたので、もう一つの名物にいきましょう。笠岡市は世界的に有名なカブトガニの繁殖地らしいのです。実は私、カブトガニそのものが天然記念物であると思っていたのですが、なんと笠岡湾生江浜のカブトガニ繁殖地が天然記念物らしいです。土地なのね。
そんな天然記念物のこの地で、生きている化石であるカブトガニをあらゆる角度からテッテ的にお見せしましょう!という素敵な施設がこちら、カブトガニ博物館!
自販機からしてカブトガニ保護を訴えております。一本買わせていただきましょう。
そして広大な敷地に入ると・・あれれ?恐竜がいますよ。カブトガニはどこですか?まさか恐竜時代から生きているカブトガニからの連想で、こんな立派な恐竜を作ってしまったのでしょうか?
なんとなく仮面ライダーの怪人を思わせる翼竜もいます。やけに本格的ですが、ここ笠岡の地に生息していたわけではなさそうです。
めちゃめちゃかっこいい海竜も!ちなみにこの辺の恐竜公園ゾーンは無料です。笠岡市、なかなかやりますね。
では本番のカブトガニ博物館に潜入!公園の方がすごかった、なんてことがありませんように・・こちらの建物は上から見るとカブトガニを模した形だそうですが、こうして見るとごく普通の建物ですね。
入館したらなんと、ちりめんじゃこ?いったい何が起きたのかしら。実は「モンコレ」という企画展をやっておりまして、全国津々浦々のチリメンモンスターを集めたそうです。何をやっているんだ、笠岡市。面白そうじゃないか。
あ、コレは入っていたことあるかもしれない。サワラだったのか。岡山県といえばサワラが有名なんですよね?実は大好物なので、今回食べることができたらいいな。旬は10月以降ですがね・・・
ウマヅラハギもチリモンにいるのですね。へー、ちゃんとカワハギ形状ですね。なぜこんなものを取り上げたかって?数回先の記事への伏線です、はい。
ヨウジウオはまさにモンスター!!コレがちりめんじゃこに入っていたら悲鳴案件でしょうねー。うわー、おもしれーや、これ。本番のカブトガニ展示に対する期待度が跳ね上がりましたよ!
ではカブトガニゾーンへ!おお、カブニくんとカブ美ちゃんが出迎えてくれますよ。
のっけから当博物館のメインイベント、カブトガニ大水槽です!ここで思い出す法則→動物園のトラやライオンは寝ている・蛇は動かない・ハシビロコウはそもそも動かない・・・カブトガニは?・・・はい、正解は微動だにしないでした!なんですかコレは?晩年のジャイアント馬場先生の方が動きましたよ?
それは織り込み済みと見えて、博物館側も説明用フリップの製作に余念がありません。あ、大きい方がメスですか。カブトガニはだいたいこんな感じのバックマウントで動かないので、夫婦和合の象徴らしいです。キングオブぼっちの私に言われても困ります、はい。
まあ、カブトガニのマリオネット!鏡のなかではなさそうですが、どんな?
想定外なリアルっぷりのロボットが・・・レバーを操作すると、アバラ骨のような足がワキワキと動く!・・・よくできていますが、気持ち悪いんじゃあっ!!
なになに?「カブトガニには数百枚のエラがあってうんぬん・・・」というわけで、そのエラを解剖してズラーリと並べてみました!って、気持ち悪いんじゃあっ!大丈夫ですか?ここ。
中国福建省ではカブトガニで杓子を作っていた!なるほど、尻尾が刺さる(?)ところのくぼみが柄をつけるのにピッタリ・・・って、だからそんな気持ち悪い杓子を誰がつかうんですか?
他の説明を読むと、カブトガニはカニでなくクモやサソリの仲間らしいです。なるほど、全体的に気持ち悪いわけだ。でもつまり食べられるわけか・・・
昭和天皇と今上天皇はカブトガニ保護に強い関心を持たれていたそうです。うわー、ええ話じゃないですか。もっとも昭和天皇は生物学の大家だったらしいので、希少動物の心配をされるのはよく考えたら当たり前か。
さていよいよ佳境、こちらの博物館でもメインクラスの展示がこちら、ドイツはゾルンホーフェンより直送の「カブトガニの這い跡化石」!!ゾルンホーフェンといえばかの有名な始祖鳥化石なども発見された化石銀座、世界の化石の本場ですよね?うおお、これはすごい!はず。
ん?この白っぽいデコボコ?コレ化石?ああ、よく見ると足が多い生き物がワキワキ歩いた跡に見えるような・・・1億5千万年前の這い跡と聞くとすごいですが、やっぱり這い跡じゃなくて本体の化石が良かったなあ・・いやいや、学術的に極めて貴重な資料なのです、きっと。
カブトガニのエサはオオノガイやアサリだそうです。なんだ、いいモノ食べているではないですか。すると案外カブトガニ本体もウマいのかしら。でもサソリの仲間だし、サソリはウマくなかったしなあ・・・
2階に移動すると、おや、各地でお目にかかるTレックスの頭さんじゃないですか。こんにちは、また会いましたね。あれ?あなたがいるということは、二階は恐竜コーナーですか?カブトガニ博物館なのに庭と2階が恐竜なのですね。やはり人気的にそうなってしまうのでしょうか。
「ごわああーーー!!」と恐ろしくも間のぬけた声が!なんじゃらほいと思ったら、妙な恐竜が動きながら吠えていました。えーと、バリオニクスさんですか。英国紳士ですね。すごい、羽毛つきということは最新の学説に基づいているのか?と思ったら、平成26年に体色を塗り替えて、ついでに羽毛をつけたそうです。まあ、道理でとってつけたよう常にアップデートを怠らないのですね。さすが市立!
私の中の聖書、「珍日本紀行」や「転がる日本にバカ満ち足りて」によると、イカした外見と素敵な品揃えを誇るお土産屋があったらしいのですが、バッチリなくなっていました!でもカブトガニと人面の謎オブジェがあったから、まあ、よし!尖った展示や狂った店がなくなってしまうのは残念な風潮です・・・でも面白かったなー、ここ。こんな所が市立って、ちょっと狂っていていいですね!
笠岡市を食と観光で味わったので、倉敷の街に移動します。
笠岡市立カブトガニ博物館 岡山県笠岡市横島1946-2
“カブトガニはカニでなくクモやサソリの仲間らしいです。なるほど、全体的に気持ち悪いわけだ。でもつまり食べられるわけか・・・”
いや、どちらかというとエビカニの方が食用だし?
弱めのカニアレルギーなのです。サソリはOK