奈良でたらふく焼肉を食べてお酒を飲んで幸せに起床・・さて、あとはどこかでお昼を食べて、できれば夜ウチで飲む用の食材を買って帰りたいところです。
ここは奈良県生駒市・・・群馬に帰る際に岐阜を通過するから飛騨高山で飛騨牛・・・は先週食べたのか。あ、待てよ?琵琶湖が近いから鮒鮨、いや、琵琶湖を過ぎれば福井だから浜焼き鯖、いやいや、それならいっそ富山湾まで行っちゃえば寿司を食べて肴も買えるのではないかしら?とだんだん無茶な考えになっていきます。
試しにここから富山県氷見市にあるお気に入り寿司屋さんまでの所要時間を見てみましょう。おお、ほぼ4時間。今8時か・・い、行ける!
素泊まりで朝食抜きだったので、我慢できずに途中のSAで飛騨牛コロッケをつまんだりして、到着したのはまさに12時ジャスト!相変わらず車通りのすくない道沿いに、ひっそりとした佇まい。行くぞ!と決めておかないとスルー必至のこちら「すし屋の城光」さん。今年の1月以来になりますが、やってまいりました。
入店!あ、大将が少し困った顔。カウンター数席、ミニ座敷2つ程度の小さなお店ですが、この日は数組の予約が重なっていた模様です。なんとかカウンターの端の席を融通していただきました。いやー良かった。思いつきで来るとたまにこういうことがあります。
あいかわらずメニューらしいものはあるようなないようなですが、ホワイトボードを見ると・・・やあ、見事に氷見の地魚が揃っていますね。ではこれらが出てくるであろう「おまかせにぎり」をお願いします。12カン2700円くらいだった気がしました。
まずはイカ。上にちょいちょいと何かかかっていますね。そう、こちらのおすすめにぎりは醤油をつける必要のない、すべて大将がネタに合わせた味をつけて出してくれる寿司なのです。イカそのものはもちろん、味付けもうまい!何で味つけ?知りません。
次はえーと、アラという魚。スズキみたいな魚です。実は今回、ネタの順番と味の感じをメモしておいたのですが、前日の焼肉とこちらの分のデータがきれいさっぱり消えてしまっているのですよね・・・とりあえずこちらは前回訪問時、あまりにうまくておかわりした魚!白身と青魚の素敵ポイントを兼ね備えた、女性で言えば童顔でボインみたいな反則魔であります。どうでもいいですが、私はボインとか関係なく細身のメガネ熟女が好みだったりします。
こちらはクロムツあぶり・・だった気がしました。あぶり寿司は大好きで、実際にものすごく美味かったのになぜネタ名がうろ覚えなのかというと、隣の席に予約していたお客・・着物美熟女三人衆がぞろぞろといらっしゃったのでドギマギしていたからです。なんだろう?旅館の仲居さんにしては派手め、芸者ガールにしては地味め・・とにかく寿司はうまいしねーちゃんは綺麗だ!(ちょっと熟女すぎるが)
この辺で味噌汁が出てきます。魚のつみれとミョウガ。ふはー、こいつはうまい。車でなければこの汁で日本酒の一合くらいは軽く飲んでしまうところです。
出た!トラフグ!トラフグ、ポン酢に唐辛子がぱらり。夜メニューでお願いすればフグチリとか食べることができるのかしら?いやでもその前にホワイトボードにあるノドグロの焼き物をお願いするのが先だよなあ。とにかくいつか絶対夜に来るんだ、この店・・・
日本海の女王甘エビと富山湾の女帝白エビの豪華競艶です。なまめかしい肌にちらっと塗られたタレが見た目だけでヨダレを流させます。実際に食べるとヨダレどころか涙が出ますよ。甘エビって甘い、白エビって美しい・・・
おっ、ここで軍艦が来ました。これは毛ガニ!しかも身とミソ!!ちょっと大将、これを酒なしで食べろと?なんと殺生なお方・・普段食べないカニミソの味わいたるや・・・くそー、元カニアレルギーでなく、しかも酒が飲める状況であれば5カンは追加してしまうところです。
1月に一緒に来た友人と母がとにかく感動しきりであったバイ貝!そう、バイ貝に胡椒!大将天才か!!この味はビール飲みにとってはキラーメニューすぎることでしょう。
青魚スキーの私を殺しにきたのか、あまりにも美しいアジがやってまいりました。私のヘタクソな写真でも伝わってしまうかと思いますが、この店の寿司のカタチの決まりっぷり、シャリのフワフワながらちゃんとまとまっている感じ、どちらも美術品レベルです。ネタが分厚い!とかイクラがこぼれる!とか、ホント汚いからやめてください。
このコハダにいたってはもう大変、一幅の絵画の如し。この域に達した芸術といえば何か?富山だけに藤子・F・不二雄先生のマンガか、斎藤弥九郎翁の剣術か・・・この包丁の冴えっぷりからも剣術っぽさを感じます。コハダを食べて塩梅についてdisって帰るのが得意な海原雄山氏も、こちらのお店であれば心配なしです。
お次はヒラマサ!富山湾の絶対王者であるブリ様不在の夏期に旬を迎える素敵なヤツです。釣りに行った知人にたまーにいただきます。当たり個体は寒ブリ大先生と比べても遜色ないような。こちらのヒラマサはモノはもちろん、大将の腕前補正も加わってしまって凶暴なウマさになっております。ヒラマサ最終強化だ!
そしてシメはカツオ!カツオ大好き!マグロ、ウニ、イクラがいない、小皿に醤油も必要としないこのすさまじい構成!そして全てがメインイベントなウマさ・・・しかも予約のお客でいっぱいなのに、テンポよくこちらに1カンずつ丁寧に持ってきてくれますし、ネタの説明もしてくれます。ここってば寿司屋さんの理想形な気がしてならない。
ちょっと名残惜しいので最後に大好物のサバを握ってもらいました。こ・れ・が・・・鼻血が出るほどうまーーーい!!いや、鼻血出た!!ちょっとちょっとー、最寄りの素泊まり宿ってどこですか?明日にも泊まって夜ここで死ぬほど飲んで食べたい!館山の鮨芳さんとこちらが私の中の寿司屋さん二大巨頭です。
ちなみに全てで3000円ちょっとくらい。カウンターで食べる寿司、決して高くありません。絶対に回るやつより幸せになれますのでぜひどうぞ。
あ、夜のツマミ?すぐ近くのひみ番屋街でノドグロを買って焼きました。そりゃうまかったに決まっております。
すし屋の城光 富山県氷見市間島1-50
俺、これ見たら普段食ってる回ってる寿司が寿司のカタチした消しゴムなんじゃないかと思ってきた(けど食う)
消しゴムです(断言)。でもくら寿司はギリギリ寿司かも