お見舞いに来たはずの京都、つづきです。
さくっとお見舞いも終了しまして、動物園も行きまして、晩ご飯までちょっと時間があるので漫画喫茶でワンパンマンなど読んで(京都まで来て何を)、さて、お楽しみタイムですよ。
三条駅の近く、みんな大好き祇園にあります「祇園 馬春楼」さんです。京都の名物が馬肉かどうかは知りませんが、なんとなく私の中ではそうなんです。
静かな通りにひっそりとありますが、さすが祇園、この品のいいのれんはどうだ・・・もしかして高級店なのかしら。
えー、予約していた者ですが・・と入ったはいいですが、なんですかこの美しいカウンターは!もしかしてではない、リアル高級店じゃないか!席に案内されながら財布の中身をチェック・・・うむ、なんとかなりそう・・・と思う。
上品そうで美しい女性に案内されて、すでにほろ酔いな気分でドリンクメニューを見ましょう。ネットによる予習では日本酒メニューが充実ということですが、想像以上に充実。冷用、燗用、辛口、甘口と細かくジャンル分けされて整然と並んでおります。うわー、どうしましょう。
京都だから澤屋まつもとか神蔵がいいかと思いましたが、どちらも飲む機会が多いので今回は違うヤツにしようかな。
とりあえず愛してやまない「鳳凰美田」、あと「店主が一番好きな酒」という「酒屋八兵衛」の純米吟醸をいただきましょう。
美しい片口とぐい呑みで登場。ぐい呑み写ってないけど。あら、最初の一杯はかの美しい方が注いでくださるのですか?鳳凰美田のウマさと相まって俺氏、歓喜死。
店員さん「鳳凰美田がお好きなんですか?キレイな味のお酒が好きなんですねえ」
なるほど、これがキレイな味というのですね。お酒に造詣の深い美女とか、私にとっては最終兵器っぽい。これでメガネをかけていたら京都に通うかも・・
酒屋八兵衛は初めて見るなあ。三重のお酒ですか。飲んでみると非常にまろやかで優しい口当たり。これは馬刺しにぴったりに決まっている。そうだった!早く馬刺しを頼まねば。
店員さん「写真を撮るなら並べましょうか?」
あら、よろしいのですか?というわけでキレイに並べていただきました。こちらの店員さん、話しているうちに分かったのはやはりお酒の知識が頭おかしいレベルです。まさか酒屋八兵衛が大好きだという店主さん、この方・・?
突き出しかお通しか忘れましたが、何かのおひたし。それも忘れた。そろそろメモをとるクセをつけましょう。でも最初におひたしが出ると、ベジファースト気分と酒飲み気分の両方が満足します。
こちらの看板メニュー三姉妹は馬刺し・桜鍋・桜肉溶岩焼らしいのですが、桜鍋は2名様からなんですねー、これが。でもいいのです。大好物の馬刺しをこれでもかと食べてやる。
盛り合わせ・・・といきたいところですが、まずは何をおいても限定数レバー刺し!馬のレバーは合法!
ぎゃー!来た!!鶏のレバーで細々と楽しんでおりましたが、やはり大型哺乳類のソレは素晴らしい迫力!
ピンクソルトをちょいちょいとふりかけて、ゴマ油をつけてパクリ・・・うひょー!プリンプリンの甘々!!ウマウマ!!レバ刺しうまいよレバ刺し。ああ、こんなにウマいものがご禁制の品になるとは・・・
お次はハラミとフタエゴにいきましょう。フタエゴは北千住でも食べましたが、馬ハラミの刺身は初めてですよ。
ミョウガ・カラシ・生姜が薬味としてついておりますね。あら、ニンニクはないのねと思いながら醤油をつけてパクリ・・・ぐはっっっ!!!なんじゃこりゃ、ウマすぎる!!!
ハラミの肉と脂のウマさは尋常でないし、醤油は九州の甘い醤油だし、いないと思っていたニンニク先生、醤油に入っているじゃないか!!なんですかこのキングオブ馬刺し!!
店員さん「馬肉とお醤油は熊本から取り寄せてますー。一番馬刺しに合うのはこのお醤油と思いますので」
はい、やはり鶏刺しと馬刺しには甘い九州醤油のニンニク入りだ!と噛みしめております。うむ、ここはきっと熊本だ。そうに違いない。
そうなると他の熊本メニューも楽しみたくなります。うむ、某副総理の好物コンビである辛子れんこんと一文字ぐるぐるをいただこうかな。
店員さん「ちょっとレンコンが切れておりまして・・」
ではぐるぐるだけで!
わー、一文字ぐるぐる!湯がいたネギを巻いて酢味噌で食べる、いわゆるネギぬたの変形みたいなものですが、なぜこんなに酒に合うのだろう。ツマミレベル虎・・いや鬼ですね。なんとなく野菜を食べた錯覚ができるのも良いところ。
さきほどから数席離れた女性二人組が景気良く肉を焼いておりまして、その香りがあまりにウマそうなので溶岩焼にいってしまいたい気もするのですが、すると店員さんが一人焼くためにつきっきりになってしまう雰囲気。ちょっと申し訳ないかな。
それでは何を頼もうかとメニューを見ていたら・・
店員さん「酒屋八兵衛のメニューに載っていないお酒もありますよ」
そ、それくださーい!!
ついでに鳳凰美田も追加して、さて・・・よし、決まった!
ハラミ二人前追加!あとハート刺しください。ハートって心臓だからハツですよね?たぶん。
ではミョウガ少々、カラシ少々でハートをいただきましょう。
あれ?そういえば馬のハツ刺しもたぶん初めてだぞ。思ったより馬刺しを食べたことなかったのね、私・・・うおっ、さすがハツ、コリコリのクニュクニュでたーのしー!当然血抜きも完璧!臭みなど1ピコキュリーもないのでカラシなんていらないですね!おーいしー!これ。
この辺で焼酎もいってみようかしら・・
店員さん「こんなペースで日本酒を飲まれる方もあまりいらっしゃいませんね。焼酎でしたらこんな馬っぽい名前のお酒もございますよ。実は私が好きなので置いているのですけど」
おお、赤鹿毛、青鹿毛・・なんだか忍者のようですが、たしかに馬ですね!麦焼酎ですか?ではクセが強いという青鹿毛の方をください。芋も飲みたいので富乃宝山もください。全部ロックで。
えーと、青鹿毛・・・うほっ、ビックリした!すっげー麦くせえ!!やったことはありませんが、例えるなら生麦を口に含んで酒を飲んだようだ。面白いなー、これ。
店員さん「すごい味というかクセでしょう?これに虜になってしまって・・・」
酒好きの店主ってこの人だ、絶対。
お酒もたっぷりいただきましたので、軽く〆て帰るといたしますか。桜塩ラーメンに桜ガーリックピラフなんてどう考えても劇的なウマさと思われますが、ここは馬刺しの延長でにぎり寿司にしてみましょう。極上トロにぎりと炙りにぎりください。あとそうだ、明日の朝ごはん用に桜カツサンドを持ち帰りでお願いしまーす。
これはもう・・・言うまでもないですね。麦っくさい鹿毛シリーズが絶望的に合う・・・!結構な広範囲で馬肉を食べてきた気がしますが、異常にレベル高いな、ここ・・店員さんも異常に美しいしな・・!また来る!!
結構な量のお酒をいただいて、しかもお酒好きの美女とお話ができたので満足しすぎまして、祇園の街に寄る必要はなかった・・・はずです。はい。
深夜のホテル。翌日の朝食だーと言ったのはいいですが、いや、食パン二枚分とカツではちょっと朝メシ的に多いよね・・ちょっとだけ今食べちゃってもいいよね・・・なんかお酒もあるし。
サクっと食べると・・おお、歯ごたえ等はまったくもって鯨カツ。そこから一切のクセを引いたような感じでしょうか。旨味オンリーの肉としみしみソースがうまーい!ハイボールがすすみすぎる!!なんだよこれ、次回京都もここ確定じゃないかよ・・と思ったのでした。
祇園 馬春楼 京都府京都市東山区縄手新橋上ル弁財天町22