三重県にいるわけですが、松阪牛をあきらめて伊賀牛を楽しんで、おさわりオッケーの水族館でウハウハした後は・・・そうです、伊勢に来たのです。伊勢海老を食べなければなりません。
もともと私は千葉県の御宿町で行われる「おんじゅく伊勢えび祭り」の時期には必ず行って、活伊勢海老を10匹くらい買って帰る程度には伊勢海老スキーなのです。
そんなわけで今回は、伊勢の伊勢海老界でも名のあるお店を予約してみました。厳密には鳥羽市ですが、関東の人間に鳥羽と伊勢の違いなんてわかりませんってー。
ホテルにチェックインして、どうやら4キロくらいらしいので歩いていきましょう・・・テクテク・・・やあ、途中にミキモト真珠島や有名な鳥羽水族館が・・複数の観光スポットが徒歩圏内にあるって素晴らしいですね・・テクテク・・・お、やっと看板が見えましたよ。
観光ゾーンからちょっと外れた住宅地の中にありました。想像よりも大きい、見た目はちょい豪華なファミレスのような店舗です。店内に足を踏み入れると、あらら、数人の待ちが!予約しておいてよかったー!!さすが有名店ですね!
一人だからカウンター席かな?とか思っていましたが、なんとお座敷に案内されちゃった!待っている方、なんかすみません・・(内心:予約しないからだウケケケ。この情弱!)
テーブルの真ん中には蒸しマシーンがありまして、すでに何か蒸している模様。
今回はコースでお願いした・・というか、こちらのお店は基本的にコースらしいです。料理が決まっているならば、選ぶのはお酒のみ!さすがと言いますか、三重県の地酒はこれでもかと揃っております。「作(ざく)」って何度か飲みましたけど、非常に美味かった記憶がございます。
フルハウスの店内、店員さんは大忙しで動き回っていますので、グラスで何度も呼ぶのは申し訳ないしこちらもリズムが狂う。四合瓶で注文できるヤツにしましょう。ああこれだ。「神の穂」?サミットはどうでもいいけど、これ飲んだことないぞ!くださーい!
店員さん「神の穂は品切れですので、恵乃智になってしまいますがよろしいでしょうか」
コレは飲んだことありますけど、うまかったのでOKです!
あ、コレもサミット振舞酒なんですね。そんなの売りにしなくても美味しいお酒なんですけどね。とかなんとか言いながらサミットが行われた洞爺湖のホテルに行ったり、サミット聖地ハンターだったのか、私。
先ほども書きましたが、こちらは基本的にコースです。値段が上がると伊勢海老の数と大きさがアップしていくというイメージでほぼ合っているかと思われます。
お一人様4320円からありますが、お酒を飲みながらネット予約してしまったので「本場で食べるならてっぺん獲ってやるぜ!」と鼻息も荒く伊勢海老極みコースを予約してしまった!今さらながらメニューを確認すると「蒸し料理 三重県産活伊勢海老〈特大〉」ですよ。特大ですよ!うわー。
なお全体的に写真が頼りないのは、蒸し器からの湯気のせいであります。
とりあえず小鉢が届きました。左から香のもの、よくわからん葉っぱの地味噌和え、右の液体はなんじゃらほい。
店員さん「蒸し海老用の海老酢ですので、しばらく置いておいてください」
あら、そうでしたか。では他の二品で軽く飲みはじめるとしましょう。どちらもウマい・・!香のものがウマい店は1万パーセント料理もウマい!そして葉っぱの味噌和え、ものすごくシャキシャキして、赤っぽい田舎味噌な味がたまらない。味噌好きにこんなもん食わせるなー!!酒がなくなってしまう!
お造りがやってまいりました。挨拶代わりに伊勢海老姿造りですか!伊勢の伊勢海老さん、はじめまして。ヒゲが元気よく動いていますね!
綺麗に花が咲いた身をいただきましょう。いつも自宅では焼くか茹でるかなので、刺身で食べる機会は少ない・・パクリ。なるほど、プニプリ感と甘みをダイレクトに楽しめるのか・・!思わずニヤニヤしてしまったところに作をゴクリ。た、たまらん!もちろん頭の中のミソも掘っちゃうぞ。
そしてさりげなく置かれているサカナたち、特に下に隠れていたサワラ(だった記憶が)、ウマすぎる!西日本のマグロ以外の刺身のウマさは本当に困ります。関東人涙目。
お次にやってきたのは伊勢海老具足煮です。こらライブ変換、「愚息に」とか変換するのはやめろ!いつも何を書いているんだ。
上品そうなお店なのでさっぱり風味と思っていましたが、驚くほど甘めに煮られています。そしてそれがかえってエビミソの旨味を引き立てる!うまいうまい。
蒸しマッシーンがバカリと開いて、呼ばれて飛び出たのは蒸し野菜と蒸し牡蠣でした!ブロッコリーにシイタケに・・ふはっ、トマト?ちょっと驚きましたが、かかっている味噌ダレがものすごくウマい・・!なんでしょう、この店の味付けのセンスの良さは。酒がなくなりますってー!
牡蠣も写真が悪いですが、ぷっくり蒸されていますね。こちらは味付けなんて不要。本体の旨味と潮味でスルリと食べて、ゴクリと酒がすすみます。
ここで店員さんが大きなソバのセイロみたいなものを持ってきました。
店員さん「これから蒸しますので、写真撮りますかー?」
キター!超活伊勢海老!しかもデカい!!ワキワキ動いていますよ!店員さんの方から撮影を促すなんて、このSNS時代になんとナイスな対応でしょうか!
店員さん「いい写真撮れました?じゃあ蒸しますね」
あとで写真を見たら湯気でほぼ全滅だったけど気にしないわ。ピンボケだってお気に入り。
蒸しあがるには20分程度かかるそうですので、今までのおつまみでやりすごそうかと思ったら伊勢海老の丸焼きが来ました!うわー、これまたデカい!そして殻ごと焼いたエビのあの香り!ステキ!!
頭と尾をつかんでひねると、バチンと身がはじけるように飛び出してきます!ムチムチプリンだ!原始人のように食らいつくと、ブリッブリな食感と焼きエビならではの香りが口腔内にあふれます!ウッホー!
もちろん最高のお楽しみであるミソも控えておられます。まいったなー。メインの蒸しエビを前に四合瓶が空っぽでござる。グラスの半蔵と天遊琳をくださーい。
焼きエビと蒸し野菜が空になるころに店員さんが来ました。
店員さん「そろそろですね」
おお!上手に蒸せましたー!!真っ赤っか!!
エビ「(熱いよ!)」
ではこの辺を押さえて・・・あっちちい!!頑張ってなんとか押さえて、ひねって・・
ぱっかーん。うほっ、うまそー!!
脚も殻も取り去ったのにこの巨大な身!うはー、どうしてくれよう。まずは軽く海老酢をつけてガブリ!ブリリっ!と猛烈な歯ごたえ!磯と海老の香り!そして刺身より増した気がする旨味と甘味!う、うまい・・・海老酢と言っていましたが、薄味の塩ダレといった感じで酢はほとんど感じません。海老の味を邪魔しない、ほのかなウマさがつきます。
お約束のミソは・・あらやだ、こんなにいるじゃないですかーやだー。これはもちろんこのままいただいても天国ですが
身にまぶしても泣くほどウマいのは有名な話です。ブリリっときてウマーくて甘い!!ふはー、伊勢の底力、たっぷりと拝見いたしました!!
って総括に入っていたらおい、伊勢海老の天ぷらまで来ちゃうの?ちょっと、芋焼酎の山ねこロックでお願いします!
しっぽ部分はもちろんスーパーウマいエビ天ですし、なんと言ってもミソが半生程度のすばらしい揚げ加減!ウマいものが趣味でよかった・・(感涙)。
刺身の海老ちゃんの頭が味噌汁になってカーテンコール。こうなるのはなんとなく知っていたけど、ミソまでほじっちゃってごめんな。でもちゃんとダシは出ているぞ。
ここで通常の料理屋ではご飯ですが、さすが蒸し料理屋さんです。ちまきのような赤飯のような、葉っぱで巻いた豆ごはん!このままもしゃもしゃ食べてもウマいし、伊勢海老汁と合わせると天上の美味だし、もう大変!
まさか伊勢海老純度80%超のコースで満腹になる日がくるとは・・と満足していたら、プリンも来ました!どこまでも蒸すんだ、この店!ものすごーくぷるりんとしてとろける食感、うまうまプリンでした。
ダメだ、満足しすぎた・・もう4キロとか歩きたくない。タクシーお願いしまーす。
店員さん「どちらにお帰りですか?」
え?〇〇ホテルですが。
店員さん「そちらでしたらお送りします。すぐにお車を出しますので」
・・・本当にタダで送ってもらった!しかも十人乗りハイエースにただ一人で。なんだこの店、また来るだろこんなもん!あ、天然伊勢海老が禁漁の夏場はアワビ専門店なんですか?それはそれで気になるなあ・・・
お店の詳細はこちら
伊勢海老 海鮮蒸し料理 華月 三重県鳥羽市大明東町16-3
うwまwそwうwwww
そうだ、三重、行こう