「嫁が浅草でやるアーティズムマーケットというイベントに参加するのでぜひとも来てください。送迎のため現地待機の俺がヒマだから。ついでに何か買ってください。どうせヒマなんでしょう」
いきなり何を言い出すのですか、大山道場門下生Cよ。そういえば奥さんはアクセサリーを作る人だったな。仕方ない、ヒマだし忙しい合間をぬって寄らせてもらうとしよう。
「雷門で待ち合わせ」ということになったのはいいですが、当日は東京マラソンだったので都内に車で行こうなど無理な話。つくばエクスプレスの三郷中央駅前に車を置いて、電車にゆられること約15分で浅草に着きました。雷門なんて何年ぶりか忘れたけど、こんなに混んでいたのか・・・まるで京都のよう。
C「あー、いたいた。ここっすよー」
なんとか合流できたところで、会場に行く前に昼ごはんを食べたいのですが。もう13時だ。
C「そう言い出すだろうと思っていたので一軒当たりをつけてあります。仲見世通りの一本裏だからすぐ近くですよ。行きましょう」
ものすごい人ごみの仲見世、その一本裏通り、こちらはずいぶん人通りが少ない・・・おお、なんかいい感じに時代がついた喫茶店っぽい店がありますよ。こういう店っていいな。
C「いいもなにも、まさにここです」
ナヌっ。ここなの?好みどストライクじゃないか!
C「そうでしょう。朝ここを通った時に、ランチがどうのこうの言ったらここしかないなと思っていたのです」
店の歴史を物語る、この美しいたたずまいはどうだ・・・
合羽橋が近いからか、明らかにオーダーメイドな食品サンプル!うーむ、たまらん。
おぉっと、さらにサンプル波状攻撃!なるほど、サンドイッチと甘味がメインなのですね。喫茶店というかパーラーというか・・とにかくビューティフル!
「サンドウィッチ」と書かれるとまたひとしおウマそうです。「キャンディー」さんですね。よし、迷わず入店!
仲見世の大混雑がウソのような店内。時が止まっているかのような調度。ぐわわわ、これはもうたまらん店だ・・・!お、これまた味のあるマスターがメニューを持ってきてくれました。見た目は怖そうだけどテーブルをくっつけてスペースを広くしてくれたりして、なんとわかりやすい人情あふれる下町のオヤジ!かっこいい!
さて、どんなメニューが?と期待に胸をふくらませすぎてオープン!ふはっ、泣く子も喜ぶ写真つきメニューですよ。嬉しい!甘味メニューには目もくれず、サンドイッチメニューにまっしぐら。
まったく奇をてらうところのない、まっとうなサンドイッチメニューです。すばらしい・・!タマゴヤサイかツナヤサイがいいかな。でも表のサンプルのホットサンドがウマそうだったぞ。よし、ドカンと一発「自家製ハンバーグホットサンドイッチ」でいきましょう!750円と立地の割には奇跡のようなお値段。
決めたくせにクロワッサンサンドイッチもいいなあなんて未練がましくメニューを見ていたら思い出した。飲み物は別なのね。えーと、ドリンクのページは・・・
写真を撮り忘れましたが、紅茶の種類が多かったようです。紅茶のおいしい喫茶店なのかしら?まあ白いお皿にグッバイバイする気はないのでアイスコーヒーをお願いしましょう。900円という迫力ある値段のオレンジジュースも非常に気になりましたが、サンドイッチより高額なのでビビってたじろいでしまって注文できませんでした。
C「ハワイアンソーダとホットドッグお願いします!」
ハ、ハワイアンソーダ・・?
C「こういうレトロっぽい喫茶店には派手な色のソーダが映えるのです。クリームソーダとか」
・・・うむ、なんとなく賛成。
はい、アイスコーヒー到着!古式ゆかしい濃厚深煎りコーヒーです。ふあー、落ち着く。
そしてハワイアンソーダ・・・うはー、激しくハワイアンだ!
C「想像以上にブルーハワイでしたね!浅草にハワイがあった!正体不明の青色ですが、結構おいしいです」
そして直後に(パイナップルの裏にあった)さくらんぼのヘタを舌で結んでみせましたが、何そのいらない特技!
お待ちかねのホットサンドが来たー!!なんだこの素晴らしいビジュアルは!清純かつ肉感的・・・そう、初水着グラビアのアイドルのよう。
C「水着を無理強いすると宗教入りしますよ」
うむ・・・みんな、握手会の前はしっかり手を洗おうな!
清純派要素はこのミニサラダです。和風のドレッシングが非常にウマい。なんとなんと、ドレッシングがポテサラに染みると一気にツマミな味に変身しましたよ!清純派と思ったら、実は夜のお色気ムンムンでござった。
そしてメインの自家製ハンバーグホットサンドイッチ!「サンドイッチの華は断面にあり」と喝破された方もおりますが、ホットサンドになると華どころの話ではなく、まさしく断面美こそ生命となります。
では審査開始・・断面積を広く見せるナナメな角度、ハンバーグの肉々しさ、一刀両断である見事な包丁の冴え、構造と迫力ある厚みを一目で伝える断層・・うむ、芸術点は極めて高い!
しかし美味しくなければ意味がない!ガブリと食らいつきましょう!まあ、表面が見事にサクっとしたやわらかパン、ほぼケチャップのソース、肉汁ブシューではなくややふっくらでややしっとり感がある、あの日に食べたあのハンバーグ・・・カブ料理勝負でもないのに審査員の郷愁に訴えるとか、卑怯だぞう!百点!!ウマい!!!
パンとハンバーグということで、作りは同じであるはずなのにハンバーガーより美味く感じる・・と言いたいところですが、あんまりハンバーガー食べたことなかったです。
C「俺のホットドッグも来ましたよ。どうですかこの美しさ」
うぉお!す、すごくうまそう・・!あれ?ドレッシングがこちらは和風だったけどそちらはフレンチっぽいような?
C「あっ、ホントだ。料理によって変えてるのか、シェフの気まぐれなのか?」
一人前は2本なのね。しかも食べやすく半分にカットしてある・・
C「カットはしてありますが、たとえ4分の1でも分けません」
ちぇー。けちー。
C「だってこんなにウマそうなんですよ?うわわわ、うまいー!あの日のホットドッグだ!」
やっぱりあの日のアレなんだな!
あれ、やさしそうな女性がニコニコと来ましたよ。年代的にマスターの奥さんかしら。
女性店員さん「お好みでマスタードつけてくださいねー。私はつけたほうが好き」
まあ、カラシがないと思ったら好きなだけつけるタイプでしたか!私のハンバーグにもつけます。ぬりぬり。うはー、これまたウマい!満足しすぎた!
C「どうですかこの俺のセンス」
なんだかんだで付き合いが長いから好みがバレているな・・文句なしでござる。
仕方ない、アーティズムマーケットとやらに行って奥さん(スパイス一匙@taishootome_jp )のアクセサリーを買ってやろう!まあ、このチョウチョと鉱石レジンのネックレス素敵じゃないですかーやだー。
スパイスさん「え、オーヤマさんがつけるんですか(ゴクリ)・・そうですね、似合うと思いますよ(ニッコリ)」
なんとなく偽りのニッコリに見えたけど、まあよし!
ついでに猫又屋 夏野さんのスカルつきブレス(下)も一目惚れで購入。くそー、浅草楽しいな!これからちょっとフラフラする機会を増やしたくなりました。
キャンディー 東京都台東区浅草2-2-5