前回に引き続き、野毛会です。横浜の野毛でハシゴ10時間イベントです。ただいま8時すぎ、そろそろ4軒目に行きましょーか。
Zぼ「すんげ〜ホルモン食いたいけど、どこのホルモン屋も人があふれてるね!」
そうですね。驚くべき数のホルモン屋さんなのに、どこもいっぱい。野毛は小さいお店が多いから6人入れるお店が少ない‥おぉっと?
Zぼ「急に立ち止まらないでよ!なに!」
お酒が回ったのかしら、なんか「くさや」って文字が見えまして…そんなバカな、ここは伊豆でなく横浜‥
肝心のその文字を撮り忘れましたが、本当にあった。どうやらこちらのお店、くさやを出してくれるらしい。好きなんですよ〜、くさや。
bらんち「え〜、食べたことないです。くさいんですよね?」
「名は体を表す」とは彼のことです。でもね、酒と合わせるととんでもなくウマい!かの魯山人も「干ものの白眉」とか言っております。
Nカ「最近鉄腕ダッシュでやってたんで、食べたい熱が高まってたんですよ!」
なんと!テレビは相撲と笑点くらいしか見ないけど、なかなか良い番組もあるんですね。
Zぼ「臭いのか‥でもいいや、食べたことないものは食べる!入ろう!」
bらんち「なんか居酒屋というよりは小料理屋みたいな静かな雰囲気ですね‥普通に入れるんですかね?」
Nカ「すみませ〜ん。6人大丈夫ですか〜」
いきなり突入した!これがコミュ力というやつか!
Zぼ「すごいね!さすが今回のメンバーで唯一モテる人!」
Nカ「6人大丈夫だそうですよ」
やったー。入店、入店〜。「酒彩食事処 花咲」さんですね。
「いらっしゃい。大丈夫?席せまくない?」
やあ、優しそうな女将さん、というよりはママさんの方がしっくりくるお方。6人でも余裕で座れる立派なテーブル席、問題なしであります!
冊子メニューはなし、壁の黒板ならぬ赤板に記載されています。一発目で垢BANと変換したウチのPCに何があったのか心配だ。
bらんち「やっぱりまずはくさやですよね〜」
ママ「ウチのは八丈島から真空パックで送ってもらってるからおいしいよ!」
八丈島のくさやは初めて。島ごとというかお店ごと、もっと言えばくさや液の水槽ごとに味が違うそうなので、これは楽しみ!
Zぼ「どこのでも結局くさいんでしょ?保険に普通のつまみも頼もうよ!くさや以外のオススメって何があります?」
ママ「そうだね、どれもおいしいけど‥オススメはスペシャル玉子やきかな〜」
Zぼ「スペシャル!なにそれ、ウーパールーパーの玉子とかなの?とにかくそれで!」
くさやに合わせるのは酸味や旨味の強い、クセ強めの日本酒‥と思いましたが、あらやだ、泡盛があるんですか?しかも古酒!
ママ「うん、その珊瑚礁ってのだけあるよ」
くさやと古酒‥離島で作られる発酵食品の横綱対決じゃないですか!なにその千秋楽の決戦。ぜひロックでお願いしま〜す。
ママ「40度以上あるから気をつけてね!」
bらんち「僕もそれの水割りで〜」
ビールのA木さん以外みんな泡盛じゃないの。4軒目なのに元気だね。
Nカ「あとチェイサーの水をください!酒を飲む時は同じ量の水を飲まないとしんじゃう」
おお、なんて正しい飲み方をする人だ。そしてもらったお冷やがミネラルウォーターだ。なんていい店だ。
ひじきの煮付け。お通しで四谷さんのようにじ〜んと来てしまいます。鷹の爪が入っているのが「人んちに来た」風で楽しい。ウチはこれでもかと豆が入ります。
そしてスペシャル玉子やきが来ました!
Zぼ「でっかいね!確かにすぺさるだね!ぐるぐるケチャップもいいね!」
大きさ以外のスペシャルは?と思ったら、玉ねぎやらハムやら具がゴロゴロー!「冷蔵庫にあるもの全入れオムレツ」ですね〜。このお店はどうやら、VR友だちの実家の晩御飯!
Zぼ「‥ちょっと待って、変な匂いがしない?この玉子焼きじゃないよ。店全体がさ」
Jドム「そうですね‥これは‥どこかで嗅いだような‥」
Nカ「どこかと言えば、自分ちの個室で毎日嗅いでいるあの匂いですよね」
bらんち「これ‥もしかしてくさや?」
その通り、これはくさやの様々な菌が爆ぜる香り!なんとかぐわしい‥うう、ヨダレが。
ママ「は〜いお待たせ〜。くさやで〜す」
Zぼ「ちょっと待ってよ!ホントにアレの匂いじゃん!」
bらんち「そうですか?アレより酸っぱいというか‥ちょっと爽やかな匂いじゃないですか?」
Zぼ「アレに爽やかとかあるわけないだろ?何を言ってるんだ君は」
大島産のはアンモニア優勢でまさにアレでしたが、こちらは乳酸菌っぽい香りが強いですね‥鮒寿司を焼いたらこんな匂いだろっ!って感じ。
Nカ「鮒寿司と言われてもピンと来ませんが、つまりくさやとしてはそんなに臭い方ではないということですか?」
私の体験上だけの話ですが、今まで食べたくさやでは最も軽やかで上品‥典雅と言ってもよい香りです。
Zぼ「TENGA!これが?」
ではいただきましょう!本来はアツアツのところを手でむしって食べるモノですが、綺麗に切り分けてくれました。
Zぼ「コレを手で食べるの?」
はい。その後の手はもちろんエラいことになりますけど…でもインドカリーと同じくらい手づかみが似合う食べ物なんです。手でむしって、骨も皮もバリバリ。そしてお酒をグイっ!ああ、早くやらねば。
クンクン、やあ、直接鼻を向けるとやはりアレな香りですね…ではガブっとひとくち。
bらんち「うん、くさい!けど‥おいし〜い!」
Nカ「驚きました!口に入れると臭くないというか、イヤじゃない匂いになるんですね!これは泡盛にピッタリでウマいです!」
Jドム「焼いている匂いは驚いたけど、これはツマミにぴったりですね」
まろやかなしょっぱさとタンパク質が分解されたウマさが押し寄せる!そしてあの香りが口から鼻に抜けるとなんでだろう、臭くないどころか香りに昇華する‥!そこに古酒を流し込むともう大変だ‥しわわせだ。
Zぼ「俺は…うん…ダメだね!タガメもサソリもいけるけど、このニオイは苦手だ!」
そうなんですね?タガメよりハードルがはるかに低い気もしますが…でも匂いの好みばっかりは仕方ない。
ママ「はい、お好み焼き焼いたから食べてね〜」
Zぼ「やった、普通の食べ物!うれしい!うまい!」
やたらとフッカフカな生地がいいですね!ところでママさん、実は一人、野菜しか食べることができない方がおりまして‥
ママ「そうなんだ!うん、野菜あるから大丈夫だよ!」
急遽作っていただいたサラダはめっちゃめちゃウマそう。
A木「居酒屋のサラダってチーズとかハムとかトッピングしちゃうじゃないですか。こんなにフル野菜はないんで嬉しいです〜」
すみません、ちょっと分けてください‥あらやだ、酸味も塩気も全て控えめ、野菜が主役でこれはおいしい。
ママ「ほらほら、結弦くん始まるよ」
Nカ「そうか、今日はフィギュアがあったんですね」
くさやで泡盛を決めながら羽生選手のスケーティングを拝めるとは‥これが貴族か。
bらんち「初めてのお店なのにママさんと一緒にテレビ見るとかいいですよね」
そういえばそうだ。わずか1時間で常連扱いの恐ろしいお店!
羽生選手の華麗な演技が終わったところで、砂肝バターをお願いしました。
bらんち「砂肝とバターなんて間違いがないですよね〜。泡盛もおいしいし、いいお店〜」
おうちと居酒屋のハーフみたいな感じよね。落ち着くしウマいし。
ママ「どうする?まだちょっと食べるなら焼きそばでも作ろうか?」
真夜中の炭水化物ツマミ!禁断すぎる…けど麻薬級のウマさ。ぜひお願いします!
うわ〜、具沢山にもほどがありますね。麺が見えない、玉子焼き並みにスペシャル!あれ、焼きそば大好きZぼさま、しばらく見ないような。
Jドム「タバコが切れたってコンビニ行ったままです」
ママ「あれ?そういえばずいぶん前に出たよね。大丈夫なの?」
大丈夫、あの人は焼きそばかフライドポテトか磯丸のマカロニを嗅ぎつければ戻ってきます。
Zぼ「なんかソースの香りがするね!焼きそばかな?いや〜、コンビニ出てから逆に向かっちゃったよね!まいったまいった」
ママ「ホントだ!おもしろいね」
Zぼ「なになに?何が面白いの?」
帰巣本能とかそういった話です。
Zぼ「よくわからんけどママさん、この焼きそばウマいよ!」
ママ「そうそう、お客さんにこれもらったんだけど、食べる?」
bらんち「うわ〜、僕のふるさとです〜」
ママ「湘南から来てるの?これから帰るの?さすが若いから元気だねぇ」
私はグンマから来てます。さすがに帰りはしませんが。
ママ「ええっ、グンマって遠いよね?なんで?」
なんでも何も‥なんでだろ?そこに酒があるから?
ママ「‥元気だねえ〜」
いや〜、おかげさまで…(バカじゃないのかしらと思われている方に3千点)
結局料理もお酒もママさんも素晴らしいので結局3時間近くいてしまった。次回野毛会もここに来ますか!
Zぼ「俺はくさやは食べないよ!でも楽しいお店だね!また来よう!」
酒彩食事処 花咲 神奈川県横浜市中区野毛町2-69