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うどんとめはり寿司を食べて真田三代のストーリーに血を燃やして、ふう、良い和歌山でした。それでは芦屋でのディナーに向けて西宮のホテルにチェックインするとしましょう。
そう、今夜はディナーなんです。しかもディナーの中のディナーであろう「芦屋でフレンチディナー」の実績解除!
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お店は打出駅近く、舌の肥えた芦屋マダムを満足させ続けること30年の名店「シェ・モリ」さんです。エントランスからすでに別世界な感がありまして、その・・アロハで来ちゃったけどセーフだよね?
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席に案内していただくと、だんだんアウトな気もしてきた。なんですこの素敵な空間は。完全に場違いじゃないか!
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季節のフルコース税込9,911円でお願いしてあります。飲み物はそうですね、プロにお任せが一番なのでペアリング5種をお願いしましょう。
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ペアリングの一杯目はシャンパーニュだ。コント・ド・ブリモンですって。リンゴのような香りだね。一緒に来た友人はノンアルのスパークリングで。それでは何の記念日でもないけどかんぱ〜い。
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長崎産本マグロとケンサキイカのタルタル・アサリのムースと海ぶどう。ちょっと待ってください。ぼくの狭い常識ではブドウ酒と海鮮は・・なんじゃこりゃ、メッタメタ合うじゃん。泡ってすごいね!
本マグロのタルタルとは罰当たりなと思ったけど、早い話が極上のネギトロ。そりゃウマいでしょ。アサリのムースも貝の旨味全開だし、この小さなお皿に海がまるっと入っているようだ。
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千葉のカツオのたたきサラダ仕立て・枝豆のソルベとオクラのソース。カツオのたたきなんて最もブドウ酒から遠いじゃ〜ん、酔鯨持ってこ〜いと言いそうになった20秒後に・・お詫びして訂正いたします。枝豆のソルベとカツオをまとめて口にして泡を流しこむと、今まで知らなかった次元が見えかかった。なにこれ、超ウマい!
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パカパカ飲むのでソムリエの方があわてて持ってきてくれた一杯。ソーヴィニョンブラン プイィ・フュメなんだけどエチケット撮り忘れである。こりゃまたカツオが引き立つのはアレか、スモーキーな風味でワラ焼きタタキな感じになるからか。
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温かいバゲットとバターが出てきました。フレンチコースはパンで満腹調整が効くのでいいですね。
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お次の料理に向けたワインはドメーヌ・リーフレ リースリング グランクリュ スタイナート2017。いかにもアルザスなミネラル感バッチリだそうで・・とにかくリースリングは大好きなので思わずニッコリですよ。
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そしてお皿はなんとウナギだ!なるほど、だから川魚に合うというアルザスワインか!
ウナギの炭火焼き・ナスのピューレとクミンのソース・トマトリゾット添え。蒲焼きならぬカレー風味のソースでウナギ!カリリっと焼かれた皮とクミンソースがビックリするほど合う!ドメーヌ・リーフレも心房細動が起きそうなくらいピッタリ!カレーは全てをひとつにする!
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ペルナン・ヴェルジュレス ドメーヌ・ドニ・ペール・エ・フィス2019。樽の香りがしっかり出たシャルドネだそうです。うっとりするほどいい香りだなあ。
ちなみにワインの銘柄等は大変ざっくりしたメモが元になっていますので、あまり自信はありません。たとえばこのワインは「ブル シャルドネ たる」だって。「たる」ってあなた、アトリエシリーズじゃないんだから。こんなメモで分かるか〜!
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気仙沼産ホタテのポワレ・トリュフソースにはサマートリュフがのってしまう贅沢。樽の風味とトリュフがエエ感じでもう一杯欲しいようだ。ホワイトアスパラもナイスメタファーです。
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ぺルナン・ベルジュレスが好みなので飲み干してしまいましたが、実は次の皿まで持たせるべきだったらしい。ソムリエが軽い赤を追加しましょうかということで、ショレイ・レ・ボーヌ ヴィエイユ・ヴィーニュ2020をいただきます。
これまた樽が効いているけどすっきり軽快なんだそうです。魚と赤なんて〜!なんてことはもう言いません。人間は学ぶものです。
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沼津産キンメダイ・蒸し蛤とセロリのソース。緑の長いツクシみたいなのはアスペルジュ・ソバージュといって、アスパラに似たフランス版の山菜。
キンメダイの火加減が良すぎて高級割烹にでも来てしまったかのようだ。キンメダイと蛤のソースに赤か・・とワインに口をつければ、あら〜フルーティーで軽い、ホントに赤かコレ、タンニンどこ行った。ソースのコク深な旨味とアスペルジュのワイルド感も手伝って見事に合うじゃないの。
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いよいよメイン!豚・羊・鹿・鴨・牛ホホ・牛フィレから選べるところ、あえての羊で勝負!お皿の前にやって来たワインはE・ギガル ジゴンダス2018です。
ソムリエ「おいしそうに飲んでくださるので・・オーナーに怒られない範囲で多めに注がせていただきます」(厨房をチラっ)
ふははは、ありがたいじゃありませんか。お皿が来る前にちょっと飲んでみたらドッシリ力強く、羊とがっぷり四つでいけそうな頼もしさ。後でお値段を見たら味からは考えられないほどお手頃で、ウチで肉食べる時に買おうと誓いました。
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ニュージーランド産羊のロースト・羊のソース。ガルニはじゃがいもチーズグラタンと菊芋のピューレ。
一緒にフィンガーボウルも来たので、骨までしゃぶりつくせといういことですね。
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ヤヴァイ。超ウマい。極々レアの羊肉は臭いどころの話ではなく、ひたすら香ばしく赤身ならではの旨味にあふれています。そして何よりソースが羊肉より羊の味、旨味が恐縮しすぎだ!こんな羊が食べられただけで芦屋に来てよかった!
じゃがいもを口に含んでワインを飲んでよし、もちろん羊の後にはもっとよし!すごい、メインディッシュが本当にメイン!骨をつまんで肉ひと筋も残さぬよういただいて、ソースもパンでぬぐわねばもったいない。
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アヴァンデセールって言うんですか、とにかくデザートの前のミニデザートは福岡の巨峰のブラマンジェとヨーグルトです。
デザートワインもいかがですか?と聞かれてしまってはもちろん飲むでしょう。持って来てくれたのはソーテルヌ・シャトー・フィロ2010!撮影忘れ!
2010年はいわゆる当たり年らしく、先ほど味見したら素晴らしかったとニコニコ説明してくれました。この笑顔で飲む前からウマい確定じゃないか。
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シン・デセールはいちごをメインにした季節のフルーツ。マカロンやパイにソルベになんて嬉しい賑やかさ。桃を感じるワインで華やかさがアップ!しわわせだなあ。
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コーヒーはアメリカンでお願いしましてごちそうさま。いやはや芦屋ディナー、堪能いたしました。前菜から何から全部おいしい!なんて楽しい夜でしょう。
料理に合ったワインを少しずつ色々飲むことができて、ペアリングというのはいいもんですね。少しずつすぎて少々飲みたりない気もしますが、このくらいの方が料理を楽しめるということで。
おかげでフレンチ開眼しそうだなあ・・今度はお隣の夙川あたりを狙ってみようかな。もちろんこちら再訪も大いにアリです。メインは鴨か鹿か・・悩ましいなあ。
シェ・モリ 兵庫県芦屋市楠木町7-16