買い物に行く時、JRに乗る時、埼玉方面の友人と会う時、とにかくよく通る国道407号線の熊谷あたり。「翔んで埼玉」におなじみの景色が出てきてニヤニヤしてしまった記憶があります。
通るたび・・は言いすぎだな、8回に1回くらい気になるのが、グンマ側から利根川を渡ってすぐのこの看板。何度も何度も見ているけど、お店本体が見当たらないんですよね。声はすれども姿は見えず・・
籠原駅から自宅に戻っていたある日のこと、昼メシついでに積年の謎を解いてみようと思い立ちました。後続車がいないことを確認して速度を緩め、店はどこだ!とばかりに左側をジロジロ見てみると・・ありゃ、細い道があったよ。左折、左折〜。
鋭角に曲がって20mくらいでしょうか、それらしいお店がありました。気が付かないのが不思議なほど立派な店舗じゃないか・・なるほど、角度や隣の建物のせいで407号からは見事に死角となっていたのだね。
看板によると「寿司 和食 一美」さん、Googleマップによると「一美寿司」さんです。
後で調べたら一美寿司の表記が多いからこっちが正式なのかな。いずれにせよ店名のブレは歴史の証、長く地域の人に愛されている証。幸いお昼の営業もやっているようだし、のれんをくぐるといたしましょう。
カウンターとお座敷の他に奥にも席があるようで、法事とかの大人数も入れそうです。入ってすぐの椅子が3つ置かれたテーブル席に腰かけましょう。
上寿司1,760円で並寿司が1,320円とお手頃な感じ。特上はないのかな?一品料理のエビフライとどじょう唐揚げが少し不思議な存在だ。
すぐ近くにある妻沼の聖天様といえば長〜いお稲荷さんが名物ですが、こちらのメニューには無いのね。アレは寿司より甘味カテゴリなのか、あまり食べないからわからんけど。
刺身定食1,980円、天ぷら定食2,200円に天重が1,760円と、定食モノはほんの少し高級なムード。おや先ほどのエビフライも定食になるのか。どじょう唐揚げの定食があったら頼んでしまいそう。
光に地球を50周ほどさせてから、まぐろにぎり1,870円をお願いしました。
サバとかイワシとか青いのが出ちゃったらお酒が欲しくなる→いや運転だ。まぐろならお酒よりメシが恋しくなるから鉄火丼かな→お寿司屋さんに来たなら握りだよな。
という感じで決めたのだと思います。たぶん。
お寿司屋さんらしい熱く濃いお茶がうまい。入ってからやるのも逆な気がするけど、このお店について検索してみるか・・やはりと言うか情報が少ないな。断片を集めると、平日は1,000円台のランチメニューがある、エビフライが大きい、カラオケつき宴会場がある、とのことでした。うむ、寿司の情報はほぼゼロだね。
お酒が入っている冷蔵ケースに水道水0円・ペットボトルの水は200円とか書いてあったりして面白いわね。この辺は地下水が豊富で水道水の質が良いそうですよ。
あまり待たずに出てきたまぐろにぎり!早いな、手練のワザだな。サラダと味噌汁までついて立派な定食じゃないですか。醤油差しもお盆に乗ってくるのは今どき安心。
豆腐にワカメにネギと具沢山の味噌汁はうまいなあ。家庭的というか定食屋のソレというか、なんだか寿司というよりカツ丼あたりが欲しくなる。
サラダもシーザー風ドレッシングをドバーとかけてくれて景気良いな。
まぐろ、まぐろ、まぐろ、ズラリと並ぶまぐろ三兄弟。イイデスネ。上から大トロ・赤身・中トロかな。今が旬のバチマグロ、と思う。
初手、赤身。どうでもいい話ですが、カウンターでは手、皿盛りでは箸で食べることが多いです。
箸で持ち上げやすいしっかりした握り、ちょっと甘めの酢飯、やたら効くワサビ、しっかり味が濃い赤身。いいねえ、思い描いていた「マグロのにぎり」ですよ。
中トロー!とろける脂と旨味たっぷりの赤身の両方を備えているじゃないか。
ちょっと甘めのガリが多めについてくるのも嬉しい。味っ子式にガリをハケにして醤油を塗るのが好きです。
脂のりを誇示するかのようなピンクの大トロ。形も決まってうまそうだなあ。
新子とかノドグロ炙りとか色々浮気をしても、結局戻ってくるのは君のところだ、マグロのトロよ。握りの王よ。
さすが上寿司よりお高いまぐろにぎり、大変美味しゅうございました。酢飯とマグロは最高だ。
次は海苔にも一枚噛んでもらって鉄火巻といこうかな。しそうめ巻(南高梅使用)も頼んでセレブなセットにするのもアリか。いや〜、お寿司屋さんって本当にいいものですねえ。
一美寿司 埼玉県熊谷市妻沼1591-1