とある事情で神戸に四泊することになりました。四泊って割と長いから、ランチや飲み屋の開拓がはかどりそうだぞ。
初日の昼メシは大倉山駅近辺です。どんな街だろうとちょっと歩いてみると「社長、お遊びどうです」とか「お兄さん、お探しですか?」とか呼び込みの連チャンが止まらない。大倉山〜湊川あたりって一大お風呂ストリートだったのね、知らなかったわ〜ん。
誘惑を振り切ってGoogleマップを見てみると、湊川神社の西門筋あたりにインドカレー茶屋という気になるお店が‥ありゃ準備中、11時半開店か。今は11時10分だ。
そのすぐ近くの洋食店が、素朴ながらもただならぬ雰囲気をまとっている‥目の前で一人の方が吸い込まれていったということは開いているのだな。「洋食・とんかつ」か、いいじゃないか。「たちばな」さんに入店しましょう。
テーブル数卓にカウンター8席くらいの店内は、平日の早い時間というのに八分の入り。空いていたカウンター席に腰かけます。
おっ、ちょうど隣りの席に料理が‥なんじゃありゃ。山盛りの生野菜をハンバーグや揚げ物といったカロリー部隊が取り囲み、ご飯もお皿にてんこ盛りじゃないか。あわてて周りを見ると、みんな山のような食べ物と取っ組み合いを演じている。アイヤー、デカ盛りのお店ダッタヨー。
幸い晩メシの予定はナシ、最悪抜いてもいいわけだから覚悟を決めよう。でもできるだけ胃へのダメージが低そうなメニューはあるかな?
なるほど、ヘレかつ・エビフライ・ハンバーグというメインが存在して、ほとんどの人がそれらの盛り合わせを頼んでいるワケね。
ライスは大・中・小・少々まで選ぶことができておかわり無料。
むむ、下段にカレーがあるぞ。揚げ物たっぷり定食と違って、カレーなら胃に流しこめるのではないかしら。よし、ヘレかつカレーをライス小‥いやさ、少々で願いま〜す。やっぱり夜は飲みたいので日和りました、押忍!
冷たい麦茶を飲んでこれからの闘いに備えるのだ。もちろん戦闘中もお世話になるに決まっている。
登場したヘレかつカレーは‥一見すると普通だ。でも実はお皿が大きくて深く、現物はエラいことになっています。カレーの場合、野菜は別皿になるのですね。
定食ではタクアン食べ放題、カレーでは福神漬け盛り放題。どこまでもメシを食わせようという気概に満ち満ちている。
野菜にも小があるということは、普通で頼むと「どっさり」ということか、そりゃそうだ。一日分の野菜摂取量をクリアしてしまいそうな勢い。ところが油しっかりのドレッシングでスルスルと、まさしく飲み物のようにいただくことができます。
ベジファーストも信心から。これで今後は血糖値の上昇が緩やか、かつカレーも許されるのだ。
意外と言っては失礼ですが、いかにも食欲をそそる端正な盛り付けのカレーをいただきましょう。
ヘレかつはいいけれど、小ぶりとはいえヘレ一本まるごと揚げじゃないの。どどどど〜すんの?ど〜すんの?
右側の数ピースにソースをかけて、ここらへんは純粋にカツライスとしていただく作戦で行くか。
まずはソースがかかった部分のヘレをひとかけ。カラリとした衣は食感も香りも軽く、下味がしっかりついていて非常にうまい。間違いなくメシをパカパカ食べるためのトンカツだね。
カレーとご飯だけでいただいてみると、塩気が強めのコク深スパイシーカレー。定食屋さんの黄色くて辛くないカレーとはまるで違うわね。やはり白メシバクバクに特化されているようで、とにかく濃くて強い!
少しのカレーとカツ一切れとご飯を大口開けてバクーと行くと、う〜むこれぞ黄金比だ。しかしコレ、どう考えてもカレーが余らないか?やっぱり小ライスくらいが正解だったのか?
と思ったけれど、お皿が深いのを忘れていた。少々盛りなのに掘っても掘ってもご飯が出てきて、カレー残りは全くの杞憂でした。3分の2くらい食べたところでようやく「盛りの良い中華の半カレー」くらいの量になった気がします。
ずっと戦っていた隣の方が休憩タイムに入り、後から来たお客さんがご飯を見て歓声を上げたあたりで無事完食。心地よい満腹感だ〜。後で調べたら土日は行列ができる人気店だそうですが、この量とお味の両立っぷりでは当然でした。ロースかつカレーかヘレかつライスを食べに再訪したいな〜。
洋食・とんかつ たちばな 兵庫県神戸市中央区橘通3丁目3-15