11年目の佳肴岡もとさん、1月から6月までバーっと行きます。睦月 あけまして佳肴 佳肴 岡もと(東山区・清水五条駅)

実は毎月通っている京都の「佳肴 岡もと」さん。いつのまにやら半年分たまってしまった。毎週金曜に1ヶ月ずつ掲載していきます。

昨年の12月で10周年を迎えた岡もとさん。11年目はさらに進化した肴で楽しませてくれることでしょう。というわけでお正月の佳肴は?

紅葉が終わり正月休みも終わり、京都らしからぬ落ち着いた雰囲気‥でもないな、割と混んでいる。

それでもやはり多少はマシなのかな。ほら、タクシーもすぐつかまる。目指すは馬町。不景気で困ります。ドアに注意。

馬町交差点を西に入って100mほど、お店に到着いたしました。時計を見れば18時ジャスト。8席のみのカウンターは我々を残して埋まっているじゃないか、これは失礼。

最初の一杯はどうしよう。今月新潟に行くからそっち方面のお酒をと雑なリクエストで出たのは佐渡の雅楽代(うたしろ)鳴神。スカーっと胃が目覚めるキレキレのお酒です。

まずは温かいもの、七草風のセリと大根のおかいさんです。あ、まさに1月7日だったわ。

胃の腑に沁みる滋養の味にイクラの優しい塩気がたまらん。お酒が飲めるお粥には大原社主もビックリ仰天。

門松を模した美しい一皿は黒アワビ・ナマコ・カラスミ・長芋

ナマコとカラスミなんてどんな欲張りセットなのよ!そこにアワビまで‥磯の高級珍味詰め合わせみたいなことになっております。

お次はお正月ということで、島根の出雲富士 純米大吟醸しぼりたて無濾過生原酒。日本酒に付きそうな文字のほぼ全てが入ったようなゴージャスなお酒です。お味もゴージャス&フレッシュで芳醇だなあ。しばらくコレでもいいくらい。

友人専用酒として出されたのは長野の十九 ラ フェデ フルール。赤色酵母・低アルコール・おりがらみ。いつもイチゴみたいなお酒が欲しいと言っている友人のために開けてくれたようです。

感想は「イチゴ、イチゴだ。このカマキリあつ森の花にいるやつだ」だそうです。

あまりの喜びっぷりに隣席のご婦人も思わず頼んでしまったじゃないか。

お椀は明石の天然ヒラメと粟麩。ホロリとほどけるヒラメの身と吸い地がお酒を呼ぶことと言ったら。さすが冬の白身の王様、お刺身昆布締め以外でもすごく美味しいのね。あまり食べないけど、ヒラメって皮目もうまいんだな。

友人が「次の料理に合いそうなお酒」と、らしからぬちゃんとしたリクエスト。出ましたものは奈良の睡龍 大和 純米。グルグル巻いたラベルが龍、らしい。

米の旨味と力強い酸がいい感じですね〜。つまり次はパワフルな肴ということですかね。

こりゃパワフルこの上ない、寒ブリの造りだ!なんと3日寝かせと6日寝かせの食べ比べ!薬味は本当に辛い、まん丸な辛味大根ですって!

ブリらしい歯ごたえが残りつつ旨味も深くなる3日寝かせ、いいですねえ。辛〜い辛味大根が甘味を引き出して、こりゃワサビも顔色なしだ。

6日寝かせはダメだ、旨味も油もこなれて酒に合うとかそんな次元ではない。睡龍、蒸発!

これ口開けだから飲んでみてと出てきたのは秋田のまんさくの花 純米大吟醸 亀ラベルGOLD。亀の尾という米を使ったから亀ラベルなのね。

ラベルだけじゃない、亀型の金箔入りだ〜!3枚しかないので先着順だそうです。

見た目はかわええけど、精米45の大吟醸とは思えないほど米の旨味が際立つなコレ。まんさくの花はいいぞ。

八寸はいつものイワシではなく、半生バチコに日向夏にカズノコ土佐まぶしと、なんとなくおせち風。

ミスター魯山人はカズノコに粉がつおを余計目にかけて食べるのが良いとか書いていましたが本当にそうですね。パリパリ。

そして半生バチコ、最近キミが好物ランキングベスト5くらいに浮上してきた気がするよ。出会いの希少さもあるんだろうけど。

皮鯨を白味噌で。甘い白味噌なのにお酒が進むのはクジラパワーか。クセとクセがケッコンするとしあわせなのだ。それでいいのだ。

そんなクセクセマンは清く正しいお酒で迎え撃つのだ。宮城の阿部勘 純米吟醸 亀の尾!まんさくの花といい亀の尾が続くね。コメを活かしたパワフルなお酒が多いから自動的にぼく好みになるのか。

今度は油物ですが、天ぷらとかではなく‥海老芋を出汁で炊いたモノをフライに?コロッケというにはあまりに滑らかな、しかしこの滋味深さはやはりコロッケ!

揚げたてを紙に包んでザクザク食べる。いや〜、間違いなくコロッケだね。

「そろそろアレなお酒を」というリクエストには兵庫の香住鶴 生酛純米という満額回答。生酛とか山廃とか聞いただけでヨダレが出る奇病です。

メインの焼魚に当たるのは‥なんと焼きフグに白菜、白子ソース!フグ大好きな友人はもちろん、お客さん全員大歓喜。

旨味の大連チャンにアーモンドの香ばしさでさらに止まらんよ。うまいうますぎるだよ。

フグでKO寸前のところで食事モノ。おなじみ鯖寿司はスグキと実山椒入りの2つ。そろそろお腹いっぱいなんだけど、清々しい酸味でスーッと胃に落ちていくんですよね〜。

鯖寿司が出たということは芋タイムですね。爽やかな香りで芋の概念が変わるかもしれない伊佐大山

脂の風味が一段違うシャポーン地鶏のコンソメに玄米麺とフカヒレ。飲んだ後のひと口麺は幸せだなあ。

海人ジェラートとイチゴ、だったかな?甘じょっぱ酸っぱとデザートに欲しい要素が勢揃い。匙まで冷えていて気持ちいいなあ。

岡もとさん名物といえば、目の前で包んでふかしてれるホカホカまんじゅう。本日は宇治抹茶の皮に大納言餡、辰年絵馬の焼印つき。当然このへんでお茶が怖くなるので出してくれます。

タクシーを待ちながら、今年もよろしくお願いしますと諸々お話を。そして当然のように来月の予約を入れてしまったのでした。2月のメニューは来週の金曜日。

佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4

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