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毎月恒例となりつつある「佳肴 岡もと」さん、三月の予約日となりました。なんと宇都宮で良い肴と良い酒を飲んだ翌日です。確実にバチ当たりですが、予約しちゃったものは仕方ないと新幹線に飛び乗ったのでした。
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とある駅で友人と待ち合わせ、タクシーに馬町交差点をちょっと入ったところと告げてお店に着いたのは6時3分。ほぼ定刻のはずが、8席のカウンターはほぼ埋まっているじゃないか。
この日はなんとなくダブルのスーツにサングラスで行ったところ、岡もとさんには「何やってんの」とか「ヒットマンか」とか言われたい放題でした。わざわざ作ったのにひどい。
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みなさん小さめビールで始めるているところ、いきなり日本酒で失礼します。
まさか京都まで来て君に会うと思わなかったよ、グンマの浅間山さん。しかしその垢抜けちゃったラベルは何?2024年2月発売のうららか 純米吟醸はこんなかっこいいロゴになったみたいです。
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最初の一品は飯蒸しにトラフグ白子と菜の花のソース。虹鱒の卵のせ。初手、トラフグソース!定石とはと問いただしたくなる一手ですが、もっちんもっちんの飯蒸しに旨味とほろ苦のバランス最高なソースがかかると‥うむ、食えば食うほど腹がへる極上の前菜だ。そのうえ春要素萌え萌えなんて。
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あっという間に浅間山が消滅したので、出雲のコシヒカリ使用というおろちの舞。フレッシュでキレキレじゃありませんか。コシヒカリってお酒にしてもうまいのか。
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長崎の天然クルマエビと柚子にゴマ酢をつけながらいただきます。ゴマ酢は岡もとさんお得意ソースのひとつ。箸先でなめるだけで酒が飲める飲めるぞ。
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お酒はラベルが大人気、岩手の死後さばきにあう。濃厚芳醇、生きる活力が湧いてくるようだ。さばきはまだまだ先でお願いします。
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桑名の天然ハマグリと満月豆腐のお椀。上の緑はホンダワラ。桃の節句ですもんね、ハマグリですよね。
あまり隠してもいませんが、ハマグリ大好きなんですよ。出汁もうまけりゃ本体もうまい。ちょっとハマグリをつまんで死後さばきにあって、スズ‥と出汁を飲む。ああ〜、一年中がひなまちゅり。
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(友人撮影)
桜色の美しい魚に炭を直接押し当てるという暴挙に出る岡もとさん。日本人の心を蕩かすサカナと炭火の煙が店内を満たす!
なお店内は料理と岡もとさんは撮影OKです。女将さんや他のスタッフは有料というか、NG。
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キチジ炭火あぶりに淡路の新玉ねぎおろし!
友人「こ、こんなの‥少ない!もっと!」
香ばしく甘いキチジに玉ねぎとは思えない爽やかさの淡路新玉ねぎ!これは確かに足りない!あと6枚くらいください!
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もう我慢できない、亀とか鶴とかお願いします!
出ましたお酒は鶴の方、竹鶴 大和雄町純米原酒。亀と同じく本来は燗でいただくお酒でしょうが、今日は花冷えで。冷たくても、お酒らしからぬ謎な香りと豊かな旨味がものすごい。さすが黄色いお酒の代表選手だ。
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岡もとさん式八寸タイムとなりました。最初はおなじみイワシ辛煮。飲んでいる最中の酸味のありがたさを身をもって知ることができる佳肴の化身です。
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新牛蒡に伊勢の新ヒジキにウナギ!煎りたてのゴマをたっぷりふりかけて。ああ、食べちゃダメなやつだ。あらゆる新鮮な風味が入り乱れて、舌にも鼻にも優しく染みこんで、なおかつお腹にたまらない‥佳肴すぎる!小鉢といわず丼に入れてもらって、コレだけで四合瓶の一本も空けてしまいたい。
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鶴に続いて黄色いお酒をいただくとしましょう。石川の菊姫 山廃純米無濾過生原酒。元祖山廃。肉厚な旨味とはこのお酒のことです。
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(友人撮影)
壱岐の天然マグロと浅葱新芽のタタキは‥何に乗っているのですか?
岡もとさん「小麦粉と塩を練って焼いたものです。パンって言うんですけどね」
マグロのタタキを海苔でなくトーストで!意外すぎる組み合わせと思いきや、名古屋モーニングで小倉の代わりにコレでお願いしたいほどうまい!いや、朝からコーヒーでないモノを飲んでしまうからダメだな。
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マグロのうまさに目を白黒させていると、生シラスにコノコなんてよく考えなくてもお酒が進む小鉢が登場します。ナマコの日本酒専用機っぷりは恐ろしいとしか。
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生原酒飲みたいと雑なお願いで出てきたのは、大阪の片野桜 特別純米中汲雄町無濾過生原酒と文字数。柔らか・フレッシュ・力強さ・ガス感と、文字の多さ通り忙しくておいしい佳醸じゃありませんか。
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本日の主菜ポジションは明石の天然メイタガレイに浜名湖の海苔と棒湯葉。北海道のウニまでのっかってさあ大変。土鍋でグラグラ言う出汁に海苔!カレイの身に絡むと香ばしいなんて次元ではない!無濾過生原酒で追えば日本人特効の幸福じゃないか。いや〜、生海苔を消化できるカラダでよかった。
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主菜の後は食事ものタイム。芋のロックをいただきましょう。この店で芋を飲む人ってどんだけいるのでしょう。少なくともぼくがいる時は見たことない。
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おなじみ鯖寿司はスグキと実山椒。お腹はいっぱいに近いのですが、爽やかな酸味でスッと入ってしまいます。岡もとさんの鯖寿司はまことにうまい。
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やはりおなじみ、シャポーン地鶏のコンソメにフカヒレと玄米麺。飲んでからのひとくち麺ってうまいとか言うより、とにかく心が満ちたります。
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芋でなく球磨焼酎もあるそうなのでいただきましょう。一文字グルグルが欲しくなる文蔵さん!コメを蒸留してこんな華やかな香りに仕上がる仕組みがよくわからん。
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変形水菓子はイチゴとパイナップル。イチゴ大好き友人はもちろん大歓喜。
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目の前で、文字通りふかしたてのほやほや饅頭。本日は桜風味の生地に大納言餡。饅頭とお茶は言うまでもなく最高。古来より続く組み合わせにはワケがあるね。
三月も大満足。しあわせだなあ。もちろん来月の予約も入れてしまいましょう。
四月ということで、いよいよもって春爛漫です。何が出るかな、ホタルイカかなタケノコかな、新玉ねぎとかアスパラとか野菜も‥季節の移り変わりを岡もとさんで知るライフスタイルになってしまった。
佳肴 岡もと 京都府京都市東山区常盤町470-4