「岐阜の開発者3人で多治見市でやってるスイーツイベントに行くことになりまして」
おや、岐阜で会社運営のかたわらゲームをコッソリ開発しているIさん。5月の京都行きの際はお世話になりました。へー、多治見でイベントですか。
Iさん「せっかくだから一緒にどうですか?」
・・・多治見って岐阜県の南、むしろ名古屋ですよね。なぜ群馬人に声をかけるのですか。
Iさん「夜はもちろん飲むから、どうかなーと思って」
今行きます。
やってきました、多治見市。確かクソ暑いことで有名ですね。我が地元付近(館林・熊谷)と暑さ記録でイヤなしのぎを削っております。うん、噂通り暑い!
駅前の市営駐車場に車を置いて、集合場所っぽい駅前交番に行こうとしたら、おや、なぜこんなところにフランスの超人タイルマンがいるのだろう。
Iさん「ああ、来た来た。遠くからでもわかりやすくて便利な人だ。こっちが多治見のWさん、こちらが中津のKさんです」
おお、はじめまして。中津川市の人は川をはぶいて「なかつ」って言うんだと変に納得したところで多治見のWさん、なぜ駅前にタイルマンがいるのですか。
Wさん「多治見市はタイル生産日本一なんです。だから市が調子にのって作っちゃったみたいです」
新幹線がとまらないのに新幹線アタック覇者のタイルマンを・・!すごいぞ多治見!これは衛生陶器日本一であろう小倉駅前にベンキマンが来る流れ・・!
それはいいですが、少々お腹がすきました。多治見の名物って?暑さでなく食べ物で。
Wさん「うーん、器は山ほどありますけど、器の中身はこれといって・・あっ、ウナギ屋が多いかなあ。ちょっと歩いたところに大変お高いウナギ屋さんがありますよ」
これからスイーツイベントですよね。ウナギ屋では小腹を満たすどころではないからやめましょう。あ、なんかイカすフォントの看板がありますけど。「本町ロマンス食堂」さん。
気軽に岐阜名物ですよ!毎日昼から営業中って・・・食堂なのに昼から営業が珍しいのですか?
W「いや、実はこちら自称食堂ですが、正体は飲み屋なんで・・」
おおっと!駅前に昼飲みスポットが?けしからん!
岐阜名物どころか「多治見飯」を自称する看板までありますし、ここでいいのでは。
Iさん「しまった、昼飲みOKとなると決まっちゃうのか。あれ?鶏ちゃんって多治見の名物だっけ・・?ああ、ちゃんと奥美濃って書いてある」
Kさん「中華そばって多治見名物・・でしたっけ?」
Wさん「いや、麺がホラ!多治見の麺なの!石原製麺!どこにあるか知らんけど」
まあいいや、ここにしましょう。入店、入店〜。
店の奥のテーブル席に案内されました。まあ、厨房スペースのパーテーションがタイルですよ。いかにも多治見ですね!
Wさん「驚きましたね!結構徹底してる」
あれ?驚いたって、こちら入ったことないのですか?
Wさん「一人飲みするほどオッサンではないんで・・中華そばは食べたことありますけど店内とか記憶にはないです」
・・・いつも一人飲みのオッサンで正直、スマン!
あら、タイルも素敵だけど照明も裸電球!最近レトロを模した飲み屋さんが多いですが、ここは・・
Wさん「リアルなレトロ感満載ですね!」
Iさん「あの換気扇とかデキる店」
それでは何を頼みましょうかね〜。
Iさん「本当にもう運転する気ゼロなんですね」
な、なぜそれを。エスパー?
Iさん「いや、それドリンクメニューですよ」
はっ、ちっとも気がつかなかった!でも手にしてしまっては仕方ありません、赤兎馬ロックで!
あとは食べ物ですね。どうしようかな・・名前でとりあえずハム太郎かな。
Iさん「俺たちは昼飯ですからね。ツマミメニューを見るのはやめてください」
Kさん「あ、僕はラーメン食べてきちゃったのでなんでも・・」
Iさん「甘やかしちゃダメなの!あと馬刺しもないですからね!」
・・ちょっと私の扱いに慣れすぎてはおりませんか・・?
看板に「注文率120%」とあったロマンス焼とはなんじゃらほいと思いましたが、もんじゃ焼きのことだったのですね。
Kさん「2・3人前でこの値段なら安いかもしれませんね。120%の計算式はわかりませんが」
Wさん「この辺のおっさんは昼からとにかく飲んで食べるので、10人の団体がいれば軽く15人前は頼むので、まあ少なく見ても120%は軽いです」
なるほど、じゃあ我々が注文しなくても120%は割りませんね。
Wさん「そうです。看板の心配はしないで食べたいものにいきましょう」
やあ、かの有名な岐阜名物と多治見名物が来ましたよ。
Wさん「やっぱこの辺ですかね!」
鶏ちゃん焼は三〜四人前ですか。じゃあ鶏ちゃん焼一つと・・・
Iさん「中華そば!」
Wさん「こっちも!」
Kさん「僕は鶏ちゃんをちょっとつつくくらいでいいです」
じゃあ鶏ちゃん焼一つ、中華そば二つ願いまーす。
まずはやってきた赤兎馬!・・おや、器が美濃焼っぽい雰囲気じゃないですかーやだー。
Wさん「そうなんですか?」
ちょっと、焼き物首都に住みながらなんてことを!
Wさん「あ、タイルしか知りませんから」
そして来ました、鶏ちゃん焼!またの名を鶏ちゃん!実は私は鶏ちゃんが大好きで、たまに郡上八幡の店から取り寄せて食べております。
Iさん「・・それはレアな人だなあ〜」
Kさん「そんなにウマいものですかねえ?」
えっ?だって鳥肉・キャベツ・玉ねぎ等を味噌ダレで焼くとかどうやってもウマいじゃないですか!ジンギスカンのトリバージョンとして、もっとドカンと売り出さないと!
Iさん「爆死疑いなし!」
店員さん「味噌がたっぷり入ってますので焦げつきやすいです。タレがポコポコいってきたらみなさんで混ぜてやってください」
おお、了解しました。ほら、Wさん。Kさん、混ぜて!
Kさん「わっせ、わっせ!なんか楽しいですね!」
それはよかった!私は混ぜるのめんどくせーけど食べたい。これがウインウインというやつかな?
Iさん「絶対違うから早く混ぜるの手伝って!」
力を合わせて混ぜた結果、いい感じに火が通った気がしませんか?
Iさん「まだナマにしか見えませんが」
そうですか?えーい、食えばわかるさ!
Iさん「あれ?ちょっと前にナマの鳥肉食べてお腹壊してませんでした?」
それはちょっと前、つまり過去!過去を気にしていては前に進めません。
ではいただきましょう!味噌ダレに赤い点々があったからピリ辛なのかなーと思ったら、辛味はほんの隠し味程度。味噌ラーメンのようなコクある旨さです。いや、ほのかな甘みと味噌の旨味とニンニク等香味野菜の風味、まさしくウマい味噌ラーメンの味だよ、これ!
Kさん「キャベツと玉ねぎの甘さが引き立っておいしいですね」
ラーメン食べてきた人が喜んで食べていますね!確かにこれはおいしい。焼酎に合いすぎる!というわけで泡盛!残波くださ〜い!おお、アルコール25度のザンシロですね。昼はこっちのほうがいいな。
ここでIさんとWさん注文の中華そばが来ました。来ました。来ました・・・
Wさん「どうしました」
横にいても漂ってくる、ナイスなスープであろう雰囲気・・なんだかカツオっぽい素敵な香りがプンプン。
Iさん「ズルズル・・・うん、すごくウマいですよ!確かに鶏ガラとカツオだ!麺もなんか懐かしくていいです。たしかにこれは中華そばですね」
ぐげ〜。ビジュアルもいいし、なぜ頼まなかったんだろう。
悔しくなんかない!ほら、鶏ちゃんの中にちゃんとハツとかレバーのホルモン系も入っているもの!わかってくれるのはお前だけだ、ホルモン。
Iさん「中華そば、ちょっと分けましょうか?」
いいです。このハツの歯ごたえとレバーの旨味があれば・・・中華そばは次回多治見の宿題にとっておきます。ロマンシングソバ!
本町ロマンス 岐阜県多治見市本町2−26−3 東文堂ビル1F