昼の外食といえばソバ!郷土色豊かなものならなおよし!なわたくしですが、最近都内の飲み会ばかりであまり食べていない‥ちょっと栃木に用があるので、面白いソバ屋さんはないかなーと軽く調べたところ‥あったよ!これは行かざるを得ない級が!
さっそく車でププーとやってきたのがこちら「古館」さん。こだてと読むと思いました。
風格ある建物の横にハタハタとなびくのは「八溝ししまる」のぼりです。
八溝ししまるというのは、八溝山系で獲れた天然イノシシのことだそうです。とくにこちら那珂川町では、そのイノシシメニューを推しております。古館さんはソバ屋さんなので、イノシシそば!
イノシシとソバなんて海なし県にふさわしいじゃないですか。これは食べねばならぬ。
まずはお茶が‥おや、これは見たことがある。この近辺で焼かれている小砂焼きですね?食材だけでなく、器まで土地のもの。うれしい。
メニューを見てビックリ。ふぐの天ぷらとふぐ皮のっけそばにししまるのつけ汁がついた「なかがわメシ」!そうだ、那珂川町は温泉トラフグの聖地でもあった…
フグを食べたら自動的にアレを飲むので、車で来た身としては見なかったことにします。
するとレギュラーメニューだな。あゆそばがものすごーーーく気になりましたが、実はこの日は4月だったので鮎はいない(と思う)。当初の予定通り「八溝ししまるせいろ」をいただきましょう!
そば・うどんが選べる時は必ずそばにします。
注文の品が来る間、もう一度メニューを‥ふはー、温泉トラフグの中落ち焼きって反則だろ!
店員さん「お待ちの間、お漬物どうぞー」
お漬物?
あらやだ、白菜の漬物が食べ放題なのですね?いただきましょう。
クルクル巻かれた白菜を2ついただいてきました。ヴォリっと一口いただくと‥めっちゃめちゃうめえ。乳酸菌バリバリで好みど真ん中。コレだけで酒が飲めるし、なんならタッパーに8巻きくらい詰めて持って帰りたいほどウマい!!
白菜とお茶でウホウホしていたら八溝ししまるせいろがやってきましたー!まあ、シンプルながらも美しい佇まい。
そばは星入りでいわゆる田舎そばな見た目ですね。良い色です。大盛りコールをした覚えはありませんが、なかなか頼もしい量です。
つけ汁は食べる前からうまそうな香りが漂ってきます。ナスとタマネギとミツバの姿が見えますね。右側にチラリズムで見えているのがししまるくんかな?
まずはそばだけずずっと…あらおいしい。ほとんど噛まないうちに喉をすべっていって、飲み込む時にほんのりそばが香ります。
田舎そばというには細くて均一な包丁。水切りもしっかりされて冷たさも頃合い。これはいいなあ。
お次はししまるのツユにつけて…炒めてあるタマネギも釣れた。まとめてズルルー。
うほー、このつけ汁ものすごくうまい!イノシシの旨味と鰹節ガツンと来る!そば界のWスープだー!山椒とミツバのさわやかさがまた素敵。
では主人公のししまるくんをいただきましょう。
ズルズルと大きな肉が出てきた。すき焼きか!ガブっと食べると、これは肉々しい旨さと歯ごたえ。つけ汁をこれだけうまくしながら、まだ旨味が残っているとは…野生おそるべし。
ししまるくんにそばをからめて両成敗だ!冷たいそばと温かいししまる!さっぱりそばとウマウマなししまる!たまらん!
そばもうまいけど、このつけ汁だけのそば抜き、つまりイノシシ抜きで一杯やりたいなあ…イノシシ脂と炒め油が溶け込んだこのツユ、お酒に合わないはずがない…
そばが終わった頃合いにそば湯とそば湯を飲む用のそばちょこがやって来ました。
えーい、この大きな器のまま全部飲み干してやる!ドロドロでないそば湯がうれしいところで、おいしく完飲。
鴨つけそばが大好きでしたが、これは好敵手あらわるというところ。ちょっと他の店も行こう…
そんなわけで次回もイノシシそばです。
古館 栃木県那須郡那珂川町矢又18-5