なぜかは知りませんが、その日は大阪にいました。たぶん飲み会だったのでしょう‥さて帰るか。たしか車を置いたのは十三駅だったな。
「そういえば十三駅前にオススメすぎるスイーツがあると聞いたんですよ」
おや、絵師のKきゃわさん。十三駅前に?それっぽいお店あったかな。まあいいや、行ってみましょう。
さあ駅に着きました。なんてお店でしたか?
Kきゃわ「きやすっていうおだんご屋さんらしいです」
和菓子なのね。きやす、きやす‥ああ、ここかな?思いっきり駅前で、思いっきり立派な店構えじゃないの。
Kきゃわ「へー、こんな字でしたか」
「喜八洲総本舗」さんですな。
みたらしだんごときんつばが名物みたいですね。きんつばって数十年‥もしかしたら人生で未食かもしれん。
Kきゃわ「行列整理のリボン?ベルト?とにかくそんなもんがありますぜ」
行列ができる団子なの?すごいな…幸い今は先客ゼロ。突入だ!
花ぼた餅にきんつば…いくつかメニューがあるみたいですね。
Kきゃわ「初めての吉野家でベジ牛定食を食べた!ってのもアレなので、基本のみたらし団子でいきまっしょい」
ではみたらし団子の15本入りをくださいな。
店員さん「焼き加減はどうします?」
なぬっ?ミディアムとかレアとかそういったアレ?まさかステーキのお店でしたか。
店員さん「軽め・普通・よく焼きがありまして、よく焼きは香ばしくなるけどちょっと苦味を感じる方もいるかもしれません」
あー、焦がし加減ですか…つまり注文してから炙ってくれるのですか?スゲーな。最初から粉落としとか言えるタマではないので、普通でお願いします。
炙った団子をみたらしプールにドボン。おお、垂直にささって微動だにしない串。
Kきゃわ「粘度高いってレベルじゃないですな。スライムで言えばレベル50か」
頭をつっこんだらマルシルばりに窒息まったなし。
手早く包んで箱に入れてくれて、お会計〜のところで思わずフリーズ。
Kきゃわ「どうしました」
見てよほら、みたらしストラップ!すげぇ、需要があるんだ‥いや待て、たしかにちょっと欲しい‥
Kきゃわ「出会いのチャンスを逃してはいかんぞ〜」
むわ〜。でもストラップとかキーホルダーが増えすぎて取り付け場所がない問題が絶讃発生中。今回は見送ろう。
うわさの団子をゲットしたので、車に乗って帰りましょう。ナビを設定してーの‥
Kきゃわ「じゃーん」
じゃーん?‥おや、もう袋から出して‥まさか今食べる気?助手席だんごとか斬新だな。
Kきゃわ「せっかくだから炙りたてをいただかないと。自販機でお茶も買いましたぜ」
そうか、たったいま炙ってくれたんだから温かいうちにいただいた方がいいわね。では1本クレー。
厳重なビニールの包みをほどくと、みたらしの海にどっぷりとつかった団子が登場。
Kきゃわ「こっちの箱はよく焼きでお願いしてみたんです」
なるほど、見事な焦げ目ですな。お焦げのたまらない香りが車内に充満だ。こりゃ香ばしいなんてもんじゃないぞ。
Kきゃわ「はいじゃあ1本‥ふわー、なかなか抜けんぞ」
やはり尋常ではないタレの粘度!へー、改めて見ると団子といってもまんまるじゃないのね。俵形‥いや、円柱か。
Kきゃわ「ネギマ串の鳥肉抜きに見えなくもない。じゃあいっただっきま〜す」
Kきゃわ「あれっ?」
どうしたの。
Kきゃわ「何を言ってるかわからねーかもしれませんが、ありのまま話しますぜ‥食べたはずのお団子が口の中にないんですよ」
なんだそれ?では私も一口‥‥あれっ?団子が消えた!
Kきゃわ「ほら ( ͡° ͜ʖ ͡°)」
もちーりとした団子がふた噛みくらいすると舌の上でサーっととろけて消えてしまう‥!信じられない口どけのよさだー!
Kきゃわ「いかにも濃そうなみたらしダレも、食べてみると上品な甘さでとんでもなくおいひぃですな、これ!スイスイホイホイといけちゃう」
炙りたてでタレにぶち込むからかな、タレにまでお焦げの風味がついてたまらない。口どけとお焦げの香りを楽しむ団子だったか〜。こりゃンマいや。
ウチに着いてから、お茶とともにゆっくりいただきます。夜になると溶けてしまう感じはなくなるので、やはり半日以内がベストな生鮮食品なのですね。
Kきゃわ「4本食べたらな、お昼がきつかったんじゃ」
サラッとしていていくらでもいけてしまいそうだけど、正体は団子だからねえ。主食としてもいける、腹持ちのいいオヤツであります。
喜八洲総本舗 本店 大阪府大阪市淀川区十三本町1-4-2