三月といえば‥たぶん母が騒ぎ出すはず‥
母「ちょっと!もうポピーがどんどん咲いちゃってるよ!いつ摘みに連れていくの!」
‥ほらね。わかりましたよ、行きますよ‥
はい、館山ファミリーパークさんに到着〜。うわ〜い、相変わらず満の開!一面のポピー!
母「40本の束を18個作るからね。はい、これ輪ゴムね」
40*18ということは‥720本?はぇ〜。まいったねこりゃ。
母「ホントはもっと欲しいけど、1本20円に上がっちゃったからね」
1本20円‥720*20っていくらなんだろう‥
720本をかついでいったら、清算所の店員さんから歓声が上がったじゃないですか‥ は〜疲れた。やあ、いつの間にやらこんな砂の像ができていたのですね。厨二チックでかっこええぞ。
たっぷり1時間くらい立ったりしゃがんだりだったので、非常に運動になりました。つまり非常にお腹が空きました。いつもの通り「鮨芳」さんにお邪魔しましょう。
寿司のまちを名乗る館山市内でも白眉のお店です。そう何軒も行ったわけではありませんが、他を探す必要がなくなったからきっと白眉なんです。
入店すると大将がにっこり「あっ、こんにちは」‥とうとう「いらっしゃい」じゃなくて「こんにちは」になったか‥!年1・2回だけ来る常連です、こんにちは。
開店から何年もたっているはずなのに、磨き抜かれてピカピカの美しいカウンターはどうですか…!もうここだけでも良店確定!
さて、小上がりのテーブル席にどっかり座らせていただきますか。
見る必要がないような気もしますが、一応メニューを拝見。海鮮重‥丼とちがってご飯は別の重なんだ。は〜、知らなかった‥頼む日が来るかはわからないけど‥
おまかせにぎり15貫!食べようと思えばいける気がしますが、ここまでの量を食べるには‥そう、お酒が欲しいわね‥
結局ここに来るわけですよ、地魚の鮨八コ2550円!マグロ・イカ・エビ・イクラ等のよくあるお寿司も尊いけど、やはり地魚!
ホワイトボードでオススメもこちらになっております。
母「あとあなごも頼まなきゃダメなんだよ」
心得ておりますとも。地魚の鮨とふんわりあなごの握りを2つ、願いま〜す。
はあ〜、たっぷり働かされた後のお茶はウマい。ズズ〜。
母「今日は今までで一番あったかかったねぇ」
100本を過ぎたあたりから汗ダラダラでしたよ‥天気が良すぎるのも困ったものです。
困ったといえば、このお店は房総の地酒がバッチリ揃っているのですね‥まあお茶で寿司を楽しむのにもすっかり馴れましたが、やはり夜に来たいなあ、ここ。
母「いっつも神戸とか東京とか行ってるじゃない。なんでここに来ないの」
いや〜、いつもの外出は飲み会メインなもんで‥房総のさきっちょで飲み会はなぁ‥ないよなぁ‥
ポン、ポンという手酢の音が軽やかに響いて、やってまいりました〜、地魚の鮨!
はいもうこれ、おいしい〜。
鰹節が香るお吸い物をひとすすり‥ふは〜うまい。そういえば1回あら汁を頼んだことあったけど、美味しかったなあ‥今回も頼めばよかったぞ。
そしてお寿司!これがホウボウでこれがヒラメで‥と説明を受けましたが、ほとんど忘れた。まあアレだ、どれもウマいことはわかるこのビジュアル!
反対側からも‥ふが〜、むっちりとしたシメサバ、腕のいいサキュバスのようにそそってきますね‥!地魚なので白身率が高いのですが、それぞれにひと工夫が加えてあって飽きることはありません。
例えばこちら、ヒラメの昆布締め‥ならぬ、なんと桜締め!なんだそれと食べてみたらビックリ、ほんのりと桜餅のような香りがする‥!桜の葉っぱで挟んだのかしら‥?これはもう春に最高のお寿司じゃないですか〜やだ〜。
イシダイの炙りと記憶していたのですが、なんとなくイサキだった気もしてきた‥とにかく炙られた皮付近の磯っぽさが非常においしい白身!それでいいのか。
これは見間違うはずもない、キンメの炙り!キンメ、大好きなんですよ‥それが炙りの寿司になってしまうなんて‥もうこんなの幸せの結晶体としか思えない。
またこちらのシャリの味と握り加減がね、もうね‥箸でも手でもしっかりつまめるけど、口に入れると綺麗にほどけるんですよね‥ぐま〜。
マグロ不在のこちらのお寿司でトロポジション、つまり脂乗り担当がこちらのシメサバになります。新鮮なので最低限の締まり具合、しっかりと乗った脂をさわやかにする大葉!完成度が高すぎる‥!
あれ?でもひのふのみ‥八コとあったけど七コのような‥
大将「こちらクロダイの漬けになります」
あっ、前回のタチウオ炙りのように、握り寿司なのにおにぎらず!クロダイの漬けのミニミニ丼ときましたか〜!とんでもない美しさだ。
母「なにこれ、おいしいね〜!!」
もともとしっかりした身のクロダイが漬けることでさらにしっかりプリプリ!クセのある魚ですけど、漬けている間にそれもなくなるんですね〜。ほぇ〜、これはもう魂を抜かれるウマさですよ‥!
トドメに来たのは1つ500円のふんわりあなごの握りです。文字通りふんわりだけど、皮目に少し歯ごたえが残るたまらない食感。甘すぎないツメがまた素晴らしい。
母「ここのあなごを食べちゃうと、他で食べられなくなっちゃうね」
ただでさえ好物のあなごをこんなに美味しくされたら困ります‥なんか今日、困ってばっかりですね‥うますぎて困る日が来るとは。
今回も素晴らしかった!ごちそうさまでした〜。
大将「ありがとうございます。またどうぞ」
はい〜、ポピーは摘まなくても寿司だけ食べに来ます。
母「何言ってるの。身体が動く限りは摘むよ」
あ、はい‥
そして館山銀座のピース製菓さんでいちご餅を買うっ!今年の春の房総もこれで完了、完了〜。ところで母よ。
母「なに」
いちご餅、16箱ほど電話予約したつもりだったんですけど‥なぜに私への支給はたったの2粒?もうちょっと食べたいわね。
母「そんなこと言っても、もう配っちゃったからないよ」
Oops!ここまでがいつもの流れだったか…
鮨芳 千葉県館山市犬石161-5