元町でホットケーキをいただきまして、三日後に再び神戸で飲むまでどうするかというと・・二泊三日・四国と淡路島ツアーに向かいます。三宮でレンタカーを借りて出発〜。
とりあえず淡路島を縦断して徳島県の山の中、三好市の井川池田という聞いたこともないICで高速を降りてから約10分。
箸蔵寺ロープウェイ乗り場の向かいにあります、いにしえのドライブインのような建物。こちらが徳島県なのに本格さぬきうどんを食べさせてくれるという、その名もまんま「さぬきや」さんです。広めの駐車場もドライブインな雰囲気ですね。
手打うどん・みやげ用生うどん・釜あげうどん・たらいうどんと壁中にうどんの文字が踊ります。
うどん風呂に入っているご機嫌なおじさんの顔出しがありますが‥トックリから顔を出す人はどんな表情をすればいいのだ。
人気店ということなので、お昼よりちょい早めを狙って11時に到着しました。よし、すんなり入店できたぞ。
一列に並んで来店人数を伝えるのですね。そのコーナーの右手には串に刺さったおでんの鍋がもうもうと湯気を立てています。たぶん好きな具を持って後で会計。
ガラス向こうでは職人さんがうどんを打つ凛々しい姿が見えますよ。打っても打ってもみるみるうちにすすりこまれるのでしょう。
おでんの向かいにはドンドンドーンと天ぷら等の揚げ物!うわー、ホントにセルフのさぬきうどんな雰囲気じゃないですかーやだーと喜んでいたら「あちらの席にどうぞ」と案内していただきました。
テーブルがズラーっと並ぶ店内のキャパは百人どころではなさそうです。長〜いテーブルに相席が基本らしい。
うどんの注文はセルフ店と違って、席に座ってから店員さんが聞きに来てくれます。かけうどん290円よりとお安い価格設定。ここはやはり看板メニューの釜あげうどん・・いや、見た目がかっこよさそうなたらいうどんにいっちゃう?
2.5玉らしいから天ぷらやおでんを食べなければいける気がする。とり天も食べたかったけど、ここはうどんに注力しましょうか。
そんなわけでお願いしたたらいうどん、あまり待つこともなくやってきましたよ〜。釜あげの文字も勇ましい巨大なトックリも来た!顔出しのアレはコレか。
たらいは直径も深さも相当なものです。それにこのみっちみちな詰まりっぷり・・2.5玉って言うけど、1玉あたりが関東の一般的なうどんより多いのかもしれん。
どう食べるんだこれ。なるほど、テーブルに置いてあるおわんにこのトックリのツユを・・アツ、アツっ!トックリそのものがスゲー熱い!取手状の針金を持ってツユを注いで、たらいの海でたゆたう大量のうどんに挑戦しましょう。
太くて白くて艶かしいうどんをツユへ・・・あやや、長いな。どうですこの長さかげんは。たらいのヘリからおわんにすべりこませるしかないですね。
アーキミジスの理論によってツユがこぼれないよう、慎重にうどんを移送します。
まずは薬味なし、ツユのみでずるる〜・・・
はえぇ、何これ?ウマすぎない?見るからにすべすべなうどんの口当たりは滑らかで艶めかしく、お湯のおかげでカドが取れて優しい、モッチモチとした心地よい噛みごたえです。そして長いからプチンと噛み切る快感が何度も楽しめる!これはたまらん。
イリコと昆布がこんにちはと顔を出すけど威張りすぎないツユも最高にウマい!こ、これが本場(だが隣県)の味・・!麺類は蕎麦至上主義だった私、一発で改宗しそうな勢いです。
ツユの入ったトックリと薬味はテーブルごとに共有のようですね。揚げ玉にネギにすりごまか。白ネギ文化圏のど真ん中在住ですが、麺類の薬味としては青ネギが大好きなのでたっぷり入れましょう。
揚げ玉もこれまた好物なのでざむざむと入れます。んでもってゴマをすりすり。よし、これで一気にすすりこむモード完成だ。
たらいのヘリからでろろろ〜と滑らせまして〜。
青ネギと揚げ玉というおいしさ加速装置の投入によりうどんとツユのシンクロ率400%突破!これは・・暴走だ!
ふーっ、ズルルルーッ、あひぃ…あふっ、ズルズルとマンモス西のように夢中になってすすりこむべし、べし、べし!「うどん野郎〜!」と殴られても止まりませんよ!
ホットケーキを食べた2時間後に2.5玉のうどんとか大丈夫かと思っていたはずが、後半になったら「あれ?もう終わっちゃうの・・?」と名残惜しく感じるこの魔力はどうだ。
うどん自体のウマさと香りと適度なコシ、口当たり、ツユの味まで全部が本当に好みだなぁ、このうどん・・しかもこのボリュームで税込490円、ワンコインで10円返ってくるんですよ。こんなお店が車で30分圏内に欲しい人生だった。
パンパンのお腹をさすりながら、満ち足りた気分で次の場所を目指しましょう。
さぬきや 徳島県三好市池田町州津藤の井540-1