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加賀屋さんをチェックアウトして、さて、母の次の野望といきましょうか。
母「う〜んと買うからがんばって車まで運ぶんだよ」
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う〜んと買うのですか…まあ2人で12000円分も地域共通クーポンをもらえましたから、気も大きくなるでしょう。残ったらぼくのお土産に使っていいですかね。
母「何言ってんの。足りるわけないじゃない」
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お目当のお店、加賀屋さんのすぐ近くにあります「ル ミュゼ ドゥ アッシュ」さんは世界的パティシエ・辻口シェフのお店ですからね、確かに高級ケーキ屋さんです。とは言っても1つ500円くらいでしょ?12000円なら20個コースですよ?まあいいか、加賀屋さんに車を置かせてもらって入店しましょう。
店内に入ってこれは初めて見た、手をかざす式の体温計での検温と消毒を済ませ、イートインがテイクアウトか聞かれます。
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持ち帰りの旨を伝えるとすぐにショーケース前に案内されました。やあ、かわいくてうまそうなケーキが並んでいるぞ。やっぱり500円程度ですね。
母「じゃあコレとコレと…あとコレにコレ、そしてコレかな。その5つを」
5つだけ?なんだ、デカいこと言ってずいぶん少ないじゃないか。
母「1セットにして、10セットください」
ゲフンゲフン!10セットって・・!ほらほら、店員さんが軽くフリーズしちゃったじゃないの。50個って何よ、わんこケーキでもやる気?
母「和倉温泉にう〜んとおいしいケーキがあるよって言いふらしちゃったから配らないと」
バラマキをここのケーキで・・!なんということでしょう。YUKIZURIという辻口シェフ考案の個包装焼き菓子もありますので、通常のお土産はそちらをお勧めします。
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結局いろいろ含めて3万超。なるほど、クーポンだけではまるで足りませんでした。
グンマまで持ち帰ると言ったら保冷剤と一緒にすごく丁寧に梱包してくれまして、結果1時間くらいかかりました。加賀屋さんに車を置きっぱなしだし、事前に電話でお願いしておけばよかったのでは?
母「でもやっぱり見て頼みたいじゃない」
言われてみるとそうですね。ぼくが買う身でもきっとそう思います。これが血か。
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群馬に戻りまして、どうやら配り終えたかな?これって食べていいやつですよね。
母「今日1つ、明日1つだけだよ」
支給は2つのみか。しかしなんですな、丁寧な梱包のおかげでカボチャプリンの装飾に至るまで綺麗なままじゃないですか。ありがたし。
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まずはハイドライドのスライムを彷彿とさせる「和茶」をいただきましょう。碧の肌にちょこんといらっしゃるゴマと小豆。この辺は中身をチラ見せ演出ですね。まぁエッチ。
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濃厚なお茶ムースの中には…えっ、予告になかったマンゴー?そしてゴマムース、下のアンコのようなものは能登大納言のムース!
タテに切って一口のもとに食べるとフルーティで濃厚で香り高くて和菓子とケーキの素晴らしいハイブリッドレスリング。買ってきた加賀棒茶に合うことと言ったらたまりません。
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翌日は辻口シェフの代表作「セラヴィ」をいただきますよ。セラヴィですよ、つまり辻口シェフの人生ですよ。
犬、これはホワイトチョコだからどんなに見つめてもやらないぞ。
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古代のシミュレーションゲームのごときヘキサゴン、フランボワーズの先っちょにひとしずく垂らされている透明な甘いの(名前忘れた)、なんと愛らしい姿でしょう。
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タテにスカッと1フォーク両断。美しい断面を拝見しましょう。ホワイトチョコムースの中はピスタチオのスポンジ・フランボワーズとショコラのムース・底にはパリパリの砕いたクレープみたいものが。
甘さと酸味が素晴らしいバランスで、最後のパリパリが楽しくてこれはちょっと止まりません。これは不満だ。こんなんじゃまるで足りん、小さすぎる!とか、某美味しい漫画的なことが言いたくなります。辻口シェフの人生、もっと味わいた〜い!
母「配ったウチみんな大評判だよ。これはまた買ってこないとダメだね。次はいつにする?」
ちょっと待ってくださいよ。それって寿司から加賀屋まで全部セットなんでしょ?えらいことになったなあ。
ル ミュゼ ドゥ アッシュ 和倉店 石川県七尾市和倉町ワ65-1 辻口博啓美術館