日本酒星人ですので、家で飲む時のツマミはだいたい魚です。刺身はもちろんのこと、焼き魚も干物も大好き。アジの開きか塩鮭あたりに白菜の漬物でもあればしあわせに飲めます。
年末になると新巻鮭のおすそ分けをもらったりするので嬉しいのですが、今年(2020年)は自力で少し張り込むとするかな。
鮭といえば新潟の村上、そして村上の鮭と言えば「千年鮭 きっかわ」さん!
「味匠 喜っ川」という名前の時に村上のお店に行きまして、鮭の塩引きと酒びたしを買ってウマさに悶絶したのですが、お値段もなかなかの迫力だし村上って交通の便がイマイチだしでなかなかリピートできなかったんですね。
でも今年は塩引を一尾まるまる頼んじゃう。外にウマいものを食べに行けないんだから、お取り寄せくらい頑張ろう。5キロ弱の鮭で15500円程度、スライス1100円、代引もろもろ合わせて17303円でした。
スライスをお願いしたら切り身が山ほど来るのかなと思ったら、丸ごとの立派な姿をしっかりと保ってくれていた。壮観だ。片側12切れの計24切れであろうか。なかなか食べ応えがありそうだぞ。
頭もしっかりありますので、これもうまいこと利用したいところ?
というわけで頭はブツ切りにして大根と共に酒粕で煮ました。燻製のような干物のような香りがプンプンして、発酵食品バンザーイと叫びたくなる。え〜い酒だ、酒を持てい!
そして塩引き!端がちょっと焦げはじめるくらい軽く焼けばOK。白鮭の鈍い輝き、熟成っぷりを窺わせる怪しき芳香、食べる前から酒がすすむ!いただきま〜す。
ふぉお、一瞬クサヤを思わせる豊潤なる香り・・これだ、これが発酵だ!新巻よりもはるかに複雑な風味でたまらんぞなもし。
名前から高血圧まっしぐらなイメージの塩引きですが、実は言うほど塩辛くはありません。発酵に最適な塩加減は、生ハムに塩をすりこむ職人さんのような熟達のワザなのでしょう。
これはもう村上の気候と人と鮭が全て揃ってはじめて生まれる村上の土地そのものの滋味。村上は酒に最高に合うということだな。
お酒もいいけどもちろんご飯もね。むしろそっちが本職なのかもしれん。というわけで、切身をさらに半分にして朝食とします。大徳寺納豆までつけてしまっては一杯では足りぬところですが、なんとかガマンして一膳メシ。
なぜ半身か?残りの半身は晩酌の後にシメの茶漬けにするんじゃ〜!茶に浸った皮のウマさたるや、なんだか訳もなく人に謝りたくなる。正直、スマン!
朝に半身でご飯・夜に切身1枚でお酒・シメに半身茶漬けで1日2切れパターンを何度やっても全く飽きない。食えば食うほどうまくなる。いや〜、17000円でこんな幸せ週間になっちゃっていいのかしら。きっかわさんのはらこの醤油漬けが絶品らしいので、次回はそちらと合わせて鮭びたりに輪をかけないといけませんね。
千年鮭 きっかわ 新潟県村上市大町1-20