とある用事で神戸の甲南山手駅付近に行くことになりました。灘といえば兵用ふべし、酒飲むべし。そしてせっかく飲むなら気の利いた肴で飲みたい。
ちょいちょいと調べてみると・・やあ、駅のすぐ近くに良さそうなお店があるじゃないか。予約、予約〜。
駅からすぐのセルバというショッピングセンターから徒歩2分、住宅街の中にあります「鳥芳」さんにお邪魔しましょう。いかにも隠れ家といった風情のお店は初見入店の難易度が少し高そう、ついでにお値段も少し高そうだけど大丈夫かしら。
入って見るとL字のカウンター席いくつかとテーブル8人分くらい、店主さんの目が隅々まで行き渡りそうです。雰囲気も落ち着いていてこれは好みのタイプだ。2人用の小さなテーブル席にコッソリ座らせてもらいます。
灘に来たからには剣菱だよな!と思ったはずが、中尾酒造の純米吟醸まぼろしをくださいと口が勝手に言った。そりゃ広島の酒じゃぞあんちゃん。ほうか、まあええじゃないか。
鳥芳さんという名前の通り焼き鳥屋さんです、おいしいところを焼いていただきましょう。高級そうな雰囲気をかもし出していましたが、二本で三百円からと実にお手頃な価格であった。
せ・せ・り!せ・せ・り!はあれば頼むとして、あとはそうさな、つくねの種類がいっぱいあるからどれか頼んでみよう。えーと‥と悩むまでもない、チーズだな。
合法生肉である鶏さん、鳥刺しも頼まぬわけにはいきますまい。キモもズリもよさそうだし生つくねもあるじゃないか。どれもお食べたいから五種盛りで願いま〜す。
焼きと生を頼んだので揚げも行ってしまえ。もも身の唐揚げがいいかな。
焼くのも揚げるのも少し時間がかかるはず、スグデルメニューを頼んでおこう。漬け物か冷奴がいいかな。刻みワサビというのがうれしい冷奴で。そしてシメの飯ものにチラーっと目をやっておきましょう。
お酒はこれはなんて言うんだ、片口からおちょこに直接こぼれるお得感が高い器で来たぞ。
冷奴は刻みワサビとだし醤油がいい感じ。お通しがないみたいなので頼んでよかったスグデルメニュー。色々良心的なお店みたいですね。
鳥刺し五種盛りも来た〜。こいつはなんて美しいんだ。しかし量的に一人用ではなかった気もする。
ごま油・醤油・塩をお好みでどうぞだそうです。醤油をなめてみたら焦がしたような風味があるぞ。
こちらはズリ・ささみ・生つくね。ズリをニンニクとごま油で食べると大変幸せなところにもって、生つくねがさらに美味すぎてけしからん。軟骨っぽいコリコリ食感にほんのり以上塩辛い未満の良い味がついていて、醤油がなくてもおいしい。もちろんつけてもおいしい。
こちらの上方はうろ覚えだけど見た目でハツかしら。これぞホルモンなクニクニ感が楽しいぞ。そして合法レバ刺しはやはりうまい、うますぎる。
刺身5連発でとんでもなく新鮮な鶏肉ということはよくわかりました。これは焼いてもすごそうだぞ。
焼き鳥といえばせせり…なんです、たぶん。ニワトリさんを見たことありますか?いつも首を振ってなんか突いていますね。つまりせせりは筋肉のカタマリ!弾力も旨味も限界突破!
つくねチーズはこういうチーズだったか。困った、イメージより美味そうだった。
おつまみメニューにある焼きチーズってこのチーズなのかな。見ればわかると思いますが、すんごいの。つくねを包み込むてろてろチーズ…うう…エエ店を見つけてしまったこの感動。
生物も焼物もたまらんのでお酒が止まらない。パカパカ飲んでいたらスーッと和らぎ水が出てくるのも嬉しい。
もう止まらない、もも身の唐揚げにバクシンだ!新鮮プリンプリンのもも肉から飛び出るウマ汁はもはや小籠包じゃないか。柔めの衣としっかりした味付けはお酒の加速装置。ついでに白メシも欲しくなる。
まぼろし純米吟醸を頼み続けていたら「同じ酒造さんのりんご酵母のお酒です。味見をどうぞ」だそうです。なんてありがたい。
りんご酵母…うわホント、甘くてリンゴの香りそのまんまだよ。醸しって不思議〜。
もも身の柚子胡椒なんてズルいものを見つけたのでもちろんお願いして、そろそろフィニッシュに向かいましょうか。
作戦としては鳥づけ丼・焼きおにぎりチーズ・〆のラーメンの三択なんですがどうしよう。脳内竹下景子の決断はいかに。
がち追い込み!糖質カット!米くいてー!でもやせたーい!
というわけで、鳥スープを頼んだぼくエラい。
そしてこのスープがもちろん極上なんです。焼きおにぎりにコレかけたら最高だよな…いけない欲求が出てくるな…
店員さん(女将さん?)は親切で気さくだしどれもこれも美味しいし、こりゃ神戸に来るたびに寄らなきゃいかんな〜と思いつつお会計…げげ、たっぷり飲んで食べてわずか7千円であります。うん、もう神戸に用がなくても来ますよ。決まり。
鳥芳 兵庫県神戸市東灘区森南町1-7-20