神戸の友人たちと島おでんを堪能している時、「明日の昼はおミシュのお担々なんてどう?」と切り出したのはOさん。へー、あの本が担々麺なんて紹介するんだ。なによりスパイスものと麺にうるさい(うるさすぎる)Oさんオススメというのが頼もしい、行きましょう。
やって来たのは三宮の老舗ビルであるさんプラザの地下。以前に明石焼きを食べたことがあったような。
O「この辺の人はね、昼メシとなるとここに来るのよ」
神戸の人は地下に潜りがちなんですね。ちょっとフシンですごくウマそうなお店が揃っていて、ウィンドウショッピングならぬ看板イートが非常に楽しい。
あれ、神戸カレーでその名も高きいっとっ亭もここにあったのか。ほえ〜、さんプラザおもしれ〜と感心していたらその目の前だった。「KOBE ENISHI 三宮」さん!
Oさんの後ろをホイホイ着いてきただけなので、一人でもう一回たどり着く自信はない。
おうおう、盛大に押し出していますね。正確には灘の本店がビブグルマンに選ばれたそうです。
最初に券売機システムですか。濃厚とか鶏白湯とかいろいろあるのね。
O「ダイバーシティらしいよ!インスタグラマーには肉チーズだって」
多様性!「タンタンしかありません」は通用しない時代なのか。まあ初めてだから左上を押しておけばいいでしょう。担担麺・温玉ダイブめしセット・・最後にドボンするご飯のことか・・麺量がありそうだし、ライスなしのメニューにしよう。やや、パクチー担担麺なんてあるじゃないか、コレだ!
店員さんに食券を渡すといかにもラーメン屋らしいカウンター席に案内してもらえます。そして「辛さはどうされますか?」と。
O「ノーマルだとゼロ辛・小辛・中辛が選べるけど、辛いの平気な方でしょ?そんなに強烈じゃないから中辛がいいと思うよ」
なるほど、では中辛でお願いします。Oさんは100円プラスで麻辣アップしていました。さすが。
運良く行列も何もなかったので5分ほどで登場、パクチー担担麺!なるほど、香菜が別添えなわけね。
しっかし真っ赤な丼にデコ盛りで非常に映えますね、お見事ですね。
店員さん「よく混ぜてお召し上がりください」
混ぜる前に具をしっかり観察してみよう。まずは北半球。インド産カシューナッツ、これはいかにも担担。問題は横の紫だ。京都のしば漬け…?酢の代わりの穏やかな酸味ということかしら。
南半球。淡路島産たまねぎ、ざく切りで風味も食感も良さそう。神戸ポークは甜麺醤風味なのかな、見るからに濃厚。そして国産水菜、てっぺんにはENISHIスパイスと。なるほど〜。
頼り甲斐ある量のパクチーは逐次投入といきますか。
では混ぜて混ぜて〜、ピビンピビン、よ〜く混ざったらいただきましょう。平打ちの麺はむっちんむっちんで食べ応えが…うわ〜おいしい。麻と辣が大げさでなくて香りが素敵で、濃厚だけど上品というのか。個性的なメンバーが勢揃いなのにケンカなし、不思議〜。
スパイスと具材たちが複雑に絡んで、え〜と、四川の七味は・・(美味しんぼ85巻を開く)そうそう、甜・酸・麻・辛・苦・香・鹹のどれもがバッチリ!いかにも四川なのに、しば漬けで日本の料理感が出て面白いなあ。
この濃厚さでは逐次投入なんて言っている場合ではない。パクチー部隊、全軍突撃だ!
もう香りと味が四川か和かタイランドか、多重奏すぎて嬉しくなっちゃう。予想通り結構な麺の量だけど、これでは飽きるヒマがない。次から次へと新しい刺激が…おや?
さらなる味変アイテムがあるのか。カラフルなペッパーにレモン酢、そしてサカナの姿が見える。なんと煮干し酢ですって。面白そうだからかけてみよう。
ワハハ、ホントに煮干しの香りがする。酢なのに。ヌクマムじゃないけど、やたらとパクチーと合うなコレ。うめえうめえ。煮干し酢か〜、ウチでも作ってみようかな。
麺が終わったけど結構具が残るのね。レンゲですくってジャキジャキ食べるとなんだか芋のロックが欲しく…いや、もうちょっと欲しいものがあるな。
(友人撮影)
友人「コレじゃろ?ダイブめし〜!」
ソレだ〜!なるほど、そこまで行くこと前提の具の量と味だったのか〜!してやられたぜ!
(友人撮影)
友人「ドボーン!」
やりおった!なんだよ、梅干しなんて新たな和の酸味まで加わっちゃってよう…
麻と辣の風味は大げさでなくと言ったものの、具を食べ終える頃には汗が出てきて唇もジンジン痺れてきた。あれ、後から来るタイプだったのね。
友人「うわー食いすぎた。でもうまくて残せん」
そうなんだよなあ。ダイブめしまで行くと我々の胃袋では少し持て余す・・でも食べたい。高菜ごはんなんかも絶対うまいよな。次はがんばって追いめしだ!
KOBE ENISHI 三宮 兵庫県神戸市中央区三宮町1-8-1 さんプラザ B1F 013 (フロアマップ35)