なんとなくそばが食べたくなった。いやウソだ、常に食べたいのだ。朝に立ち食い、昼に鴨汁と連続しても困らない、それがそば。
今日はどこにしようかな・・そうだ、久しぶりにあそこにしてみよう。
やって来たのはリトルブラジル大泉町はパナソニック工場の近くにあります「美むら庵」さん。奥の派手な看板に用があったわけではありません。
そこそこの距離でも出前OKなので、ウーバー不在の太田大泉エリアで重宝されているお店です。大昔はウチのごく近くにありまして、たぶん「初めてお店で食べたそば」と「初めての出前」のお店でもあります。ぼくをそば好きにしたのはココと西武球場にあった更科なのだ、きっと。
駐車場がお店の前に3台程度でちと置きにくいというのもありまして、少し足が遠のいていましたが・・入店すると5席ばかりのカウンターにはすでに先客が2名。どちらも年配でスポーツ新聞を片手にしているあたり、地域密着感バッチリです。
長いテーブルは遠慮して一番奥の4人がけ席を拝借。うむ、この地に移転して何年だったかな?リアルまちのそば屋さんの風格バッチリ、映画のセットのようだ。
この令和の時代にもり500円より。月見が530円ということは卵が30円ということか。鴨汁そばを2枚にしてやっと4桁に届くってどういうことよ、全体的に安すぎない?
スタミナうどんってどんなのだったかな。あ、でも夏季限定か。
そば屋のカツ丼もいいけれど、こちらはソースカツなのよね。グンマは卵とじ率が低いのであります。すきやき重は出前で何度かいただいたな、懐かしいな。確か出前の際は1品あたり50円プラスだったかな?それでも安いよね。
悩んだ末にお願いしたのは温かい鴨南蛮。はい、鴨には目がない方です。
7・8分で登場の鴨南蛮はラーメン丼のような迫力サイズで登場。あれ?こんなにすごかったっけ。
750円(税込)とは思えない圧倒ビジュアル。いつも鴨の時は冷たいそばにするのですが、今日はあえて温かいものにしてみました。
柚子の小片まであるわねと思ったら裏返しのキノコですか。
まずは汁をひとすすり。まろやか〜、もう一丁いく?押忍!
以前は返しで殴ってくるような醤油キレキレの汁だった気がしますが、いつの間にやらカツオと返しがま〜るく調和する穏やか汁になっていた。円熟のワザというやつか。鴨のアブラでまろやかさがアップして、これぞ滋養だ、滋養。
そばをたぐればススっと喉をすべり落ちる滑らかさ。ヤワヤワではありながら、熱々の汁に入れてもダレない切れない。出前もやる麺はこうでないとね。十割とか気取った手打ちそばとは別の食べ物なのです。
カモネギはたっぷりで、やっぱり値段設定がおかしいのでは。
それどころか青菜に海苔にかまぼこにナルト、鴨入り五目そばといった豪華版じゃないの。
出前の電話は鳴るし6人くらいの家族連れは来店するし、やはり地域密着の人気店ですね。確か70代半ばのご夫婦ですが、慌てる様子も見せず淡々と確実に回していきます。すごいなあ。
うまうまの汁を吸った海苔とネギとそばをまとめてズズズといけばたまらない。気がつけば大きな丼は空になり、汗はダラダラ。
やはりココは熱い種物が本丸だな。すると次はカレー南蛮かちからそばか‥なんだかんだ言って、結局「鴨南蛮お願いします」と発声している未来が見える‥見えすぎる。
美むら庵 群馬県邑楽郡大泉町大字古氷11