なめらかうどんに熱い肉(鴨)汁、そしてきんぴら!これだ、これがクマガヤ・武蔵野うどんだ! 生粋うどん 瑞生庵(熊谷市上奈良)

あけましておめでとうございます。今年も食べて飲んで、その結果を細々と更新してまいります。

さてこの日はクリスマスイブでした。イベントなんて無いけど年末ですからね、お正月用のお酒を買っておきましょう。天田屋本店さんに行ったら初しぼりがたくさんだ。よしよし。

時計を見れば11時15分前。ポツポツと昼メシのお店が開いてくる時間ですね。何食べようかな、ホワイトクリスマス未遂で少々冷えるから、深谷名物煮ぼうとうでポッカポカ〜かな?

Googleマップでこの辺のうどん屋さんを検索・・あれ、4キロくらい先に知らないお店がある。煮ぼうとうがあるかは知らないけど、今から向かえばちょうど開店時間みたいだから行ってみよう。

交通量の多い17号バイパスから一転、すれ違いの車が来たら困りそうな農道を案内されますが、本当にこんな所にお店なんか・・あった。田んぼの中に突如現れる紅白の看板には「生粋うどん 瑞生庵」さんと書かれています。

思っていたより近かったようで、開店の11時より少し早く着いてしまった。車の中で待っていたところ、気がついたご主人が「どうぞお入りください」と声をかけてくれました。

ドアを開けるとノレンがあるのか。生粋うどん、生粋・・混じりけのない・・小麦粉十割?・・って、うどんは大体そうです。イキの良いとか粋なとか、そんな語感なんですかね。

お好きなお席にどうぞと言われた店内は、座敷3卓に4人がけテーブルが2卓、そして2人用ミニテーブルが1卓。おひとり様なので2人席がいいよね。

ちなみにここ熊谷市は「武蔵野」エリアには入らない気がしますが、熱いつけ汁でうどんを食べる「武蔵野うどん」スタイルのお店が結構あります。たぶんきのこ汁うどん総大将の影響と思いますが、さて。

メニューを見るとやっぱり武蔵野スタイルのようで、つけ汁うどんがメインですね。すると肉汁ときのこ汁が本命対抗、穴はなす汁、いつでも食べたいカレー汁が惑星といったところでしょうか。

やや、蕎麦もあるのは意外であった。数量限定の手打ち蕎麦と言われると、一気に輝きを増すのが鴨汁蕎麦じゃありませんか。

しかし一旦盛り上がったうどん気分も鎮火しない。ここは一つ折衷案で、鴨汁うどんといたしましょう。あと忘れてはいけないのが天ぷら・・ではないのです。熊谷の武蔵野うどんにはきんぴらという決まりがある!これもたぶん総大将の影響です。

注文してから茹でてくれても割と早かった、おおむね12分で登場しました鴨汁うどん!でっかいお盆に大きなお皿とお碗、このボリューム感も武蔵野!

普通盛りでもたっぷりとしたうどんは、茹でる前で300gくらいでしょうか。太くたくましく、ついでに色までついている剛麺が多い武蔵野うどん界では少々異質かもしれない、ツヤツヤと白く輝く平打ち麺。

むざと突き込んだ箸を上げると、長い奴が勢揃いして・・いやこいつは長いな、どうですこの長さ加減は。長いもので御座いますねと一人問答をしながら、なんとか汁に沈めます。

たっぷり汁に浸していたら、ついでに鴨肉も釣れたじゃないか。ドゥルルルとすすってモギモギと噛む。ああ良い、過剰でない、適度に歯を跳ね返すコシが非常に良い。なめらかな喉ごしも素敵。

汁はカツオの香りに鴨の旨味のコンビネーションが決まります。甘味は控えめ醤油は強め。肉汁うどんというより、本当に鴨汁せいろのソレのようで好みのタイプだ。

ささがきと言うにはご立派すぎるきんぴらの大迫真力。うどんって消化良すぎ食品ですから、ゴボウをたくさん食べるのは理にかなっていると思いませんか?やたらときんぴら推しの熊谷うどん、栄養学的に素敵じゃありませんか?

汁とちがってこちらは甘さ強めですね。ピリっと来る辛さはほぼナシ、ワリワリと音が立つほどの食感がクニュクニュうどんと良い対比。「男はやっぱりきんぴらごぼうよ」なんてマンガがあったけど、うどんにはやっぱりきんぴらごぼうよ。

卓上にゴマすりがあったので薬味ネギと一緒に投入します。うどんもどっぷり入れてしまえ。きんぴらを数本入れてもおいしいよ。

ドゥルルルルとすすっていて気がついた。味平も言っていたように、うどんやラーメンの麺はプツンと切れる瞬間が特に値打ち。つまり長い麺の方がそのお楽しみ回数が多いのだ。意味のある長さ、素晴らしいですねえ。でも一本麺はやりすぎだ味平。

鴨とネギがうどんを背負って飛んできたぞこの野郎!まとめて成敗!

うどんとのタイマンを強いられる武蔵野や吉田のうどんですが、こちらはそんなに構えなくてもズズッといけますね。蕎麦の民としては非常に好みでありがたいです。次はカレー汁かな?なす汁かな?なんかお酒の買い出しのたびにお世話になってしまいそうだな。

・・昨年最後の記事と今年最初の記事が鴨汁じゃないか!偏ってるなあ。

生粋うどん 瑞生庵 埼玉県熊谷市上奈良252-2

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