タンメン食べたいなタンメン。というわけで邑楽郡大泉町の老舗中華屋さんに行ったはいいけど、あれれ、駐車場がいっぱいだ。まあ3台分しか無いしね。
仕方ない他を当たろう。この辺で中華といえば・・おおそうじゃ、なんとも素敵にジャパネスクなラーメンを出してくれるお店があったじゃないか。タンメン脳をラーメン脳に切り替えて、ププーとクルマを走らせます。
やって来たのは大泉町仙石、町役場の近くにあります「せとや」さん。駐車場はお店の裏に10台分くらいあります。
昔からあるそば屋さんなのですが、お客の7割以上がラーメンを注文する不思議なお店です。何か貼ってあるな・・なんと「しばらくの間ラーメンのみの営業になります」だって。「ラーメンもあるおそば屋さん」が「ラーメンしかないおそば屋さん」になった!
・・いや、それってラーメン屋じゃ・・という言葉を飲み込んで入店すると、テーブル席に先客が1名。お座敷でもどこでも良さそうだけど、一応カウンター席にしておくか。
なるほど、本来は裏面であるラーメンメニューが表となっている。こちらのラーメンにかき揚げを沈めて七味とコショウ両方をかけるのが好きだけど、そばが無いということは天ぷらも・・
「ごめんね、天ぷらもお休みなの」
申し訳なさそうなホール係の方。いえいえ、そばが無ければ当たり前ですよね。ではチャーシューメン・・いや待て、以前から欲しいと思っていた「半カレー」の文字が見える。フルサイズ2つは危険だが半ならセーフ、ラーメンと半カレーってできます?
「は〜い、ラーメンと半カレーね」
やったぜ!先客の方が「ありゃカレーもあったのか」とつぶやいています。ハハハ、聞いたモン勝ちぜよ。
製麺室から取り出され、大釜でたちどころに茹で上げられる手打ち、もしかしたら青竹打ちの麺。ものの3・4分でラーメン半カレーの登場です。
なんですこの圧倒的完成度のビジュアル。どう考えてもそば屋さんじゃなくて町中華のソレでしょうよ。
100人のうち120人が「こういうの好き」と言ってしまいそうな、あまりにも美しい中華そばスタイルのラーメン。ナルトがあれば1万点というところ。
ところがビックリ、多めのアブラが浮くスープは「あっさり」とか「懐かしの」では片付けられない、ブタやトリの動物なウマさたっぷり。そば屋さんだけに返しや醤油ダレはお手のものというわけで、ひと口のつもりが2・3往復してしまうレンゲ。
長〜い、佐野ラーメンのようなもっちりグミグミ、スープのり良好な手打ち麺。バリカタとか固めコール専門の人には向かないけれど、粘膜の刺激がお好きな方にはたまらない。でもヤワヤワというわけでもなく、プツンと切れる時の潔さが気持ちよくて中毒性が高いのよ。
鼻の左側を刺激し続けている半カレーもいただかなくてはなりません。ご飯に対してのルーの量、ほぼ溶けた具、そっと携わる福神漬け、見た目に関してはほぼ完全に味平カレーっ!
う、う、うめえ〜!お家カレーにインデラカレー的コリアンダー多めの粉を追加したような、コク深スパイシー!そば屋さんなのに黄色いモッタリカレーでないとは反則な。
半カレーが無かったからずいぶん久しぶりに食べたけど、前もこんなに美味しかったかなあ?これがブラッシュアップというやつか!
カレーをちょっと食べたらスープをひとすすり。生姜が効いたスープだからカレーにも合うね。合間にメンマこりこり、海苔は麺を巻いて、ああ楽しい。
あっ、松本先生追悼のラーメンライス行脚やらねばならんのど。
後でねと言い聞かせておいたチャーシュー。コレが非常によくできていて、たった百円の差なんだからチャーシューメン半カレーにしておけば良かった!
さすがラーメンしか無いそば屋さん、懐かしプラスアルファで専門店もビックリの美味しさ。出てくるのも早いし、佐野の有名店に並ばなくてもいいじゃないかと思ってしまうほど。餃子はないけど半カレーあるしね。
しかし夜になってもお腹が空かないのには弱った。W炭水化物の覇権みたいな組み合わせだもんなあ・・半カレーは2回に1回くらいのお楽しみにしておこう。
せとや 群馬県邑楽郡大泉町仙石2-17-5