「最近うなぎ食べてないよ」
いきなり絶滅危惧種を食べたがるのは母じゃありませんか。まあね、年寄りの好物をたまに買うくらいならバチも当たらないでしょう。というわけで、那珂川町のうなぎ屋さんへ出発、出発〜。
うなぎや鮎の買い出しの時はそばを食べるのがセット。同じ那珂川町にあります「そば処 一徳」さんにやってまいりました。
こちらのお店、地元の方でお昼時は結構にぎわいます。まだ混まない開店の11時あたりを狙ってグンマを出たところ、なんと10時59分着とは我ながらスタート巧者じゃありませんか。車を見て暖簾を出してくれたような雰囲気でした。
馬頭産の地粉を1日に使う分だけ自家製粉!本当にそばの風味が素晴らしいんです。ついでにそばの量も多いので、鄙びた風味をこれでもかと味わうことができます。
前日が雪だったので温かい鴨南蛮のつもりだったけれど、その雪がほとんど溶けてしまうほどの陽気になったんだよね。こちらの繊細なそばは冷たい方がいい気がするし、つけ麺スタイルにしてもらおうか。
しかし鴨つけそばは前回食べた気がするので、汁まで冷たいメニューを見てみるか。おろしそばで名残り雪の見立てといくか。
そういえばだいこんそば・辛み大根そば・なめこおろしそばといった大根シリーズはほとんど食べたことあったような・・あれ、納豆おろしそばは未食じゃないか。よし、納豆食う人色白美人、今日はコレだ!
他のお客さんのオーダー率が高いのはねぎとろ丼とか天丼のセットもの。いつかその辺も食べてみたいと思ってはいますが・・そばも多けりゃご飯も多いんだよな。
お茶やそばはこの辺のに伝わる小砂焼(こいさごやき)の器で出されます。金色とも言われる黄色が特徴。
出たあ〜、納豆おろしそば!大中小の小砂焼がズラリと並ぶ様は壮観だぞ。
透明感に満ち満ちた肌のそばはなんとビューティフル・・やはり量もたっぷりですすりがいがありそうだぞ。
納豆はほぼ1パックひっくり返しているような量だし、おろしもどっさり。納豆に足りないビタミンCを補給しつつ、ジアスターゼでそばを消化せしめる。なんと見事な組み合わせでしょう。
ちなみに辛み大根そばはリアルに泣くほど辛い大根がこのくらい盛られてきます。思い出すだけでクシャミが出そうだ。
もりそば派なので普段はいらない海苔だけど、おろしと納豆が入るなら頼もしい助っ人。
こちらのお店の汁は返しの当たりが優しいので、そば猪口でつけながらよりもぶっかけにした方が合う気がします。食べやすいしね。というわけで納豆とおろしをドーン。
いや待て、せっかくだからそばそのものを味わっておくとしよう。軽くしゃくって、ずずずっと。おお冷たい、滑らかに口腔を撫で回して滑り落ちて・・ふわ〜、鼻に抜けてくる香りはどうだ。本日は水切りも良好というか、なんだか来るごとにウマくなっている気がする。
では汁・海苔・ネギも投下して・・混ぜる!混ぜる!混ぜる!
納豆の糸とおろしが絡んで、なんだかとろろみたいになったぞ。ズズズっとすすり込めば、たちどころに喉の奥まで流れ込んでいきます。ふあ〜、なんて気持ちいいんだ!これだ、これこそが喉ごしってヤツだ!使い古されたフレーズで言えば、そばは飲み物!
さすが飲み物、大量だったはずのそばがあっという間に姿を消してしまった。少し残しておいた汁で今度はホントに飲み物、そば湯タイム。最初の客だからほぼお湯だけど、ドロドロよりはこっちの方が好き。
納豆ごと飲み込むそば、気持ちよかったなあ・・次も納豆おろしかな。序盤はおろしだけでそばの風味を楽しんで、中盤から納豆を加えて喉ごしを楽しむ作戦にしよう。よし決まった。
そば処 一徳 栃木県那須郡那珂川町松野1001-1