群馬・茨城と共に、北関東で不人気県三国志を繰り広げる栃木にうなぎを買いにきました。おいしいソバも食べたところで、本来の目的にまいりましょう。
母「あそこのうなぎを食べると、他のお店はドジョウの親分みたいだよねー」
私はドジョウが大の好物なのでお返事をいたしかねますが、たしかにものすごくウマいですね。
母「今日は3件分買っていかないと」
また勝手に自慢したんですか・・・
ププーと2時間弱、はーい、やってまいりました。建物から貫禄が違う「林屋川魚店」さん!
母「こんなに立派な店だったんだ」
ああそうか、ここには年に8回くらいうなぎを買いに来ておりますが、実は母と来るのは初めてでしたね。
母「うなぎを買うのに片道2時間近くかけるとか、バカじゃないの?」
・・やっぱりそう思っていたのか!
ハタハタとなびくのぼりには「子持ちあゆ」の文字が‥ああそうか、秋だから子持ちの季節なんですねー。私はとにかく若鮎党ですが、季節のものは食べなくてはいけないかな。
店の前ではうなぎや鮎がバンバン焼かれております。もんのすげー鮎臭。た、たまらん‥!
ある意味では、焼肉屋以上にお気に入りの服を着て来てはイカん店です。
店内に足を踏み入れると、ホンモロコや稚鮎、うるかなど素敵な冷凍物もあります。稚鮎を天ぷらや素揚げにするとたまらない。
母「でも今日はうなぎだよ」
と、スポンサーが言っているのでオミットです。
ここには何度も来ていますが、いまだに買ったことはない「鮎のオイル煮」‥パスタとか食べる習慣があれば買いなのでしょうね。あとはなんだ、白ワインか泡かしら。
母「今日はうなぎと何度言ったら」
あーもう、大丈夫ですよ。うなぎはこちらの1本焼きを電話でお願いしておきましたから。大きなうなぎ1本タイプは2017年9月で1匹2000円、もう少し小ぶりなうなぎを2切れに切ったものは1匹分で1600円です。
ちなみに2切れタイプはあったりなかったりなので、電話確認が一番。
母「あ、この子持ち鮎すごく立派!近所に買っていこう」
うなぎの日ではなかったのですか‥せっかくだからウチにも買っていきましょう。
子持ちでない方は一箱6・7匹入りで2160円でしたが、子持ちは3240円。まあ母の財布なので気兼ねなく買いましょう。
なんだ、きも焼きもあるじゃないですか。買う。
母「人の財布だと威勢がいいね」
いつもここに来ると縮み上がっておりますが、今日は母の威を借りて、気分は百獣の王であります。
そして帰宅。鮎は軽く水をかけて軽く塩を振って、オーブントースターに入れれば蘇生完了でーすよ。
うなぎは白焼きで飲むなら軽くオーブントースターでもいいですが、実は添付のタレも激ウマなので蒲焼きにしましょう。フライパンにうなぎの白焼きと日本酒とタレを入れて、数分間ポコポコ煮込みます。
するといかにも関東風な、ふっくらうなぎの蒲焼き(蒲煮?)が完成!タレもろともご飯にのせて、子持ち鮎と並べれば海なし県的には究極至高のメニュー。
忘れてはいけない、きも焼きも食べるマン。レバー付近の旨味と、腸付近のコリコリ感の楽しさはどうだ‥!
そしてプックプクに太った子持ち鮎!骨のポロリ感、頭の柔らかさ、ハラワタのニガうまさ、身そのものの風味‥鮎の楽しさの全てが足りないのが子持ち!でも食べてしまうのが子持ち!だって秋しかいないんだもの。
ガブーン!とかじれば、ささやかな苔の芳香とタマゴのツブツブ感が…これはこれで面白い。
林屋さんの鮎は養殖のくせに香りが立つのです。天然モノの鼻につくような香りではないけど、これもまたよし。エサに秘密があるのかしら。
余った鮎は丸ごとご飯に乗せて炊くと素晴らしい鮎ご飯になります。むしろ子持ちの場合、そっちの方が好みです。
そして主人公のうなぎが来ましたーよ。下のオフトゥンは魚沼産コシヒカリの新米というね‥
母「うなぎはふっかふかで脂のりのりだし、このちょっと甘いタレがコクだらけでおいしすぎる!!」
いやほんと、普段ビールばかりで固形物はチーズとジャガイモしか食べない母が、ここのうなぎはメシまでぜーんぶ食べちゃいますよね。関西系のキリリと焼きしまったうなぎが好きな私も、このふかふかうなぎは非常にウマいと思います。
よって酒がすすむんだこの野郎!秋の楽しみひやおろしと、買ってきたばかりの小砂焼の器で飲むぞコラ、エー!
そういえばもうすぐ那珂川名物のモクズガニの時期ですね‥また行かねば。
母「これからはついていくことにした」
林屋川魚店 栃木県那須郡那珂川町小川171−8